〜コネタ 309〜
これからはチョコレートも原料に注目の時代!?
食欲の秋、目前。旬の味覚はもちろん、
多くのものがひときわ美味しく感じられる季節。
チョコレートもそのひとつではないだろうか。
最近は日本でも一粒300円前後の高級チョコレートが人気を集め、
海外の有名チョコレート職人、
いわゆるショコラティエの名も広く知られるようになった。
そんなチョコレート界で
最近、新たに注目を集めているキーワードが
「クーベルチュール」である。
お菓子作りが好きな人にはおなじみかもしれないが、
クーベルチュールとは
カカオバターを多く含む加工用のチョコレート、
つまり製品を作るうえで原料となるチョコレートのこと。
大規模な会社は別として、
クーベルチュールから作っているところは少なく、
多くのショコラティエはメーカーから調達している。
一般的にはあまり知られていないが、
世界には有名なクーベルチュールチョコレートメーカーがいくつかあり、
そのひとつが100年の歴史を誇るスイスのマックス・フェルクリン社。
実は日本でも帝国ホテル東京やザ・ペニンシュラ東京、成城風月堂など、
数多くの有名ホテルやレストラン、菓子店など約200社に採用されている。
高評価のワケはそのクオリティ。
フェルクリンでは
原料となるカカオ豆を厳選した農家から直接買い付け、
品質を一元管理。
なかにはカカオ総生産量の約3%しか採れない
貴重な品種のカカオ豆もある。
先日、都内で開催された同社の記者会見では、
「ワインが産地やブドウの種類によって味が変わるのと同じように、
カカオも産地の違いによって味わいに差が生まれる」
とCEOのクリスチャン・アシュワンデン氏。
産地によってロースト方法なども変えているという。
もちろん最終的な仕上がりは加工する職人の腕次第だが、
原料であるクーベルチュールが味に大きく影響するのは間違いない。
食の安全性への意識が高まる昨今、
チョコレートについても原料の産地や製法に
注目が集まるのは当然の流れ。
マックス・フェルクリン社でも、
今後は同社のチョコレートを使う店でブランドロゴを掲示するなど、
一般消費者への認知度向上を目指していくというから、
これからは「〜社のクーベルチュール使用」
とその原料を消費者にアピールする商品が増えてきそうだ。
ちなみにチョコレート全般のトレンドについては、
フランスでMOF(フランス国家最優秀職人勲章)を受章している
ペストリーシェフでマックス・フェルクリン社の
コンサルタントも務めるステファン・グラシエ氏いわく、
「季節のトレンドとして、冬はリッチなテイストが好まれるので、
カカオ豆の含有率の高いものを使います。
一方、夏はベリー類や柑橘類などフルーツと好相性。
また、数年前からダークチョコレートが人気ですが、
この冬も引き続きその傾向が続くでしょう」
とのこと。
さて、あなたのお好みのチョコレートは?
(古屋江美子)
お世話になったのは
「
http://www.excite.co.jp/」
エキサイトのコネタです。

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