<医療費調査>病院間で1.5倍の差 同病名でも
同じ病気、同じ重症度の患者が同じ治療を受けても、
費用は病院間で1.5倍以上も違うことが多い。
こうした実態が
東京医科歯科大の川渕孝一教授(医療経済学)らの研究で分かった。
例えば、肺がん手術の場合は1.7倍違い、差額は90万円に達した。
高い病院ほど入院期間が長く、
薬の使用量や検査回数が多い傾向があった。
病院には、治療費や入院期間について、
他の病院との違いを含めた説明が求められる。
川渕教授らは、全国八つの大学病院の協力を得て、
04年7〜10月の間に退院した患者2万4032人について、
各病院に支払われた診療報酬や入院期間などを調査。
厚生労働省が採用している、
病状や治療法別の患者分類(DPC)に基づいて比べた。
DPCは、同じ分類に属する患者なら、
同程度の医療費となるとの想定で作られている。
患者は計1627分類に分かれた。
データは、
医療コンサルタント会社「アイブレイン」
(神奈川県藤沢市、今西陽一郎社長)が分析した。
白内障で、他に病気がない患者の片目に人工レンズを入れる手術は、
最も安い病院の1人当たりの平均医療費が約26万円、
平均入院期間は3.6日だった。
最も高額の病院では、同約39万円、12.5日だった。
出来高払い方式(実際の支払額とは異なる)で計算すると、
最も安かった病院は、
平均約7200円相当の検査をしていたのに対し、
平均入院期間11日の病院は約3万7300円相当の検査をしていた。
内服薬の量も約1400円相当と6700円相当と差があった。
肺がん手術では、
病院ごとの平均医療費が最低124万円から最高215万円、
平均入院期間も最短14日、最長51日とばらついた。
厚生労働省は昨年、
全国の特定機能病院(大学病院やがんセンターなど82カ所)などを
対象にDPC別の入院期間を調べ、
病院の実名入りで公表した。
例えば肺がん手術では平均9日から同47日までと差が開いたが、
医療費は公表されなかった。
厚生労働省などの調査では、
日本の平均入院日数は36.4日(03年)で、
米国の5倍、ドイツの3倍以上に達する。
ただ、米国では病院が経営効率を高めるため、
早く退院させ過ぎることが問題になり、
適正な入院期間を定める指針ができた。
川渕教授は
「医療費の額や入院期間の違いは、(治療を効率よく進める体制など)
病院の総合力が影響している可能性がある。
妥当性を評価する中立の評価機関が必要だ」
と指摘する。
お値段を一律に明確にして欲しいね。
で、体にやさしい治療がいいです。
第3者が入って調査、指導をして欲しいです。
そういうことで、赤字になって税金を投入しても、
だれも文句をいう人はいなくなると思います。
儲け先行は、医学の道から外れちゃうよ。

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