〜コネタ 695〜
男は青。女は赤。これって決まりごと?
第二子を産んだ妻が、産後5日間入院することになった。
出産というのは、男性には想像もつかないほどの
ダメージを負うものだという。
陣痛に苦しみ、叫ぶように痛みを訴えながら出産を終えた妻。
何も気にせず、入院生活でじっくり体を癒してほしいと心から思った。
妻の入院中は、2歳の娘と二人きりの生活。
ヘタくそなパパの料理も、文句ひとついわずに食べてくれるなど、
思っていたより手を焼くこともなかった。
だが、困ったのは、娘が保育園に着ていく服のことだ。
なんでもかんでも「ピンク色がいい!」と娘。
髪結いのゴムから、キャミソール、Tシャツ、ズボン、靴下、
そして靴……。
娘のオーダーどおりに着替えさせていたら、
全身ピンク色になってしまった。
娘よ。これじゃ、某パー子みたいじゃないか……。
筆者の娘は、ピンクなど赤系の色がとにかく大好き。
たしかに、赤系は女の子らしい色とは思うのだが。
それにしたって……。
ここでふと、疑問がわいた。
女の子らしい色って、なんだろう?
赤が女の子らしい色って、
世の中の誰もが思っていることなんだろうか?
妻の服や持ち物を見ても、
娘と同様に赤系の色使いが実に多い。
反対に、男である筆者には、
意識したわけではないのに、青系のものが多く揃っている。
生まれた第二子は、男の子。
入院中に病院から支給されたタオルやシーツ、
友人知人から贈ってもらった出産祝いの衣類も、
青系のものばかりだ。
公共のトイレで男性用女性用を示すマークは、
男は青で、女は赤。
デパートで見かけた「紳士服売場」の標識は濃い青色で、
「レディースDAY」の広告文字はピンク色。
娘を迎えに保育園へと行ってみれば、
男の子用の物には青や水色、
女の子用の物には赤やピンクが多用されていた。
しかしながら、たとえば公衆トイレの男女マーク。
海外では色分けされていない国も多いとか。
韓国人の友人に聞くと、
日本に来て初めてデパートのトイレを利用したとき、
青と赤の色だけで区別されていて、
どちらに入ったらよいのか戸惑ってしまったという。
反面、「男は青、女は赤」というイメージは、万国共通らしい。
武蔵野大学のある教授が
世界20カ国、約5000人を対象に
「男女のイメージカラー」について調査したところ、
「男は青、女は赤」という回答が最も多く得られたというのだ。
この理由には、諸説あり。
中世ヨーロッパで描かれた絵画には、
キリストは青い衣服を、
マリアは赤のドレスを身に付けているものが多い。
そして、その影響から、
現在でもヨーロッパでは赤ちゃんの出産時に男の子なら青系、
女の子なら赤系の衣類を着用させる習慣があり、
そこから、「男女のイメージカラー」として広まっていった、
という説も。
ちなみに、日本で使われている男=青、女=赤のトイレマーク。
その発祥は、1964年開催の東京五輪といわれている。
世界中の人たちが競技や報道、観戦に訪れる中、
言語に頼らなくても一目でわかるマークとして発案されたのだという。
そして、70年に開催された大阪万博でもこのマークは使われ、
日本中に広く定着していったらしい。
ジェンダーの観点などから、
「男は青、女は赤」というイメージに
疑問や反論を持つ人も少なくない。
しかし、大半の日本国民においてこのイメージは、
半ば無意識に浸透しているといえよう。
「妻は真っ赤な顔で怒るから“赤”、僕は怒られて青ざめるから“青”」
これは、筆者の家庭におけるイメージカラーです。
(木村吉貴/studio woofoo)
お世話になったのは、
「
http://www.excite.co.jp/」
エキサイトのコネタです。

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