2013/2/10  2:33 | 投稿者: おるん

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注)本文中にある名称は実在の物・人・団体とはなんら関係ありません。
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◇◆◇7月 プール開き

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☆7月 プール開き <薫編>
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学校の屋上で、空を見上げる。
真っ青な空に白い積乱雲。夏真っ盛りだ。

「今日も暑いなー!」
屋上の柵の側で、両手を上に上げて背伸びしながら叫んだ。

背後からスタスタと足音が近づいてきて、
その主が私に話しかけてきた。
草間君だ。
「ああ、いい天気だな。絶好のプール日和だ。」
振り向いて彼を見つめる。
穏やかな笑顔でこちらを見ている。
「え?草間君がそんなコト言うのって珍しいね。」
「ん?泳ぐのは少し好きなんだ…。意外か?」
私の言葉に、彼がキョトンとした顔で応えた。
「う、うん…。泳ぐと疲れるし…面倒がるのかと思ってた。」
「まあ、水泳の後の授業は睡魔との闘いになるからな。」
普段はポーカーフェイスの彼なのに、今日はいつもよりもずっと表情豊か。
水泳の後の疲労感を想像したのか、彼は困った顔で宙を眺めていた。
「ふふっ、ふふふっ。」
「なんだ?」
「ごめん。草間君もみんなと変わらないんだなって。」
「…俺は一体なんだと思われているんだ…。」
彼が益々困った顔をしたので可笑しくて仕方がない。
「そんな変な意味じゃなくて!絶対涼しい顔で授業受けてそうだもん。」
「居眠りしないように気をつけているが…。寝る時もある。」
「そうなの!?今日の水泳の後の授業、必見だね!」
「ふふ。そう簡単には寝ない。大体、君の方が早く寝てしまうだろう?」
「う!!」
「君の寝顔は普段からよく見ているがな。」
「ずるいー。私も草間君の寝顔見たいー。」
「ま、せいぜい居眠りしないように頑張りたまえ。」
そして彼は階下に下りていった。
得意げに笑った彼がなんだか可愛く思えた。

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☆7月 プール開き <駿編>
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学校の屋上で、空を見上げる。
真っ青な空に白い積乱雲。夏真っ盛りだ。

「今日も暑いなー!」
屋上の柵の側で、両手を上に上げて背伸びしながら叫んだ。

背後からパタパタと足音が近づいてきて、
その主が私に話しかけてきた。
相葉君だ。
「ホント、いい天気だね。絶好のプール日和だーーー!」
振り返ると、彼は満面の笑みで目をキラキラと輝かせていた。
「うわっ、相葉君、今日も元気いっぱいだね。」
「だって、今日はプール開きなんだよ?朝から楽しみにしてたんだから!」
なんでそんなこと言うの?当たり前でしょ?と言わんばかりの顔で私の顔を覗きこんだ。
「そ、そうだね。私も楽しみにしてたけど、そんなに??」
「うん。スタミナ切れないように朝ごはんしっかり食べてきたし!
なんと言っても、その後の授業は気持ちよく眠れるんだよねー!」
「え?居眠り前提?」
「だって、我慢するのはよくないよ。水泳の授業の後は勉強しないような時間割にすれば良いのに。」
「そ、そうだよね…。」
彼の無邪気さにちょっと呆れる。
「ヒロコちゃんも寝ちゃうでしょ?寝顔、楽しみだなー。」
彼が嬉しそうに続けたその言葉にハッっとした。
「え、私の寝顔??は、恥ずかしいよ。」
「そっか、ヒロコちゃんが寝るまでは居眠りしないように頑張ろっと!」
「なんか違う気がするけど…。」
きっとそんなにかわいくないだろう私の寝顔を相葉君に見られちゃうなんて、恥ずかしい。
しかも、よだれとか出ちゃったら困るし。
私、眠らないように頑張らないと…。
でも、多分、相葉君の方が先に寝ちゃうと思う。
寝顔、かわいいんだろなー。ちょっと楽しみ。

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☆7月 プール開き <竜士編>
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学校の屋上で、空を見上げる。
真っ青な空に白い積乱雲。夏真っ盛りだ。

