「OPS B20 Two-Cylinder Model Boat Engine」
エンジン・プロポ・パーツ等
OPSのボート用の2シリンダー水冷エンジンです。
いつも懇意にしている方から、コレクションにと譲って頂いたものですが、すこぶるレアなラジコン模型用のグローエンジンです。
OPSはイタリアのエンジンメーカーですが、国内ではタミヤさんから、カー用のスモールブロックをオプションなどで出しているようです。
この2シリンダーエンジンは、ボート用の水冷式グローエンジンで、1973〜75年に製造されていたようです。
このエンジンは40年近く前のものですが、未使用で、素晴らしいコンディションで保存されていたようです。おそらく、このコンディションのものは世界に数点もないでしょう。
エンジン自体の製造が極端に少なかったようですが、当時の正確な価格や流通は色々調べましたが表記されていません。何か情報をお持ちの方はお教え頂けましたら幸いです。
製造・開発者のサインの入った付属の製品カードのシリアルナンバーが15となっていますが、外箱の鍵穴の上にも刻印されています。
ボア23.85mmxストローク22mmより、1シリンダーあたり約10ccですので、2シリンダーで20ccの大型グローエンジンです。
サイズは、手の平大の大きさで、専用のエンジンマウントに固定されています。
最高回転数は20,500回転ですが、水冷ヘッドにオイルを充填して9000回転程度までなら、飛行機用にも使えるそうです。飛行機用にしては重い感じですけど、、、^^;
エンジンサイドに、見慣れないベルト駆動のプーリーが付いています。これは、水冷ポンプではありません。これは、インテークホールの開閉用のシステムです。
インテーク用のホールは、通常の単気筒のグローエンジンはクランクシャフトに開いていて、クランクシャフトが回転しながら、ホールがキャブレターの位置に顔を出し始める直前にピストンが下死点に来ます。ピストンが上がりながら、クランクケース内が陰圧になっていくと同時にインテークホールが開いていき、気化ガスを吸い込んでいきます。このエンジンは2シリンダーですが、インテークホールはクランクシャフトとは別のドラムに設けられていて、各々のピストンの上下のタイミングと合せるように、シャフトの回転がベルト駆動でドラムに伝達されて各々のホールが開閉するようになっています。設定はキャブレターホールの固定ピンとピストンを適切な位置で固定する治具が付属していますので、いたって容易です。
40年近くの経過で、内部のグリスが固まっていたようですが、クリーニングしてスムーズに動くようになりました。
ホースパワー4.1HPとなっていますが、パワーボート用ですので、この手のエンジンでは20,000回転以上と高回転まで回るようです。
EXマニホールドの径は21mm。まるで、20ccクラスのガスエンジン並みの太さです^^;
どんなエンジンサウンドがするのか聞いてみたいですね^^
搭載に限っては、ボート用が本来の設定のようですが、水冷でもあるし、重量も結構ありますが、パワーも4HPと十二分ですので、形状を重視すると大型RC戦車(たとえば、関タイガー、三ツ星や三共の61式など)にもマッチしそうです^^v

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