愈々今日で九月もお仕舞い。九月と云うのに本当に残暑厳しく大変暑い日の連続であったが今日ごろはやや暦に従い何となく秋を感じさせて猫の無くなった悲しみも聊か重なって何となく寂寞感を感じさせられる。九月と云えばもうすでに亡くなってって居るが母の誕生日九月二十日、其れに主人の誕生日も九月の八日。でももう十月秋さなかの月を迎えるのである。色々手がけたい事もあるのだが何んとしても首の痛む事が気になって大げさな事は出来ない。もう諦めては居るが余りじっとして居ても駄目と思い今日は私の本番ある書道展を見に松坂屋へ出かける。此の書展の書はタレントの矢野きよ実さんの前衛書展テーマは[再生}此の題名の意味も私には良くわかって居るがこの事はさて別にしておいて実に巧みにデザイン性のある文字の配置、墨の濃淡もさることながら自然の筆の運びが実に巧くデザイン的に捉えて居て中々のリズミカル。これは余程の熟練者かもと。もともとのセンスのある人の技。何れも重なり合って書く多数の書のすべて見所のある作品であると思う。一度お話がしたくて折を見てお話をする。私も一応書家である。毎日展にも出品して居た事も話等して。実に巧く書きこなしてある作品を評価してお別れしてきたが平素タレントとしての活躍。家庭的な事も先達ては耳にして居るが溌溂として軽快その上現代のセンスにあふれ好感崇拝できるタレントさんでもあり現代感覚・デザイン巧妙な筆の書き下ろし見る者をして軽快その上の安定感は流石であると拝見してきた。私は文字性は廃して全く感傷の儘の心の動きと云うか思いのままの筆に限らずのいたずら書きかもしれないが発想を紙にぶつけるのであるが何れにしろデザインがものを云うのである。大いに感銘したセンスある書に大いに賛成感動賞賛をしたのである。

0