こんにちは!
Seedling8期生の山川章子です。
先日、『THE WINDS OF GOD〜零のかなたへ〜』東京初日公演を観て参りました。
事務所の先輩である重松隆志さん主演ということで、
この日の客席には"STRAYDOG"のメンバーと『悲しき天使』の出演者がずらり。
そんな客層に合わせたアドリブも随所で飛び出し、
シリアスな物語の中でもしっかり楽しませていただきました!
物語は、太平洋戦争当時の特攻隊員たちの姿を描いたものです。
法律、特に憲法を勉強していると、
「平和とは何か」という根源的な問いにしばしば直面します。
「平和は軍備によって最終的に担保されるものだ」という世界の風潮。
原爆を、地上戦を、軍国主義の引き起こした多くの悲劇を経験した日本には、
そんな世界の中でどんな役割が果たせるのか。また、果たすべきなのか。
同じ空の下に、今もこの物語の中の少年たちと同じような境遇の人々がいる。
日本は戦後64年でも、世の中には常に戦前・戦中の国々が溢れている。
そういった事実をどう受け止め、どう行動するのか。
実に様々なことを考えさせられ、心に響く舞台でした。
実はこの『THE WINDS OF GOD〜零のかなたへ〜』という物語、
7年前に青春の夏をかけた、個人的にとても思い入れの強い作品なんです。
私の母校では高3の9月の文化祭でクラス毎に演劇を上演する伝統があり、
前年の9.11テロに衝撃を受けた私達は、迷わずこの作品を演目として選びました。
まずは大量の文献や映像資料をあたり、祖父母への聞き取りも行い、
資料館や神社などを訪ね回って時代背景の調査をし、
初めて台本を読んだ時には理解出来なかった戦時中の登場人物たちの心の内を、
少しでも理解しよう、感じ取ろうと、懸命に駆け抜けた夏。
あの時この作品に出会っていなければ、
今こうしてここでお芝居をしようと思うこともなかったかも知れません。
そんな大切な思い出の詰まった作品をこういう形で見ることができて、
とても幸せな一日でした。


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