20系客車が現役の頃はまだ小学生で、あの丸みを帯びたラインだけが印象的すぎて車両の細部までを観察するなんてこともせず、遠い記憶の彼方。鉄ピクなどの形式特集が組まれる雑誌でしかその面影を追えません。その写真を見ながら、Nゲージで表現できるところを探しています。

20系のトイレ窓と洗面所側の窓です。模型では磨りガラス表現となっていますが、実物は白窓が多いようなので、早速着工します。他車両ではガラスパーツの裏側からガンダムマーカーでひと塗りにしていますが、20系の場合は簡単にはいかなさそうです。洗面所側の窓が2段ぽくなっていますが、下段が固定、上段が内側に折り曲がって開くようになっていたようです。で、窓の色も下段は白、上段が透明。ただし一律にこれが当てはまるわけでなく、下段が磨りガラスのものもあるように見受けられます。

まずは実際に裏側から塗ったもの。横着してマスキング無しでやったものでご覧の有様。上段窓に白がはみ出てしまいました・・・。

これではみっともないので、初めての作業になりますが、表側からの着色に挑戦です。

面積が非常に小さいので状態の良い面相筆が必要ですが、今回は状態の良い「爪楊枝」を使ってみました。筆だと「塗る」感じになりますが、この作業はどちらかというと「窓枠の内側に塗料を落とす」感覚でやった方がきれいに仕上がりそうです。半乾きになってくると色のムラが目立ってくるので、再度調整。

今回、水性のホビーカラーを使いましたが、Hゴムのモールドにはみ出てしまっても、乾いた状態まで放置し爪楊枝で軽く擦れば下地色を損なわずに落とせました。アクリル系塗料でも同様ですね。

塗料の粘度が低いうちに作業をやり遂げないとなりませんので、全車のガラスパーツを外した上で行ったことはいうまでもありません。

作業を終えて組み立てなおしました。良いアクセントになっています。
冒頭にも書きましたが、同じ形式でもトイレ窓が白だったり磨りガラスだったりと個体差があるようです。時代による差なのか所属区による差なのかは判明していませんが、少なくとも手元の資料では同一編成内に白窓と磨り窓のナロネ21が並んで連結されている写真があるので、車両の落成年次の差なのかもしれません。とりあえずはイメージということで、良い感じに混ぜながらタッチアップしていくことにしていきます。

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