アートメイクは手作業でおこないます。
お客様は「左右の違い」をなくしてほしくて
アートメイクをお考えになる方も多いと思います。
私たちアーティストもそう、したいと考えています。
ただし、もともとの私たちの左右がほとんどが非対称的なのです。
たとえば、皆様の目の幅・長さ・位置(目の高さ)は同じでしょうか?
また眉頭の立ち上がっている毛の生え方は左右同じでしょうか?
顔の横幅(目じり〜こめかみ)は同じでしょうか?
眉の筋肉の動きは左右同じでしょうか?
鼻筋はちょうど中央をまっすぐに通っているでしょうか?
おそらく以上のことは、全員当てはまるのではないでしょうか?
ですから、眉を左右全く同じ形と同じ長さ・同じカーブで作ることが
本当に皆様にとって自然とは限らないのです。
おそらく、どのアートメイクアーティストも左右を一緒にしようと考えています。
でも、一番大切なのは、左右同じことよりも
アートメイクで描くデザインで、お客様がきれいにみえるようになったかどうか
ということ。
これを、忘れてしまうと美眉から遠くなる。
また、どんなに色素で密に入れたとしても
地毛の存在には叶わない。
たった1本でも太く黒々とした眉毛が左右の同じ箇所にあるかないかで
全く異なるのです。
だから、NU−MAKEは仕立てのお洋服を作る工程と同様です。
1回目は仮縫いのような感じ
(このときに初めてお会いするお客様のさまざまな表情の動きを見ながら作ります。)
2回目は本縫いのような感じ
(2回目はよりお客様もリラックスし、表情も動くようになります。動きを見ると1回目のデザインを少し修正し、デザインや眉山の位置や長さなども変えていきます。)
3回目は2回目の修正・微調整とデザイン・立体感を作り仕上げ
(2回施すことで色素は定着します。なのでしっかり表皮の新陳代謝が行なわれた1ヵ月後が実際の残った仕上がりに近い状態です。2回施しても色が入りにくい箇所には色素を濃い目にしたり、密度を変えたりして入れていくのです。また3回目はお客様の好みやファッションもつかめてきます。だからこそ、表情筋・好み・性格(exシャープにするか・自然にするか等)を考慮しデザインが完成されるのです。)
という工程で作っていく。
色素も左右同様に入れても眉が生えているところと生えていないところでは
全く色素の入り方は異なる。
また、治ってきて表面がはがれてから残った状態も
1回目・2回目の後で左右の残り方も異なることもあります。
1回目の施術直後はきれいに左右対称になったのに
3~4日してはげて見ると左右非対称になっていることもあります。
これが色の入りにくいところと入りやすいところの差でもあるのです。
だからこのことを考慮して2回・3回と入りにくいところは色を変えたり。入れ方を変えたりして入れていくのです。
3回おこなうことの意味をお分かりいただけましたでしょうか?
もしも、1回ごとで落ちないようにしっかり入れていたとしたら
表面がはげて残った状態が自分の思っていた形とずいぶんちがい、
直すこともできなくなってしまう。
仕上がり並みにしっかり入ったところや濃すぎてしまった箇所は薄くなるまで直すことはできないのです。
この濃く入りすぎて直すことができないことは、最もお客様を落胆させてしまうこと。
だから私たちフラウのアーティストは濃すぎる状態は作らないように心がけています。
薄ければ足すことで左右均等やお好みの形に訂正できるからです。
できれば最初の1回で皆様にお似合いのものをお作りし、はげた後も
1回で理想的に仕上がっていれば金額もお安く、お客様も何回もいらっしゃらなくて最高なのですが・・・
ただ、私たちの想像とお客様のできあがり像の想像が最初から一致するとも限らないのです。
本当に手間をかけなければ美しい眉はできあがらないのです。
それほど眉の形や色が大切だからなのです。
どんなにおしゃれな方でも
眉が美しくなければ、そこに視線は集中され、
美しい人にはならないからです。
フラウのこだわりをどうぞご理解ください。

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