一昨日、一泊二日で静岡市に遊びに行きました。
岐阜羽島駅から新幹線。
大型連休中とはいえ、混んでいるのは「のぞみ」だけ。
「こだま」や「ひかり」は、自由席でもゆとりがありました。
静岡駅から徒歩で駿府城公園に向かいました。
徳川家康が築いた駿府城の本丸と二の丸の跡地です。
その周囲の三の丸エリアは、諸官公庁、学校、病院などが建ち並んでいます。
駿府城には、かつて天守がありました。
しかし、火災で焼失しました。
すでに天下は徳川幕府により平定され、戦(いくさ)のない世になっていたので、天守は再建されませんでした。
江戸城と同様ですね。
二の丸堀(中堀)に囲まれた駿府城公園への入口は東西南北に1か所ずつあります。
そのうち静岡駅から最も近い東御門(ひがしごもん)から入場しました。
東御門で待機していたボランティアガイドさんをつかまえ、公園内をざっと一周して案内してもらいました。
その後、じっくりと見学しました。
公園内では、さまざまなイベントが開催され、多くの市民でにぎわっていました。
「ふじのくに⇄せかい演劇祭」のための大きな仮設野外劇場もありました。
東御門の脇にある二の丸東南角の建物は巽櫓(たつみやぐら)。
東御門、巽櫓ともに平成になってか再建されました。
天守がないので、巽櫓が駿府城全体の資料館のようになっています。
お堀の向かい側の三の丸エリアに歴史文化施設(たぶん博物館)が建設中です。
それが完成すれば、資料展示の中心地になるのかもしれません。
公園のなかに紅葉山庭園があります。
富士山をはじめ静岡県の名所をミニチュアにして配置したような日本庭園です。
茶室もあります。
私たちは立礼席(りゅうれいせき)で新茶の煎茶とお菓子をいただきました。
徳川家康公の像は人気スポットです。
左手に鷹をのせた晩年の姿です。
公園内の広い部分が駿府城天守台発掘調査現場です。
天正年間に築城した際に築かれた石垣は写真奥の野面(のづら)積みでしたが、慶長年間、大御所になってから大改修した際の石垣は手前の打込接(うちこみはぎ)。
両方の工法の違いが一目瞭然です。
駿府城公園を後にし、徒歩で向かったのが「静岡浅間(せんげん)神社」。
境内に7つの神社があり、その総称だと神社内の掲示物には書いてあります。
しかし、Wikipediaによると、そのうち3社の総称が静岡浅間神社であり、残り4社は「境内社」となっています。
神社側としては、7社全部をくまなく参拝してほしいですよね。
大願成就のための「七社参り」をオススメしていました。
私たちは大願などありませんが、7社すべてを巡りました。
現在、20年間をかける平成の大改修中です。
改修済みの建物は色鮮やかになっていました。
境内で一番大きな浅間(あさま)神社・神部(かんべ)神社共同の大拝殿の高さは千木(ちぎ)を除いた出雲大社本殿と同じ高さだと現地で聞きました。
Wikipediaによると、「高さ25メートルで木造神社建築としては、出雲大社本殿(約24メートル)より高く、まさに日本一の威容を誇る」とあります。
間違えてハイキングコースになっている坂道を登っていきました。
そこで知り合った地元の男性から木々の合間に富士山が見えると教えてもらいました。
言われなければ気が付きませんでした。
うっすらと、でも確実に富士山の姿が見えました。
写真中央の赤枠部分です。
また、ハイキングコースの途中に賤機山(しずはたやま)古墳があることも教えてもらいました。
なんと、内部が公開されており、巨石で組み立てられた玄室とそのなかに安置された滑らかな表面の石棺をみることができます。
翌日、タクシーで日本平に行き、そこからロープウェーで久能山東照宮に着きました。
日本平からはずっと下っていきます。
久能山東照宮は、家康死去後、日光東照宮より先に作られたそうです。
2010年、社殿が国宝に指定されました。
境内には、家康を葬った墓「神廟(しんびょう)」があります。
この日はこどもの日。
子どもの健康と成長を願う「稚児行列」が行われました。
地元テレビ局や新聞社が何社も取材に来ていました。
参加者と保護者で記念撮影。
ロープウェーと反対側に本来の参道があります。
海岸近くの登り口から千段を軽く超える階段が続きます。
そこを登ってくる参拝者がけっこういました。
私たちは彼らとすれ違って参道を下りました。
それから三保松原に向かいました。
三保松原は、世界遺産「富士山」を構成する要素です。
当初はユネスコから難色を示されましたが、富士山と一体であるとの主張が最後に認められました。
残念ながら、この日、富士山は雲に隠れていました。
広い松林には3万本もの松の木が生い茂っています。
盆栽を拡大コピーしたような奇怪な枝振りのものもあります。
これは、3代目の「羽衣の松」だそうです。
三保松原から500メートルも続くウッドデッキ「神の道」は、御穂神社(みほじんじゃ)に至ります。
帰りは、JR清水駅から在来線で静岡駅に向かうことにしました。
タクシーの運転手から勧められた「清水魚市場河岸(かし)の市」に寄りました。
清水駅と清水港の間にあります。
そこで海を眺めながら、10種盛り海鮮丼を食べました。
本当に美味い!
清水駅東口(みなと口)ペデストリアンデッキから、富士山を発見!
さっきまで覆っていた雲が消えたようです。
ラッキー!