「今日も暑いなー!」
屋上の柵の側で、両手を上に上げて背伸びしながら叫んだ。

背後からスタスタと足音が近づいてきて、
その主が私に話しかけてきた。
綾川君だ。
「ホント、いい天気だな。絶好のプール日和だ。」
柵に掴まってそのまま背を逸らすと、近づいてきた彼が私の顔を覗きこんできた。
「あ、綾川君。水泳、好きなの?」
「いんや。あんなめんどくせぇコト、何でやるんだよ。疲れるだけだぜ。」
「じゃあ、どこかでサボるの?」
「んー。見学はするけどな。」
「見学?」
逸らした背を元に戻し、彼の方に向き直る。
彼は頬をほんのり赤らめながら言う。
「だって、女子の水着姿見てぇじゃん。」
「え!?綾川君、サイテー!!」
「競泳用の水着って結構……。」
そう言いながら、彼が手振りで女の子のボディラインを作って見せる。
「イヤーーー!!もう今日はプールに入らない!!」
「う、ウソウソ!今日はほら、風邪ひいて見学だから、ゴホゴホ。」
「あからさまに仮病じゃない!」
「しゃあねぇ!俺もプールに入るから、お前も入れよ!!」
「なによそれ!訳わかんない!」
怒る私に彼がしゅんとして呟く。
「…お前の水着姿、楽しみに学校に来たんだからよ…。」
「う…、大したものじゃありませんけど??」
「そんなことねぇよ。それに俺の水着姿も、見たら惚れると思うぜ?」
「……。じゃあ、綾川君の水着姿を楽しみに、プールに入ってあげる。」
二人並んで柵にもたれて校庭を見下ろす。
照れて肘で彼の腕を突付くと、彼も突付き返してきた。
そっと彼の横顔を見ると、彼の顔も赤かった。

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☆7月 プール開き <司編>
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学校の屋上で、空を見上げる。
真っ青な空に白い積乱雲。夏真っ盛りだ。

「今日も暑いなー!」
屋上の柵の側で、両手を上に上げて背伸びしながら叫んだ。

背後からスタスタと足音が近づいてきて、
その主が私に話しかけてきた。
先生だ。
「本当に今日はいい天気ですね。絶好のプール日和です。」
振り返ると、先生は眩しい空を見上げて目を細めていた。
「あ、先生。先生もプールに入るんですか?」
「まさか。私は国語の授業がありますから…。」
「そ、そうですよね。」
先生なんだから、私達みたいに授業中に泳げる訳がないのに、バカなことを聞いちゃった。
後悔した私を先生は優しい微笑みを浮かべて見つめている。
「羨ましいですねぇ、水泳。私も泳ぎたいですよ。」
「じゃあ、放課後に泳ぐというのは?」
「ふふふ、それは名案ですね。水泳部の顧問に頼んでみましょうか。」
冗談だと思うけど、私の話にあわせてくれて嬉しい。
「先生も泳げると良いですね。」
「おや、あなたも一緒に行くのですよ?」
「え?」
「だって、あなたと一緒に泳ぎたいのですから。」
「ええ!?」
爽やかな笑顔で微笑む先生。
そんな笑顔を見せられるとクラクラしちゃう。
「いやー、あなたの水着姿が楽しみです。」
嬉しそうに弾んだ声でそう言うと、先生は踵を返して屋上のドアに向かっていった。
「ちょ、せ、先生!」
「ふふ、冗談ですよ。」
先生は半身だけ振り向いて、意地悪に笑って
言った。
先生って、どこまでが本気でどこからが冗談なのかがわからない。
意地悪なんだから。
私、こうやってずっと振り回されちゃうんだろうなぁ。

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2013/2/10  2:32 | 投稿者: おるん

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 ウェブカレはリンクシンク社のSNSサービス名です。
 小説内の設定は必ずしもウェブカレ公式設定と同じではありません。
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◇◆◇6月 ジューンブライド

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☆6月 ジューンブライド <薫編>
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休みの日に図書館に行った帰り。
通りかかった結婚式場で結婚式が行われていた。
白いチャペルと薔薇が植わったガーデン。
クロムのフェンスの向こう側で人々が新郎新婦を囲み、祝福していた。

「わぁ、草間君!見て!結婚式だよ!」
「ん?ああ、本当だ。今日は梅雨の合間で晴れて良かったな。」
「ほんとだね。いいなぁ、花嫁さん、ドレス姿が素敵…。」
「やはり、女性というものはドレスに憧れるものなのか?」
「そりゃそうでしょ。ドレスもだけど、やっぱり花嫁さんに憧れちゃうな。」
「花嫁…。」
「素敵な旦那様と一緒に、あんなに幸せそうに笑って、皆に祝福してもらって…。
いいなぁ、私も早く結婚したいなぁ。」
結婚式をフェンスの外から眺めてうっとりしている私を見て、彼が笑う。
「ふふ。」
「どうしたの?」
「いや、君の笑顔を見ていたら、俺も幸せな気分に…って何を言っているんだ、俺は。」
「別に照れることないのに。」
「なっ、て、照れてなどいない!
コホン!…君ならきっと純白のドレスがよく似合うだろうな。」
照れて赤くなった彼が怒りながらそう言った。
「ほんとにそう思う?」
「ああ。」
「ありがとう。なんかちょっと照れちゃう。」
彼が私を見つめながら優しく微笑んだ。
「ふふ。10年後くらいが楽しみだな。」
「え?」
「なんでもない。」
彼はまた怒った顔をしてそっぽを向いた。
もうちょっと素直になってよね。

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☆6月 ジューンブライド <駿編>
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休みの日に公園に行った帰り。
通りかかった結婚式場で結婚式が行われていた。
白いチャペルと薔薇が植わったガーデン。
クロムのフェンスの向こう側で人々が新郎新婦を囲み、祝福していた。

