昨日、「大名古屋らくご祭2017」に行ってきました。
そのうち「招福にぎわい落語会」の夜の部です。
会場は、名古屋駅近くのウインクあいち大ホールでした。
昨年は、金山にある日本特殊陶業市民会館で、春風亭昇太ら4名の落語会に行きました。
今回は、それよりずっと豪華な出演者でした。
その分、入場料は高かったです。
前座は、春風亭昇太の弟子の昇咲(しょうさく)。
古典落語「転失気(てんしき)」を演じました。
転失気とは、おならのこですが、知ったかぶりの和尚さんを小僧さんがやり込めるという噺です。
昔、聞いたことがあります。
昇咲くんは、若手らしく一生懸命に演じました。
今後に期待したいと思いました。
彼は、前座なので、その後は「めくり」をやったり、座布団をひっくり返したり、(円楽師匠のときだけ)お茶を高座に供えたりと忙しいんです。
次に出てきた二つ目の昇々兄さんが、いかに前座が大変かを説明してくれました。
春風亭昇々さんは、就職試験を題材とした新作落語でした。
昇咲の噺の最中に携帯電話の着信音が会場内に響きました。
それを遠回しに注意したりして、余裕のあるところを見せました。
続いて登場したのが、三遊亭円楽師匠。
格から言えば、本来、大トリを務めるべきです。
でも、林家正蔵に譲ったのだとか。
軽い噺でお茶を濁して、さっさと東京に帰りたかったのではないかと邪推しました。
この人は、いつも「横浜のおじいさん」のことをネタにして笑いを取ります。
それはそれで面白いのですが、「笑点」で好楽をうろ覚えだとけなすんだったら、ちゃんとした「芝浜」でも聞かせてもらいたいものです。
前半のトリは、林家たい平師匠です。
以前、岐阜での独演会でも酒を飲むしぐさの上手さを見せつけましたが、この日も古典落語「らくだ」で熱演してくれました。
「らくだ」のストーリーは好きではなかったのですが、この人の手にかかると、十分笑わせてくれます。
ここで、中入り。
ロビーでは、落語に関する書籍・CD・DVDのほか、喜久蔵ラーメン、円楽腹黒ラーメン、秩父たい平カレーなども販売していました。
寄席文字の実演販売もやっていました。
また、春風亭昇々が、3月に開かれる落語会「大名古屋成金」の宣伝と前売り券販売に大声を上げていました。
着物姿ではなく若者らしい私服だったのは、場違いな感じがしましたが。
後半の最初に登場したのは、三遊亭萬橘(まんきつ)師匠。
この人は、愛知県豊川市出身のご当地噺家。
ずいぶん白髪が多くて、プログラムに載っている若々しい顔写真と同一人物とは思えませんでした。
ダラダラした、いやリラックスした雰囲気を醸し出しながら、爆笑を取ります。
そして大トリは林家正蔵師匠。
海老名家のスキャンダルなどで笑いを取らず、正統派の古典落語、人情話を熱演しました。
お父さんは、「昭和の爆笑王」こと林家三平(先代)。
子供の頃は、よくテレビで見たものです。
ハチャメチャな漫談風落語が多かったと思いますが、きっちりとした古典落語路線を選んだようです。
それにしても、(他人のことは言えませんが、)だいぶ老けましたね。
39歳には見えません。
やはりお姉さんのことで、気苦労したせいでしょうか?
