年末にテオルボを、イングリッシュ調弦に変えました。
前から、どうしよ〜ぅ、って迷っていたんですけどね。
今までのイタリア(キタローネ)調弦はA調弦で1&2弦が
オクターブ下がるre-entrant調弦・・・
つまり結論から言うと、私のようなソプラノの伴奏をすると
声との間が、ど〜んと空いてしまうんですね。
和音もルートと3度の2音が中心なので、3音のコードが
あまり使えない。手の大きい人ならできるのかなあ?
そこで、12月のレッスンで佐藤先生とご相談して、
まず、2弦目をオクターブ上げる『18世紀フレンチ調弦』
に変えることになりました。
私のテオルボは、以前、書いたと思いますが、弦長73/123の
小型ですが、ガット弦でギリギリ、イタリアン、フレンチ、イングリッシュ
どれでもいける優れもの。
それでも、2弦目は0.40という超細目の弦になってしまいます。
他の太目の弦との音質の差が、すご〜く気になってしまいました。
(後で分かったのは、高音弦はテンション高めにしてOKらしくて、
0.42〜0.43でも良い。ナイルガットなら、もっと太くてOK
だそうです。)
そこで再度、両師匠に相談した結果、全体的に一音下げるG調弦の
イングリッシュに。そうすれば、高音弦はもっと太く出来ます。
私の一番やりたかった、パーセルなどのイギリス物はもちろん、
カッチーニの頃のイタリア物(その頃G調弦も使われていたらしい)
も含め、バロック物は全部OK、まあ、5線譜で書かれているものは
弾き手が切り替えれば良いだけなので、当たり前といえば当たり前。
(タブラチュアものは、そうは行きませんが・・・)
おまけに、イングリッシュ調弦って、ルネッサンスリュートと同じじゃ
ありませんか! やった!
やっぱり、イギリスは遅れてルネッサンス音楽が花開いたせいでしょうか?
そのころイタリアはバロックでしょう?
カッチーニ(バロック)のアマリッリをダウランド(ルネッサンス)が
編曲するなんて逆転現象起きてるし。おもしろ〜い
こうして、私のテオルボは イタリアン(キタローネ)→フレンチ(3日だけ)
→イングリッシュ、とまあヨーロッパのアチコチを転々とし、めでたく
イギリスに定住することとなりました。
しかし、頭では分かっていても、手がA調弦を覚えてしまってて・・・
うっ、前途多難です。

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