2015/8/9  22:40 | 投稿者: おるん

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◇◆◇夫婦で初めてのお正月

結婚して初めての正月。

大晦日は二人でおせちを作った。
二人だから大した量も食べないし、絶対食べたいものだけ。
のはずが、種類が多くて結構な量になった。

紅白を尻目に、片付けをして風呂に入る。
上がってくると、桜がホットワインを作っていた。

「薫くん、湯冷めしちゃうでしょ?これ、飲む?」
「ああ。いただこう。」

揃いで買ったマグカップに半分くらい。
甘い赤ワインにシナモンの香りがちょうどいい。

「私もお風呂入ってくるね。」

ワインを飲みながら、テレビを見る。
普段あまり見ないから、出演者がほとんどわからない。
なんとなく聞いたことがあるようなないような。
除夜の鐘も聞こえてきて、もう今年も終わりだなと感慨深くなった。
来年は子供が欲しいな、きっと賑やかになるだろう。

そうこうしていると、ドライヤーの音がして、桜が風呂から上がってきた。
残りのホットワインを温めて、桜のマグカップに注いでやる。

「薫くん、私の分も入れてくれたの?ありがとう。」

桜はマグカップを受けとると、テレビの前に頭からバスタオルを被ったまま、ぺたっと座った。

「ヘへっ。安物のワインでも美味しいねぇ。」

顔が見えなくても、どんな顔をしてるかわかる。
桜の後ろに座って、後ろから包み込むように抱きしめた。

「薫くん?酔っぱらっちゃった?」
「ん、ああ、少しな。もう、今年も終わりだぞ。」
「ほんとだね。今年もお世話になりました。来年もよろしくね。」
「こちらこそ。来年は…もう一人、家族を増やさないか?」
「…そうねぇ、増えるといいね。」

チュッと首筋にキスを落とす。

「いやん、マグカップ落としちゃう!今から??」 「うん、今から。ダメか?」
「えー!今日は妊娠しないよ?」
「それでもしたい。」
「薫くんのバカ、私も酔っぱらっちゃったのかな?」

◇◆◇

くしゅという小さなくしゃみの音で目が覚めた。
俺にくっついてる桜だ。
あのまま寝てしまったから裸のままだ。

外はもう明るくて、すっかり寝坊したことがわかる。
ベッドの頭の方にあるカーテンを少しめくり、窓の外を見る。

「桜、雪だ。雪が積もってる。」
「んんー。薫くん、寒いよ。ホントだ、うっすら積もってるね。通りで寒いわけよね。」

私裸なんだからカーテン閉めてよ、と怒られてしまった。

「悪かった。ほら、おいで。暖めてやる。」
「朝からもう一回?」
「バカ、やらないよ。ほら、だっこ!」
「わーい!うふふ。」

そしてまた、布団の中で戯れる。

「あけましておめでとう。」
「あけましておめでと。体が暖まったら、お雑煮も温めないとね。」

恐るべし、新婚。
俺が年越し×××なんて、考えもしてなかった。
来年は家族が増えているだろうから、こんなこと出来そうにないだろうな。

-終-
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