プーさんの鼻(読書日記)  気のまま雑記

俵万智さんの歌集に、載っていたいくつかの歌。
写楽が赤ちゃんだったときのこと、思い出した。
胸が熱くなった。

ああ、そうだった、そうだった、と。

「ひざのうえに子を眠らせて短編を一つ読みきる今日のしあわせ」

「乳はときに涙にも似て子の寝顔見れば奥よりつんと湧きくる」

「目覚めればベッドの上のみどりごは足の裏さかんに上下させおり」

「記憶には残らぬ今日を生きている子にふくませる一匙のかゆ」

     俵万智さん著「プーさんの鼻」(文春文庫)より

写真を眺めても思い出さなかった、写楽の足の動きや、はじめておかゆをひとさじ食べたときのちゅぱっという唇の動きなど、歌の言葉とともによみがえる。


ソファーに座っておっぱいを与えながら、本を読んだこと。写楽が眠ってしまって、そのまま抱っこしたままで本を読みながら自分も寝てしまった。
だーと言いながら、指をぐーぱーしていた小さな「いなりずし」ほどの足。
おっぱいしか飲んでいないから、赤ん坊の息はあまいミルクのにおいがして、そのにおいをかぎたくて赤ん坊の口をくんくんにおってみた。

大きくなって裸足で走り回るから、写楽の足の裏は硬くなってしまった。
ふにゃふにゃのピンクの足の裏に戻ることはもうない。

写楽は私のことを「かあちゃん」と呼ぶが、小さい頃は「あーたん」と呼んでいた。
「か」の発音ができずに「あ」になってしまうため、「かめ」は「あーめー」だった。
そのことを写楽に話してやるとすごく喜ぶ。
「○○(自分の名)は赤ちゃんのとき、かーがいえなかったから、かあちゃんのことあーたん、あーたんって呼んでたのよー。」と父親に何度も報告している。


もう一度聞きたいなあ、あの舌足らずの声でいう「あーたん」
今となってはコヤツは「かあちゃんは、名前はかあちゃんだけど、中身はおばちゃん!」となどと言いよる。


甘い気持ちをよみがえらせてくれた俵万智さんの歌集。
読んでみてください。


今年になってから読んだ本、書いてみようか。
タイトルを列記すると、こんな本ばっか読んでるからこんな阿呆なおばはんになるのね、と思われそうな本もいくつかあって恥ずかしい。





今年は日記に読んだ本の名前をメモしている。
・ガンといきる 岸本葉子
・100万回の言い訳 唯川恵
・容疑者Xの献身 東野圭吾
・骨音 池袋ウェストゲートパークA 石田衣良
・さまよう刃 東野圭吾
・狂気という隣人 岩波明
・私は若者が嫌いだ 香山リカ
・ジェネラルルージュの凱旋
・山姥/冬の旅人
・いいことがたくさん起こる歩き方 デゥーク更家
・さてみなさん聞いてください 浜村淳
・無痛 久科部 譲
・いとしのヒナゴン 重松清
・RPG 宮部みゆき
・Are you happy? 矢沢永吉
・模倣犯1〜5 宮部みゆき
・芸能人という生き方 別冊宝島
・娼年 石田衣良
・悪魔が殺せとささやいた 新潮45編
・そして殺人者は野に放たれる
・長い長い殺人 宮部みゆき
・プーさんの鼻 俵万智
・東京DOLL 石田衣良
・烈火の月 野沢尚
・わが孫育て 佐藤愛子
・海外パックツアーとことん活用術
・ツイラク 姫野カオルコ


ミステリーが多い。
模倣犯は、読んだのはこれで5回目だが、傑作だ。
細部にわたる人物描写がすばらしい。惜しいのはラストシーン。
(模倣犯、読んだ人、感想教えてください。)
好きな本は、何度も繰り返して読んでしまう。つい先日、日本で購入して船便で送った古本がどっさり届いた。
読んでない本がたくさんあって、どれを読もうかなと眺めているときは幸せだ。
暖かい平和な部屋でミステリーを読めるというのは幸せだ。
心配事があったり、例えば戦争などで生きるか死ぬかというときには、ミステリーは読めない。
ミステリーにはらはらドキドキできるというのは、なんと幸せで恵まれた環境なのかということを忘れてはいけない。


ありがとう、夫。
本を買ってくれて、こういう時間を持たせてくれて。
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