初詣

2015/8/9  22:44 | 投稿者: おるん

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◇◆◇初詣

彼の家の近所の神社。
彼は毎年ここに初詣に来ていると聞いて、早朝から待っている。

「寒い…。彼、早く来ないかなぁ。」

偶然を装って、彼と初詣をしたくて。
何時頃に来るのかわからないからずっと待ってる。
ホントは晴れ着とか着て、着飾りたかったけど、それも不自然だし。
風邪引かないように暖かい格好をしてきたから、あんまりおしゃれじゃない。
寧ろあんまり見られたくない格好かもしれないけど、それでも彼と一緒に初詣したい。

「誰か待っているのか?」

背後から声をかけられてドキッとする。
この声は彼だ。

「え、いや、あの。」

あなたを待ってましたとは言えない。

「そ、草間くん、あけましておめでとう!
べ、べ、別に誰も待ってないよ。初詣しようと思って。
草間くんもなら、一緒にどうかな??」
「そうだな。だが生憎、俺は彼女と待ち合わせなんだ。」

か、か、カノジョー!!?
そんなの全然知らないよ!!いつの間に!!

「ぷっ、くはは!」
「な、何?」
「君は本当に見ていて飽きないな。冗談だ。彼女なんていない。」
「なにそれ!?酷い!」
「いや、君はわかりやすいから。
俺の家はこの近所で。犬の散歩で通りかかった時にも君がいたんだ。
誰かと待ち合わせなんだろうと思っていたら、まだいるじゃないか。
もしかして、俺を待っているんじゃないかと思って。
違ったら恥ずかしいんだが、さっきの君の表情で確信した。」

ほら、とホットココアの缶とカイロを一つ手渡された。

「寒かっただろう?」
「ありがとう。」
「あけましておめでとう。今年もよろしくな。」

二人で参道に向かって歩き出した。

-終-
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