ルネッサンス・リュートのフレットのセッティングをダブルに変えました。
3年前にこの子が家に来てから、一度もフレットを変えたことがありません。
というか、私自身がフレット交換をしたことがありません。

セッティングがうまくいかないと、楽器としての機能が落ちたり、
楽器を傷つけたり・・・う〜ん、勇気が要ります。
でも、楽器のセッティングや軽いメンテナンスは、古楽奏者は自分でやって
アタリマエ、の世界らしいです。

ということで、マニュアル片手に、臓器移植手術です。



(←大げさ)
失敗しても前のフレットが使えるように、その横に新しいのを張ってます。
(↑チキン=臆病者です。)
ちょっと試しに弾いてみたけど、きっちり巻けていないのか、弦にアチコチ触れてしまって、雑音が多いです。何か変です。
横から見ると、フレットと指板の間に隙間が空いています。やっぱり緩過ぎます。
何度も巻き直してみますが、しっかり巻けません。
結構、フレットガットは固くて、指先が痛くなってきました。
どうしよう・・・途方に暮れていて、ふとセンパイからもらったアドバイスを
思い出しました。ネックの細いところで巻いてから、ずらすのでした!
やってみたら、あっさり巻けました。・・・簡単でした。
通常のフレットガットよりも、ダブルの場合は細めを使うので、
持っていたセットでは、第5フレットまでしか張れません。
もっと細い弦が切れたら、第6フレットを交換します。
「早く切れないかな」と思っている自分が可笑しいです。
本末転倒です。
早速、弾いてみました。
うーん、いい感じです。
音がまろやか、かつ、複雑な色合いに変身しています。
弦も単弦より複弦のほうが、深みと陰影が出ますが、
ダブルフレットにも、その効果があるのでしょうか。
複×複で、色々な音が混じって、面白い効果が出てます。
シングルよりも、楽器全体の振動が、大きくなってますね。
総合的に見て、音量はあまり減っていないのではないでしょうか。
弦を抑える時も、フレットの幅が広い分、安定感があります。
抑える力も少なくて済みそうですから、その分、早く動かせそうです。
腕も楽ですから、姿勢も安定しやすいですね。
あ、でも、これで最終セッティングかどうかわからないので、
巻き直しが出来るように、余分なフレットガットは、まだ切らないでおきます。
溶接工事(?)も怖いからまだです。(チキンです)

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