2011/5/10  6:09 | 投稿者: おるん

今日5/10は、右窓にいる彼、瀬川君の誕生日なんですよね。
ということで、お誕生日おめでとう。
あいにくの雨だけど、素敵な一日になりますように。
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2011/5/9  1:40 | 投稿者: おるん

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◇◆◇4.約束の続き

俺の言葉を聞いた彼女がうつむいた。二人の間に沈黙の時間が流れる。

「…桜…?受け取ってくれるか?」

一向に動かない桜。
やっぱり俺みたいにうるさい夫は嫌なんだろうか…。恋愛と結婚は別だとも言うし…。
「今日みたいに喧嘩もする日もたくさんあると思うが、君を幸せにするから、絶対。」
これは本当だ。君とずっと一緒に居て、楽しい時間も悲しい時間も一緒に過ごそう。
何より君が幸せで居てくれることが俺の幸せなんだから。
桜が小さく震えている。
まさか断られるとは思っていないが、少し心配になる。
緊張して指輪を持った手が微かに震えた、その時、彼女が声を出した。

「…当たり前でしょ!私しか、こんな説教ばかりする人の奥さんになる人なんて居ないわよ!」

そう言って俺に飛びついてきた。涙をいっぱい流しながら。
「わぁ!!!」
彼女が飛びついた衝撃で手に持っていた指輪ケースが飛ばされた。
「桜!指輪!!」
「えっ?きゃーーー!」
抱きついていた桜も俺の手を見て飛びのいた。
二人で辺りに這いつくばって指輪を探す。
「大枚はたいたんだぞっ!」
「三か月分?」
「まぁ、それよりかは少ないけど…。」
「どっちにしろ、えらいこっちゃ、だよね。」
「本当に。もう一つ買うのは勘弁してくれよ。」
「あ、あった!」
「はぁ…。良かった…。無かったら俺、本気で泣いたぞ。」

彼女からケースを受け取る。
二人してその場に膝をついたまま、彼女の手を取った。
「ほら、嵌めてやるから。」
「…。」
「俺と、結婚してくれるよな?」
「…うん。喜んで。」
彼女の言葉を聞いて、左手の薬指に指輪を嵌めた。
手を取ったまま、もう一度キスをした。

「薫君…。私もね、薫君にプレゼントがあるんだ。」
「ほう?」
「そんなに持ち合わせがなくて、大したものじゃないんだけど…。」
そう言って、彼女は立ち上がり、桜の木の下に駆け寄った。
俺がゆっくり近づいていくと、彼女が鞄から何かを取り出した。
「これ。」
「ん?」
「指輪のお返しというか、私からもあなたにプロポーズしようと思って。」
取り出したケース。指輪ケースよりは少し大きい。
「私みたいなのが奥さんでホントに良いのかな??」
彼女の手のひらの上のケースを取り、開けてみた。
ネクタイピンとカフスだった。薄暗くてよく分からないが小さな石が付いている。
「カンラン石??…ペリドット…俺の誕生石か。」
「うん。」
「今日は友達との食事に行かず、これを買いに?」
「うん…。昼間に、今日誕生日でしょ?って言われて、そういえば、薫君が花見に行こうなんて言ってたなって思い出して…。」
「もっと早く思い出せよ…。」
「ごめんね。」
「ああ、もういいよ。君が俺の傍に居てくれればそれで良いんだ。」
ケースを閉じて、再び彼女を抱きしめた。涙が止まらない。
「ふふ、薫君、泣いてるの?」
「言うな。お前だって泣いていただろう?」
「ふふ、そうだね。」
そう笑って彼女が俺の背中をさする。彼女の前で泣くのは久しぶりかもしれない。
「はっくしゅっ!」
「薫君、体が冷えてきたんじゃない?早く帰らなきゃ。」
「そうだな…。また、来週くらいにでも花見に来ようか。」
「うん。」

彼女の手を取り、自転車の方へ向かう。
「…そういえば、今日、綾乃が帰ってきたんだ。もうすぐ産まれるらしい。」
「へぇ!?結城さん…じゃなくて榎本さんか。楽しみだね。」
「ああ。どっちに似るんだろうな?」
「私も、早く赤ちゃん欲しいなぁ…。」
「今からする!?」
「バカ!」
「そうだよな…。ははは。」
乗り捨てた自転車を起こして、彼女を後に乗せる。
「ほら、ちゃんと掴まれよ。」
「うん。…入籍日は薫君の誕生日にしようね?」
「ああ、そうだな。」

薄暗い公園の遊歩道を自転車で走り抜ける。
俺の腰に巻きついている彼女の手。
左手の指輪がまばゆく光っているような気がした。


-終-

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1.約束の日
<3.約束の言葉
十年後そのほかの人たち
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