さて、今回は剣道の中にある「五」という数字について少し触れてみます
一回目の今日は、竹刀の構え方の中にある「五」
「
五行の構え」についてです
本題に入る前に「構え」とは何ぞやと、言うご質問にお答えしたいと思います
上手く伝わるかどうかは自信ないですが
「お相手と対峙した時の竹刀の持ち方」でどうでしょう
ダメですか

ボキャブラリーが乏しくてすいません m(_ _)m
これ以上は現場でご説明するという事で、本題にうつらせて頂きます
どこの道場でも、子供達が普段、稽古で教わっている構え方は
左手を拳一つぶん自分のおへその前に持ってきて竹刀を体の正面で持つ
「中段の構え」だと思います
じつは構えには、この他に頭の上で持つ「上段の構え」
「中段の構え」の剣先を膝の下方に下げた「下段の構え」
右腰のあたりで剣を持ち、剣先を体の右下斜め後方に隠す「脇構え」
口の右横に鍔が来るように持ち剣先をたてて持つ「八相の構え」の四つがあります
そして、これら四つの構えと「中段の構え」を合わせたものを「五行の構え」と言います
それではまず一番ポピュラーな「中段の構え」から
中段は「常の構え」と言われていて、五行の構えの中で
攻防のバランスが一番理想的な構えと言われています
他の呼び方には「人の構え」「水の構え」
山岡鉄舟先生が考えた「三角矩の構え」
高野佐三郎先生の五つの(せいがん)
「正眼(喉)/晴眼(目と目の間)/青眼(左目)/星眼(顔の中心)/正眼(臍・へそ)」
最後に上段の左小手に付ける「平青眼」と
昔から、剣術の基本であるために沢山の呼び方がありますね
二番目に「下段の構え」
「守りの構え」「地の構え」「土の構え」と呼ばれ
攻撃よりは守りに寄った構えで、心を静かな水面の様に落ち着かせ
無理に打ってくる相手に対しては、剣を自在に変化させて応じます
三番目は「上段の構え」
「天の構え」「火の構え」とも呼ばれるとても攻撃的な構えで
中段から頭上に剣を上げ、ここぞと言う機会に相手に対して
一気に剣を振り降ろし勝負を決っします
細かく分けると「右片手上段」「右諸手上段」
「左片手上段」「左諸手上段」の四つが有ります

諸手とは両手の事です
次に「脇構え」
「陽の構え」「金の構え」とも言い
急所である脇の下を狙う、強く攻撃的な構えで
相手の出方により剣を短くも長くも使い分けられると言われています
それでは最後に「八相(八双)の構え」
「陰の構え」「木の構え」とも言われ
顔の右横に鍔元を置いて剣を立て、相手をよく観察し出方に応じて
守りから攻撃へと変化させる構えです
相手の八か所を打てる事から「八相」と言われています
以上、簡単ですがまとめてみました
興味のある方は道場で声を掛けて下さい
言葉では難しいので実際に構えてみます