昨夜のニュースは、民生委員の欠員が、全国で5千人以上だと報じました。
厚生労働省は、民生委員の負担を軽減するために、もう少し個人情報を伝えるようにするとか。
民生委員の任期は3年間です。
その年度は普通とは違い、12月からです。
ですから、現在、新しいメンバーで活動を開始したところです。
民生委員候補者を選ぶのは誰かというと、自治会長です。
私は自治会長なので、今年、民生委員の選出に苦労しました。
従来やっていた方に、留任を再三お願いしたのですが、断られました。
それからほかの方に個々にお願いしていき、3人目の方に快く引き受けてもらいました。
民生委員の仕事は大変です。
自治会長より、ずっと大変な仕事だと思います。
先日、民生委員の引き継ぎに同席しました。
最近、町内のアパートに独居老人が住まわれていることを私が発見したので、そのお世話の仕事が増えてしまいました。
それはいいのですが、私がどうやって見付けたかというと、ごみの無料処理券の配付先の確認作業中です。
自治会が独自で作った名簿を繰っているときに、たまたま66歳の一人住まいを発見したのです。
その話をしたところ、民生委員だった方が驚きました。
自治会長はそんな名簿を持っているのか!と。
それを見せてもらえば、苦労せずに済んだこともあったのに、というのです。
こちらが驚く番でした。
民生委員は、「非常勤の特別職の地方公務員」だとか。
どうして行政は、もっと情報を開示しないのでしょうか?
自治会長が持っている程度の情報は、役所はつかんでいるでしょうに。
「情報は与えない。自分の足で取ってこい!」と言われているかのようです。
住民基本台帳など、役所は電子データ化に熱心です。
それは行政の効率化のためには役に立つのでしょうが、あくまで役所内部の仕事に便利なようにしているだけのようです。
もうひとつの問題があります。
先日、新しく民生委員になられた方から相談を受けました。
提出する書類が多くて、また内容がむずかしくて、ついていけないと言われるのです。
役所は、書類を揃えることを何より重視します。
しかし、民生委員の一番重要な仕事は、書類作成ではありません。
十分な情報は与えない、高度で煩雑な書類提出は義務付ける・・・
それでは、ますます民生委員のなり手は減っていくと懸念しています。