昨日、日本大正村に行ってきました。
日本大正村は、恵那市明智町にあります。
明確なエリアを持ったテーマパークではなく、町の中に関連施設が点在しています。
郡上市八幡町や、美濃市の「うだつの上がる町並み」のようなイメージです。
したがって、入場券はありません。
3か所だけ有料の建物があって、それらの共通入場券が発売されています。
明智町は、明治・大正時代、製糸工場がたくさんありました。
そのため、経済的に豊かで、歓楽街が栄えました。
西洋風の建築物もたくさんできました。
しかし、その後、産業が衰退し、過疎化が進みました。
明智町は、大正時代の香りを残す建物が残っていましたが、観光とは無縁の土地柄でした。
そこで、沢田正春氏という人が、大正村構想を提唱しました。
これを大激論のすえ受け入れ、整備を進め、昭和63年、開村にこぎつけました。
無料の駐車場にクルマを駐め、おみやげ屋さんでマップをもらって、歩き出しました。
まず、向かったのは「日本大正村資料館」。
ここで共通入場券を買ったのですが、効率よく回るには、駐車場近くの観光案内所から出発した方がようです。
道路に面した建物に向かって左側の通路の奥に3階建ての建物があります。
もともと銀行の蔵でした。
銀行が農家から繭を買い取り、ここに納めていたそうです。
内部には、古いレードや蓄音機、全国の郷土玩具などが陳列されています。
ここは、「大正村役場」。
本当に役場の建物でした。
2代目村長だった司葉子さんにまつわる展示などがあります。
「大正ロマン館」は、立派な洋風建物で、別名「高峰・春日野記念館」。
玄関脇、向かって右側に高峰三枝子像、左側に春日野清隆像が立っています。
往年の大女優・高峰三枝子さんが、初代村長でした。
室内には、衣装や映画ポスターなど、多くの遺品が展示されています。
専用車だった日産プレジデントがでかい!
春日野清隆氏は、往年の大横綱・栃錦で、現役力士時代の像です。
氏は、相撲協会の理事長も務めました。
ここでの肩書きは、村議会議長でした。
氏に関連する展示物もたくさんありました。
また、明智町が生んだ画家・山本芳翠の作品も多数展示しています。
有名な「裸婦」や「浦島図」は、岐阜県美術館の目玉作品になっていますので、ここでは複製品です。
大正時代の家具やオルゴールも楽しめました。
写真手前は寂しく見えますが、バラ園になっています。
「大正時代館」は、現代的な建物ですが、なぜか隣の喫茶店から出入りします。
東京駅や旧・帝国ホテル「ライト館」の模型が目を引きます。
「大正路地」という土蔵の板塀が続く路地です。
大垣市赤坂町にも、同じようなところがありますが、ここは石畳で歩行者専用通路になっています。
日本全国の大正時代の建物を集めたわけではなく、「明智町郷土資料館」の延長線上にあるみたいで、ちょっと物足りないところもあります。
しかし、地域おこしで始めた事業です。
名鉄が全国から明治時代の建築物を集めた明治村や県営都市公園でハイウェイオアシスを兼ねた日本昭和村と比べるのは酷というものでしょう。
ちゃんと雇用を生み出していて、各施設で働くお姉さまたちは皆、矢絣模様のユニフォームで張り切っています。
岐阜県民として応援したいと思いました。
現在、「はいからさんが通る」とコラボしています。
スタンプラリーカードに6個のスタンプを押して観光案内所で提出すると、オリジナル・ポストカード3枚がもらえました。
といっても、私は、「はいからさんが通る」のことは何も知りません。
欲しい人があれば、差し上げます。
