渡辺正「『地球温暖化』狂想曲−社会を壊す空騒ぎ」(丸善出版)を読みました。
著者は、東京大学名誉教授・東京理科大学教授で、電気化学の教科書も執筆している立派な科学者です(権威にひれ伏しているわけではありません)。
その渡辺教授が、「地球温暖化」説を論破します。
トランプ大統領が「地球温暖化」を否定するのとは、次元が違います。
公開されているさまざまな機関の盛りだくさんのデータを列挙し、二酸化炭素(CO2)で「地球温暖化」が進行しているという通説(?)をものの見事に否定します。
気候の自然変動、周期的な太陽活動、海水温の周期的な変化などが複雑に絡み合って温暖化しているように見えるだけなのです。
ずいぶん前になりますが、槌田敦「環境保護運動はどこが間違っているのか? 」を読み、目から鱗が落ちる思いをしたことがあります。
その本でも、二酸化炭素による「地球温暖化」説を否定していました。
私は、読んで納得したものの、その後の圧倒的なマスコミ報道などに洗脳され、「やっぱり温暖化してるよな」とブレてしまっていました。
「不都合な真実2」なんて映画も観てしまったし・・・
子どもの頃、真夏でも35℃を超えることはめったになかったのに、この頃は体温を超える気温が珍しくありません。
そんなこともブレた原因でした。
この本では、一部科学者やマスコミ、国連IPCC(気候変動に関する政府間パネル)、アル・ゴア氏などの悪だくみをすっぱ抜いています。
まず、二酸化炭素悪玉説を否定します。
二酸化炭素が増えて、農作物の収量が飛躍的に伸びました。
二酸化炭素は善玉なんです!
ただし、二酸化炭素が増えた理由は、まだ明らかにはなっていません。
全部が産業活動など人為的なものによるのではなさそうです。
また、気温が上昇しているという明らかなデータはありません。
あたかもそうであるかのような折れ線グラフは、IPCCが気に入るように加工されたものだったのです!
「地球温暖化」で異常気象が増えている、なーんてこともありません。
島国が水没している事実もありません。
氷河が短くなっているのは、周期的な自然現象です。
シロクマの総数は増えています。
京都議定書もパリ協定も無意味です。
「省エネ」も「再生可能エネルギー」も「脱炭素社会」も茶番です。
さらに、豊洲の「ベンゼン100倍」騒動も、福島の放射線基準値も、「環狂時代」と切って捨てます。
アマゾンの書評を読むと、誰もこの本を批判していません。
誰も批判できないでしょう。
こんな文章がありました。
「理科の目で見たCO2には、『うるわしい物質』のイメージしかない。だから、理系出身なのにCO2を目の敵(かたき)にするような人物の発言は鵜呑(うの)みにしないほうがいい。」
自分が「理系」だと思う人に是非読んでもらいたい1冊です。
目を覚ましましょう!