武田邦彦著「偽善エコロジー〜『環境生活』が地球を破壊する」(幻冬舎新書)によると、
「ダイオキシンで健康障害が起こる可能性は99%ありません。被害報告もゼロです。」
武田氏の前著「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」は物議をかもし、反論本として山本弘氏による「“環境問題のウソ”のウソ」が出版されたほどです。
(私は、本屋で両方とも立ち読みしただけで、ちゃんと読んでませんが。)
武田氏の述べていることを全部鵜呑みにはできません。
たとえば、「レジ袋は石油の不必要な成分を活用した優れもの」って、本当でしょうか?
だって、ポリエチレンでしょ?
エチレンはプラスチック原料の王様みたいなもの。
それが石油ピッチ(とは本には書かれていませんが)なんかから作られるの?
な、バカな!
また、「エコバッグの材料は“BTX成分”といって、石油の中で量は少なく貴重な成分です。」
エコバッグって、素材は決められていますか?
木綿でもナイロンでもいいんじゃないでしょうか?
必ず芳香族(“BTX”って、ベンゼン、トルエン、キシレンの総称で、例の六角形の亀の甲羅を含む化合物です)を含むポリエステルなんかじゃなきゃいけないの?
というような疑問はさておき、ダイオキシンです。
ダイオキシンが人体にたいして有毒ではないというのは、どうやら本当らしい。
有機化学の専門家のサイトを読んでも、そうらしいです。
実験動物のモルモットのダイオキシンに対する感受性がメチャクチャ高くて、それを人間に当てはめて考えたのが間違いだったそうです。
そういえば、ウクライナ共和国の大統領候補であったユシチェンコ氏がダイオキシンを食事に盛られた事件がありました。
たしかに彼の人相は変わりましたが、生命に別状はなかった。
となると、なんだったんでしょう、あの大騒ぎは・・・
塩化ビニル業界はさんざんな目にあいました。
あの使いやすいサランラップの売上は激減したでしょうね。
田畑の野焼きやたき火まで禁止されましたよね。
環境問題に過度な反応はやめ、もっと冷静になりましょう、という点では、武田氏に賛成です。

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