斉藤製作所のスチームエンジンを搭載したタグボートです。
製作年:昭和50年頃
船名:シルビア(CERVIA)
エンジン/ボイラー:アルコール燃料のあぶり式ボイラーと首振りスチームエンジン(SAITO 0E1/0B1)
船体:グラスファイバー、耐水合板
デッキ:耐水合板
全長600mm、全幅160mm、全高310mm
元来、GPバギーなど陸物中心でしたが、やはり、ヘリコプターなど空物への憧れもありました。今時の空物は素晴らしい進化を遂げ、特に室内用のトイラジなど小型で安定していて、ビギナーでは十分に楽しめます。
しかし、さらに、憧れの物があります。スチームエンジンを搭載したラジコンボートです。しかも、タグボートというこだわりがあります。その理由はと聞かれると特にないのですが、なぜか、タグボートに惹かれるのです。スピードはゆっくりでも、どっしりとした力強さとその容姿が魅力でしょうか。新品キットはエンジンも含めると結構な値段がしますし、オークションでは、なかなか手ごろなものにお目にかかれません。しかし、ようやく値段と程度が比較的よさそうなものを入手することができました。古いので、コレクションかディスプレイベースかもしれませんが、なんとかある程度は復活させたいものです。
ボイラーやエンジン部分は、写真でみるよりもっときれいで、エンジン部分など固着やひどい錆びはないようですが、一度、取り外してクリーニングが必要そうです。はたして、エンジンは生きているのか?
一方、艤装品は経年で味が出ていますので、最小限の修復と若干のディテールアップにとどめようと思います。写真ではわかりにくいですが、小さな豆球がマストやランプに仕組んであり、点灯させることができていたと思われます。
しかし、実際に航行させようとすると、恥ずかしながら、この手のものには全く知識がありません。幸い、斉藤製作所は今でも活動してますので、色々聞いてみるつもりです。もし、何か知っている方がいらっしゃいましたら、ご助言頂けましたら幸いです。
斉藤製作所さんいわく、このキットに付属のスチームエンジン・ボイラーは入門用で、T1・B1というのだそうですが、もう製造していないし、在庫もないとのことでした。また、キット専用品として作っていたらしく、取説もキット専用の物だけだったようです。
78年頃のカタログをみると、エンジン・ボイラー形式は0E1・0B1となっていました。T1も0E1もほぼ同サイズのエンジン(ボイラーは共通)のようですので、キット用エンジンとしての改良型なのかもしれません。
幸い、T1/0B1取説のコピーを送っていただけましたので、始動にはこぎつけそうです。
入手したボートに搭載のエンジンはきれいではありましたが、それなりにサビや劣化があります。一度、エンジンを下ろしてチェックしてみます。
しかし、偶然にも、新品のT1/0B1のスチームエンジンセットを入手できました。
確かに、取説は入っていませんでしたが、始動に必要な計量カップやオイル注入用のスポイトなど入っています。
願いが天に通じたのか、このシルビアの組み立て途中のものを入手することが出来ました。
パーツの欠品で致命的なものはなさそうです。もちろん、本体の組み立て説明書に加え、エンジンの取説もあります^^v。
既存の本体は、木部にもやはり経年のダメージがひどく、鑑賞用にせざるを得ませんが、このキットを組み立てて、進水できそうです。


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