本屋さんで平積みしてあった奥田英朗「イン・ザ・プール」(文春文庫)を買って読みました。
この小説家のことは、何も知りませんでした。
岐阜県出身だそうです。
ネットで調べると、岐阜市生まれで、岐山高校卒業です。
この作品は、映画化されているんですね。
それも知らなかった・・・
5つの短編小説が収録されています。
すべて伊良部総合病院の神経科医師・伊良部一郎が登場します。
彼のもとに、さまざまな心の病に悩む患者たちがやってきます。
とはいっても、患者数は少なく、いつもヒマです。
この医師、とんでもないヤツです。
まともな治療行為をしません。
患者と一緒になって、いや、彼らを上回るほどメチャクチャな行為に及びます。
しかし、結果としては、皆、治ります。
続編、続々編も出版されています。
続編「空中ブランコ」は、直木賞受賞作です。
このなかの「フレンズ」という作品は、携帯電話依存症の少年を描いています。
せつないエンディングです。
単行本が出版されたのは2002年。
当然、スマホではなくガラケーです。
現在は、スマホ依存症患者が、さぞ多いことでしょう。
当社ではありませんが、会議中や勉強会、セミナー中など、始終スマホやタブレット端末をいじってる人がいます。
それでも、けっこう発言したりします。
イヤだと思いながら、私は注意したりしませんが。
まあ、依存症だったら、仕方ないと思うことにしましょう。
でも、彼らに、この小説を読ませたいものです。
