一昨日、大垣市民病院に行ったことを、昨日、記事にしました。
待ち時間ができたので、売店に文庫本を買いに行きました。
以前も書きましたが、この売店の書籍売り場は、本当にちっぽけです。
雑誌を除くと、本は10冊くらいしか置いてありません。
でも、面白い本が選ばれていて、私にとって新しい作家に出会うことが何度もありました。
今回、そのうち4冊は「1Q84」の文庫本でした。
そのなかから私が手に取ったのは、葉田甲太「僕たちは世界を変えることができない。」(小学館文庫)
比較的薄いうえ、半分近くは写真なので、1時間で読み終えてしまいました。
(待ち時間はまだまだあります。しかたがないので、もう1冊買いに行きました。)
昨年、「僕たちは世界を変えることができない。」という映画が上映されたんですね。
知りませんでした。
その原作にあたるものです。
向井理の初主演作か、なるほど、ぴったりです。
ある日、郵便局で、「国際ボランティア貯金」に150万円を寄付すれば、世界銀行との折半でカンボジアに小学校が1校建てられるということを、当時大学2年生だった著者が知りました。
退屈な学生生活に飽き足らなくなっていた著者は、この話に飛びつきました。
そして、仲間を募り、150万円を集めるために奔走しました。
その実話を、最初は自費出版し、なんと5000部も売り上げたそうです。
その後、小学館が単行本にし、さらに文庫になりました。
そして、前述のように映画化されました。
著者は、たいへん謙虚な人のようで、自分はごくありふれた普通の大学生であり、高い理想もボランティア精神もないことを強調しています。
アダルトビデオを見たり、デリヘル嬢を呼んだり、といった場面も赤裸々に綴っています。
自費出版時は、もっと下品な表現が多かったそうです(Wikipedia)。
しかし、現地視察で、最貧の人たちが住むゴミ山や、エイズ病棟や、義足支援施設、売春窟などを訪ねます。
その勇気と行動力は、目を見張ります。
私は、素直に感動しました。
「最後に初期メンバー4人のなけなしの貯金から5万円ずつ出し合い、ついに150万円達成。」なんて記述があります。
でも、日本医科大学の学生さんたちです。
親は裕福な開業医だったりして、仕送りいっぱいもらってたんじゃないの?
なんて、ちょっと意地悪く読んでいました。
調べてみたら、それどころか、父親はエレコム(株)を創業し、上場させ、年商600億円の企業に育てた
葉田順治社長なんですね。
親に泣きつけば、簡単にお金が集まったでしょうに、お父さんは、まったく知らなかったそうです。
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