またまたフヒトです!
まさか3部作になるとはびっくりです!
じゃあもっと簡潔に書けとは言わないで(T_T)
3部作というと長編大作映画みたいですね(#^.^#)
3部作になると面白いのは最初だけってことも
ありますが………
すいません、
もうちょっとだけついてきてくださいm(__)m
では高次脳機能障害について書きます。
まず
記憶障害。
よく言われる記憶喪失のようになるとは限りません。
脳卒中の場合は昔の記憶はあるが新しい記憶を
留めておくことが難しい場合が多いです。
次に
注意障害。
これも一般的な注意力がないという状態と少し
違います。
だいたい3パターンあります。
1つは処理できる情報量が減ります。
ですので難しい作業が困難になる、
同時に二つのことをするのが難しい
ということになります。
何か本人に指示したり、伝えるときは一つずつに
しないといけません。
もう一つは注意力の持続が難しくなります。
作業を長時間続けられないというのは想像がつきやすい
と思いますがそれだけではありません。
会話の中でも集中力が続かないので話が長いと
内容の理解が断片的になります。
また本人が話していることにも持続性がなくなるので
話があっちへ行ったりこっちへ行ったりと
一貫性がなくなります。
あとは注意の選択ができない。
私たちは人の話を聞くとき周りのちょっとした
雑音は聞こえていない、または聞こえていても
あまり気になりませんよね?
注意の選択ができないとそのちょっとした雑音に
気を取られるようになります。
なので静かなところでないと人の話を理解できない、
作業ができないとうことになります。
確実に話をしたり、作業をするときは静かな
個室で1対1が望ましいです。
次は
見当識障害
見当識とは時間、場所、人物、周囲の状況を把握する
能力のことです。
これが障害されると日時や自分のいる場所がわからない、
家族がわからないなどの症状が見られます。
次は
感情障害
これはちょっとしたことで怒りやすくなったり、
衝動的な行動をするなど感情の起伏が激しくなる。
逆に感情の起伏がなくなる。
悲しくもないのに泣いてしまう、
面白いわけではないのに笑ってしまう
社会性に欠けた行動をとってしまう
など様々です。
次に
失語です。
失語というと言葉が出なくなるイメージが強いと
思いますが、それだけではありません。
失語にはいくつかのパターンがあります。
言葉は理解できるが発することが難しい場合。
これはこちらの言っていることは理解できますが
うまく伝えられない状態です。
言葉は発することができるが理解が難しい場合。
これはすらすらと話しているが何を伝えたいのかが
解らない。
またこちらの言っていることも理解することが
難しい状態です。
あとどちらも難しい場合。
ちょっと余談ですがこれらの言語の機能と
歌を歌うのは脳の支配している場所が違うので
言葉は発せなくても歌が流れると声を出して
歌えるということもあります。
その他にも純粋失読。
これは会話はできるが文字が読めない。
純粋失書。
これは会話ができるが文字を書けない。
このように言語に関することでも脳の中では
理解する、発する、歌う、読む、書くで
少しずつ違う場所が担当しています。
これらが脳のダメージによって単独で現れたり、
何パターンかが混じって現れたりします。
次に
半側視空間無視
これはほとんどが左麻痺の人に起きます。
症状は絵を模写させると右側しか描かない、
ご飯を食べると左側だけ残す、
歩いたり車いすで移動すると左側をよくぶつける
というように現れます。
これは視覚に問題はありません。
ですので左が見えていないのでなく
見えているけど認識できない状態です。
これは右脳が支配しているのですが稀に脳の作用が
反対になっている人もいるのでそういった人は右に現れます。
先ほど失語について書きましたが失語は右麻痺の人に出る
症状ですが、脳の作用が逆の人は右麻痺になっても
出なかったり、逆に左麻痺で出現することがあります。
これも余談ですが左利きの人は右脳が発達しているから
芸術の才能があると言われますが必ずしもそうとは限りません。
なぜなら一般的な左脳、右脳の状態で考えているからです。
左利きの人は脳自体も反対になっていることがあるので
そういう人は左脳が発達すると芸術の才能があるという
考え方になります。
脳の作用が反対で右利きの人は両方の脳に言語を司る
ところがある人もいます。
稀な人ですがこういう場合はどちらの麻痺でも失語がでる
可能性がありますが、出ても軽く済む可能性もあります。
というように脳は複雑なので左利き右利きだけで才能が
どうとは簡単には言えません。
以上いろいろな高次脳機能障害を挙げましたが
麻痺側の手を自分の手と認識できない、
片方の手はズボンを履こうとしているのにも片方の手は
脱がそうとするなど片方の手が自分の意識と違った動きをする、
見本と同じように積み木を積むことができないなど
構成を把握するのが難しくなる、
人の顔の見分けがつかなくなる、
道具を渡すとその名前や何をするものかは理解できるが
どうやって使えばいいかわからない、
など他にもたくさんあります。
麻痺はまだ理解しやすいですが、高次脳機能障害は
周りの人から理解されにくい症状です。
麻痺はないが高次脳機能障害のある人は見た目は
脳卒中の症状があるように見えないのでなおさら
理解されにくく変な人と思われてしまうこともあります。
高次脳機能障害は周りの人が理解してサポートすることが
重要になります。
以上、大変長くなりましたがこうやって見ると
人間の脳って複雑ですごいですよね!
できるだけ簡単にと思ったので症状や機能に関しても
実際はもっと複雑です。
脳卒中のリハビリは6カ月ぐらいまでが回復期間で
1年を過ぎると大きな回復はないと言われます。
確かに大体の人がそれに当てはまりますが
中には当てはまらない人もいます。
だって脳ってとても複雑で高性能なコンピューターなんです。
奇跡と言われるようなことがあってもおかしくないと
思います。
テレビなどでも奇跡的な回復が放送されますよね?
まぁあれは稀なパターンでしょうが。
でも実際にあったことに変わりはありません。
だから可能性はゼロではないですよね。
体の構造や仕組みは解剖で判明したことがたくさん
あります。
でも脳は解剖しても仕組みはわかりません。
脳に関しては今までの様々な経験から判明したことが
ほとんどです。
ですから脳にはまだまだ可能性があるんじゃないかと
私は思っています。
あきらめずにリハビリの一環として日々の生活を
できるだけ自分の力送ったり、自分なりの工夫を
したりすることはとても重要だと思います。
もちろん周りのサポートも重要です。
だからリハビリをする側もあきらめずに
頑張りたいと思います。
後編も大変長くなってしまいました(>_<)
最後まで読んでくれた方、ありがとうございましたm(__)m

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