2009/4/24

マネーロンダリング・ビジネス  

著者:志摩峻
出版:ダイヤモンド社
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キャプティブを使ったマネーロンダリング・ビジネスに足を突っ込んだアメリカの保険会社社長を、その保険会社を買収した日本損保から派遣された課長が追い詰める
・・・という話。
米国保険会社を買収しながら、現地経営陣にまかせっきりにして口を出さない日本の親会社
ってあたりに「皮肉」を感じ取れるけど、基本的にはエンターテインメント小説。
「上手くなったなぁ」
ってのが、デビュー作(「ボゴタの罠」)を思い出しての感想だ。

まあ物語としては、「マネーロンダリング」のあたりをもっと膨らませて、「マフィア」を絡ませて、サスペンスをもっと・・・なんて欲を感じないわけでもない。
ただこれは、僕が「キャプティブ」や「再保険」の仕組みについて、ちょっと知識があるからかもしれないな。
だってその「仕組み」が明らかになったって、「驚き」が全然ないんだもん(笑)。
そういう人間にとっちゃあ、本書で明らかになる「ビジネスの裏側」ってえのは、「マクガフィン」(ヒッチコックが言う、「物語をドライブさせるが、それ自体に意味はないもの」)になっちゃうんだよね。
それにしちゃあ、もうちょっと物語のほうを・・・となる。

でもまあ、知らない人にはこういう「仕組み」も驚きの一つになるかもしれない。
そういう「ネタ」に頼らない部分でのストーリーテラーの腕が上がってる、というのを確認できる一冊と位置づけることも出来るだろう。

しかし「課長」、格好良過ぎ(笑)。



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