「わぁ、相葉君!見て!結婚式だよ!」
「ん?あ、ホントだ。今日は梅雨の合間で晴れて良かったね。」
「ほんとだね。いいなぁ、花嫁さん、ドレス姿が素敵…。」
「やっぱ、女のコはドレスに憧れるものなの?」
「そりゃそうでしょ。ドレスもだけど、やっぱり花嫁さんに憧れちゃうな。」
「花嫁…。」
「素敵な旦那様と一緒に、あんなに幸せそうに笑って、皆に祝福してもらって…。
いいなぁ、私も早く結婚したいなぁ。」
結婚式をフェンスの外から眺めてうっとりしている私を見て、彼が笑う。
「ふふ、ヒロコちゃんの花嫁姿、ボクも早く見たいなぁ。」
「え?」
「絶対似合うと思うんだよね。純白のウエディングドレス。」
「ありがと…。」
満面の笑顔で言われるとキュンときちゃう。
「もちろん、キミの隣に居るのはボクだと良いんだけど。」
そう言って彼が私の顔を覗きこんだ。
「ええ?相葉君と私…。ヤダ、なんだか照れちゃう。」
「10年後くらいが楽しみだなー。」
彼が頭の後ろで手を組んで、先に歩いていった。
未来の旦那様…ほんとにそうなったらいいね。

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☆6月 ジューンブライド <竜士編>
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休みの日にカラオケに行った帰り。
通りかかった結婚式場で結婚式が行われていた。
白いチャペルと薔薇が植わったガーデン。
クロムのフェンスの向こう側で人々が新郎新婦を囲み、祝福していた。

「わぁ、綾川君!見て!結婚式だよ!」
「ん?ああ、ホントだ。今日は梅雨の合間で晴れて良かったな。」
「ほんとだね。いいなぁ、花嫁さん、ドレス姿が素敵…。」
結婚式をフェンスの外から眺めてうっとりしている私を見て、彼が呆れている。
「やっぱ、女ってドレスに憧れるものなのか?」
「そりゃそうでしょ。ドレスもだけど、やっぱり花嫁さんに憧れちゃうな。」
「花嫁…。」
「素敵な旦那様と一緒に、あんなに幸せそうに笑って、皆に祝福してもらって…。
いいなぁ、私も早く結婚したいなぁ。」
フェンスから離れない私に、彼はさらっとこんなことを言った。
「ふぅん。だったら、高校卒業したらすぐにでも結婚するか?なんてな!」
「な、な、何言い出すのよ、急に!」
思いも寄らない言葉に一気に顔が熱くなった。
「冗談!何でお前みたいなヤツと。」
彼はケラケラと笑い飛ばした。
本気で照れた私がバカみたいじゃない。
「あー、またそんな憎まれ口を。ちょっとは甘い言葉を言えないの?」
「なんだよ、甘い言葉って?」
「え?あー、えっとー…。」
「…お前、純白のウエディングドレス、似合うと思うぜ?」
「あ、ありがと…。」
不意に真面目な顔をしてボソッと呟いた彼に、キュンとしてしまった。
「さてと、ぼちぼち行くかな。10年後くらいを楽しみにしてるからな。」
「綾川君…。」
彼が先に歩いていった。後ろ手でクイクイと私を呼ぶ。
嬉しくって走って彼を追いかけ、その手を握った。

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☆6月 ジューンブライド <司編>
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休みの日に学校で委員会の作業をした帰り。
通りかかった結婚式場で結婚式が行われていた。
白いチャペルと薔薇が植わったガーデン。
クロムのフェンスの向こう側で人々が新郎新婦を囲み、祝福していた。

「わぁ、先生!見て!結婚式!」
「ん?ああ、本当ですね。今日は梅雨の合間で晴れて良かったですね。」
「ほんとですね。いいなぁ、花嫁さん、ドレス姿が素敵…。」
結婚式をフェンスの外から眺めてうっとりしている私を見て、先生が微笑んでいる。
「やっぱり、女性はドレスに憧れるものなのですか?」
「そりゃそうですよ。ドレスもだけど、やっぱり花嫁さんに憧れちゃいます。」
「花嫁…。」
「素敵な旦那様と一緒に、あんなに幸せそうに笑って、皆に祝福してもらって…。
いいなぁ、私も早く結婚したいなぁ。」
フェンスから離れない私に、先生はさらっとこんなことを言った。
「…では、高校卒業したらすぐにでも私のところにお嫁に来ますか?なんてね、冗談です。」
「な、な、何言い出すんですか、急に!」
思いも寄らない言葉に一気に顔が熱くなった。
「そのままの意味ですよ。私とでは嫌ですか?」
「え、いや、その…嫌じゃないです!」
「ふふ。素直でよろしい。」
先生は微笑みながら私を見つめている。
「これって、先生、私たちはそういう関係だと言うことですか…?」
「んー。それはまだ秘密です。先生と生徒ですからねぇ…。」
いつものようにはぐらかして、肝心なことは言ってくれない。
「…。」
「ひとまずは高校を卒業してもらわないと。5年後くらいが楽しみです。
ほら、行きますよ。」
そう言って先生は先に歩いていった。
先生、私が卒業するまで待っててね。

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