2015/4/16

選曲:ヒャクマンエンもらっても弾かないという大反対  ピアノ

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ハンガリーの3人の恩師のうちのおひとりがまだ日本に住んでいらした頃の話です。急に決まった3か月後のコンサートで弾く曲のご相談をしたことがありました。

人前に出していない曲を弾きたかったので、候補は、ちょっとは譜読みしかけたことのある曲の中から、2曲に絞っていました。

シューベルトのさすらい人幻想曲と、バッハ=ブゾーニのシャコンヌ。

楽譜を見た感じも、ゆっくり譜読みしている感じも、シューベルトの方がずっと簡単に思えました。でも・・・

先生は、「あと3か月でさすらい人を弾けと言われたら、自分だったらヒャクマンエン(ここ日本語)もらっても断る。」と猛反対。。

「ピアニストとしても素晴らしかった作曲家たち、リストや、ラフマニノフ、ブゾーニも、どれほど難しく見えても、弾けるように書く。でも、ピアノがヘタだったシューベルトは、無茶を書く。その無茶を弾きこなすには、年月が必要だ。3か月では足りない。シューベルトはもっと先の君のビッグリサイタルのためにとっておきなさい。」とのこと。

譜面はずっとシューベルトの方が簡単に思えましたが、多くの経験をされた世界的ピアニストで、世界最高峰の音楽院の先生が、そこまで仰るなら、やめておいた方がいいのかな・・と考え、シャコンヌにしました。

数年後に、「君のビッグリサイタル」ではなく、活発に演奏活動していた友人たちとのジョイントリサイタルでしたが、さすらい人を演奏した時、先生が「ヒャクマンエンもらっても断る」と仰った意味がつくづく分かったのでした。

最後まで読んでくださってありがとうございます。

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