加瀬英明「日本と台湾 なぜ、両国は運命共同体なのか」(祥伝社新書)を読みました。
今年9月10日に出版されたばかりの本です。
本の帯を見ていただければ、内容は想像がつくと思います。
日清戦争での勝利から第二次世界大戦敗戦まで、台湾は日本の植民地でした。
下関条約で清から割譲されたのですから、もともと中国領だったと思っていましたが、そうではないそうです。
歴史的にも民族的にも、台湾は中国の一部とはいえません。
台湾を独立国として認めるべきだというのが、この本の主旨です。
私は、30年以上前、大学院生のころ、一度だけ台湾に行ったことがあります。
教授のお伴だったのですが、一人で居残りました。
そして、台中にある台湾人の友人の実家に向かいました。
友人は東京生まれの東京育ちなのですが、ご両親が台湾に帰国し、豪邸を構えていました。
友人は、自分は行けないが、私に訪問しろと言うのです。
駅に友人の従兄が、ベンツで迎えに来てくれました。
親戚の所有だそうです。
当然のことなので、気にするなとのこと。
翌日、何十人もの親戚が集まり、みんなでクルマを連ねて遊びに行きました。
お昼は、公園でバーベキュー大会。
それから、みんなで昼寝してから(!)、お茶の産地に行きました。
そこで、お茶畑や工場を見学してから、公民館のようなところで、大パーティー。
なんなんだ、この接待は!
驚くやら、感激するやら、申し訳ないやら・・・
私は、台湾の人々は、朝鮮半島の人々と同様に、植民地支配を恨んでいるのだろうと思っていました。
ところが、行く先々で、高齢の方々から、日本語で話しかけられました。
友人の従兄によると、朝鮮の人々は、戦争中にひもじい思いをしただろうが、台湾は海路を絶たれたために日本に食料品を運べなくなり、逆に有り余ったのだとか。
ただ、友人の祖母は、帰るときに、電話で話したのですが、日本のことをよく思っていなかったようでした。
日本語を使いたくなかったそうですが、特別に日本語で話してくれました。
まだ、国民党独裁政権下のころなので、政治的な話は、誰もしませんでした。
その1年くらい前に、「日中友好訪中団」にもぐり込んで、北京や上海、西安などを訪れていたので、「絶対、ここは中国とは違う国だ!」と感じました。
その根拠が、明快に示された本でした。
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