〜コネタ 121〜
「本人確認書類」、パスポートだけじゃダメなの?
銀行や、ゆうちょ銀行の窓口での取引で、
近年は「本人確認」が必要なケースが増えている。
この「本人確認書類」には、
なんとなくまず第一が「運転免許証かパスポート」で、
写真のついていない保険証などの場合は他のものが必要……
という認識をしていた。
でも、これ、どうもちょっと違うらしい。
というのも、ちょっと私用で大口の取引が必要になり、
パスポートを持参したところ、
「運転免許証はお持ちでないでしょうか」
と聞かれたのである。
自分の場合、運転免許証は一応持っているが、
ペーパードライバーであるだけに、普段持ち歩くことがない。
一方、パスポートは近年更新していて、写真も新しいし、
なんとなく「日本以外でも通用する」といった思いから
第一にしていたのだが、
「銀行の場合では(大口取引の場合)
どこもまず『運転免許証』がいちばんで、
それ以外は『本人確認』のため、
別の担当者から少々質問をさせていただくことになります」
と言われた。
具体的に聞かれた「本人確認の質問」は、
「ペットの名前」や「母親の旧姓」などではなく、
「今日、家からここまでどういうルートできたか」
「今の部屋に何年住んでいるか」
「何年ぐらいこの仕事をしているか」
「子どもの学年は?」などなど。
それにしても、なぜパスポートじゃダメなの?
担当者に聞いてみると……。
「運転免許証は国で発行しているものですから。
あ、でも、パスポートもそうですね?
でも、これは当行だけでなく、どの銀行も同じなんですよ」
ずいぶん曖昧である。
試しに他の銀行にもいくつか聞いてみたが、
やはり第一には「運転免許証」であり、
その理由は、
「本人確認書類の順番として、
(1)運転免許証 (2)旅券となっているから」
「パスポートの場合、住所は手書きだから」
などという説明だった。
これについては、ある不動産業者さんも、
「なぜパスポートじゃダメなんでしょう? 初耳ですね」
と首をひねる。
ちなみに、ゆうちょ銀行では、大口取引も
「運転免許証でもパスポートでもけっこうですよ」
と言われた。
ところで、「運転免許証」「パスポート」がない人の場合、
本人確認をどうするのかというと、
不動産業者さんはこんな説明をしてくれた。
「免許もパスポートもない人は、
住民基本台帳カードをとることになりますね。
ただし、本人確認書類などは、
昔に比べてずいぶんめんどうくさくなっていて、
たとえば印鑑登録などは、運転免許証やパスポートがない場合、
いったん自分の住所に封筒を送って、
それを持参して初めて登録できるようになっています。
また、確定申告書類が必要なとき、なくしてしまった際にも、
かつては税務署で見せてもらってうつせたのですが、
今は一からやり直さないといけないんですよ」
ちなみに、レンタルビデオ店で会員カードを作ろうとして、
「パスポートだけじゃダメ」
と言われた人もいる。
その言い分は……。
「パスポートや健康保険証は住所欄が本人の手書きだから、
本人確認には住所が手書きじゃないものが必要です」
その一方で、公共料金の請求書だけでOKとするところもあるから、
不思議ではある。
ともかく、本人確認書類で万能なのは、
やっぱり「運転免許証」のよう。
ない人は、いろいろ補足が必要な場面があるようです。
(田幸和歌子)
お世話になったのは、
「
http://www.excite.co.jp/」
エキサイトのコネタです。

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