2007/1/26

技術の伝承は難しい  建築

少し前の事ですが、私の住んでいる近所にあるお寺で建替え工事が行われていました。現場の足場には、「金剛組」の大きな看板シートが掛かっていまして、ああ・・・
こんなところで、あの金剛組が仕事をしているんだと思っていました。「金剛組」と言えば、あの聖徳太子の四天王寺建立に際して、初代当主・金剛重光が棟梁として指揮をふるって以来、今日まで同寺専門の宮大工として脈々とその技術を伝承してきた会社です。いわば、日本の社寺建築の歴史そのものの様な超老舗会社です。ところが、昨年の一月だったと思いますが、新聞に「金剛組」は経営難から自主再建を断念して「高松建設」に経営を譲渡し、高松建設の子会社として会社の再建を図ります。と言う告知記事が出ていたのを読んで、「へ〜そうなんや、寺社建築の世界では、他の追随を許さない独走企業の様な金剛組でさえ、この不況には勝てんか??」と思ったりしていました。

ところが、内情はそうではなかったようで、バブル崩壊後にマンション建築などに本格参入して業務拡大に失敗したようです。寺社建築以外で収入源を確保しようとして、不慣れな分野で無理な安値受注を繰り返して、どつぼにはまった様です。

「新金剛組」の再建を担っている新社長(ちなみに私と同姓なんですが←それがどないしてん??)のコメントが新聞に載っていました。『今まで「伝統を守っているんだ」という意識が過剰になり、採算を度外視した仕事の進め方をむしろ美徳とする社内の雰囲気さえありました。が、再建にあたり良い面での「こだわり」だけを残して、コスト意識を育てる努力をしました。昔気質の職人請負体勢をやめ、棟梁の配下にある宮大工集団を株式会社にすることによって、棟梁にもコスト意識と社長としての経営感覚を持ってもらうことを狙っています。』


確かに、お金のかかる伝統技術の伝承と、コストバランスを考えた経営の継承どちらも難しい事です。

金剛組が1400年以上も日本の社寺建築の伝統を守り続けて来られたのは、偶然と奇跡の連続だったと私は思っています。と言うのは、金剛組がその建築を担っていた四天王寺は過去7回も火事などで偶然に消失して、その都度、金剛組が再建を任されて来たという奇跡によって、その伝統技術が受け継がれてきたのです。伊勢神宮の20年ごとの遷宮も伝統技術の後世への伝承が目的だと言われています。

やはり、伝統技術の伝承は、言葉や想い入れだけではだめで、実践する事が大事なんですね。ウ〜ン、実践あるのみ!!→今年の目標です。
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