ラジコン技術1973年4月臨時増刊号の「ラジコン・カーの製作と操縦」に「1/8スケール 19エンジン搭載のラット・バギーの構造をみる」というタイトルでカラー写真が掲載されているのをご覧になったことがある方も多いと思います(写真下)。

『
1/8スケール 19エンジン搭載のラット・バギーの構造をみる オフ・ロードをジャンプしなから突っ走るRCバギー、あの独特の幅広いタイヤが力強く、砂煙を上げて突っ走る・・・排気音も独特の方法で効果をあげている『ラット・バギー』(石政製)を紹介しよう。ギア類はアルミ・ダイカスト製のケースにおさめられ、砂や小石などからまもると共に、このギヤー・ボックスがマフラーの第2膨張室となり、エンジンに装備した市販マフラーと連結され、排気音の低いものとなっている。』
上の写真のように、当時としては画期的な構造を誇っていましたが、それゆえ、石政も、看板商品として開発・生産そして販売に精力を注いでいたことは手に取るようにわかります。カットモデルは、内部の構造をデモンストレーションするためのもので、ミリタリー系のプラモデルやOSエンジンなどもカタログなどで時々見かけます。しかし、新品を潰さねばならないことや、インパクトのあるカット面のとり方もさることながら、小さいパーツや特に金属部品をきれいにカットすることはなかなか難しいものです。こういったカットモデルは、メーカーさんもごく1,2台手作業で作製して広告した後は、資料として保管され市場にはなかなか出てこないのが通常ですが、幸運にも石政から譲り受けたものを入手することができました。
雑誌のものと基本的には同じですが、下の各部のアップの組み写真に見られるように、若干違うところもあります。
ボディーのカット域の違い
エンジンの未搭載(クラッチやフライホイール周りはステーにて工夫して設置)
オプションのリアサスの有無
などでしょうか。おそらく、手作業の工程や目的の違いだったのかもしれません。
しかし、ボディーや全体の状態はとてもきれいで、見事なカットモデルです。
おそらく他に現存しえない、石政の歴史を背負った価値のある貴重なディスプレイモデルでしょう。
せっかくですので、ヒートシンクジャケットを装着したエンジンも搭載し、リアサスも装着して、このブログの看板にしようと思います。
で、手持ちのENYA19VIエンジンを搭載し、ヒートシンクジャケット、アップニードル、ブレーキ、リアサスペンションのオプションを奢ってみました。
シャーシも曇っていましたので、きれいに磨いてあげました。あと、ボディーを少々リファインして再び組み上げます。


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