
H.G.ルイス30年ぶりの監督作品『ブラッドフィースト 血の祝祭日2』が発売されたのには
ホント笑った!奇跡だとおもった。まだ生きてたのか!?と驚いた。
1960年代イギリスのハマープロによるユニバーサルモンスター系の
古典ホラー映画の重厚な新解釈の映画化がモテ囃されていた頃、
一人血しぶきをあげて内蔵を引きずりだしていた男がいる。
その名はハーシェル・ゴードン・ルイス。
今やスプラッターの始祖、帝王などと呼ばれていますが、
当時は三流で低俗な映画監督という評価だったようです。
しかし作品が沢山あることを考えると興業的には人の入る作品を作る監督だったんでしょう。
ま、現代での評価もとても一流とは言えないけど、低俗で結構!低俗万歳!
低俗大好きな俺としてはそれが評価が正しい評価だとおもいます。
H.G.ルイスの映画はドライビングシアター向けだったそうです。
ドライビングシアターというとやっぱりデート。
車の中で彼女と二人っきり・・野郎のほうは映画なんてそっちのけで
彼女の肩に手なんか回したりしてモゾモゾと機会を伺ってるワケです。
『でも童貞のオイラにはどうしていいかわかんね〜よ!』
『押し倒して、強引に・・』なんて頭の中はグルグル。
そんな時に彼女のほうからきっかけを作ってくれたらどんなに助かることか!
ああ・・神様。そこで野郎はドライビングシアターのプログラムにホラーを選ぶわけです。
しかもとびっきり残酷でエグい血まみれ映画を!
恐怖のシーンで彼女から抱きついてくれることを期待しまくっている下心見え見えだぞオマエ!
このヘンのティーンの事情がルイスの興業成績につながったといっても過言じゃないでしょう。
実はH.G.ルイスはティーン向けの青春ヘンテコ映画を色々作ったりもしていて
一部ガレージパンクマニアの間ではこっちがさらに絶大に支持されていたしします。
DVD化もされている『シーデビルズオンホイール』女だけの暴走族(マンイーターズ)のお話や、
この先何があってもDVDなんてならないであろうThe Big Blastっていう
全然聞いたことないバンドの出演映画『Blast-Off Girls』なんてのも作ってます。
余談だけど日本のガールズ・ガレージパンクバンドの「ゴーデビルズ」が
この『Blast-Off Girls』の挿入歌をカバーしてるんですよね!!渋すぎるセンス!
なんでもかんでもDVD化される昨今コレは出ないだろうな〜っていうのが、もう一本!
『悪魔のかつら屋』下宿屋の親子が下宿人の頭の皮をはがしてかつらにして売ってる映画です。
おもしろいんですけどね・・。DVD化はムリな気がします。
見事DVD化を果たして家庭でゆっくり見ることの出来る作品は
『ゴア・ゴア・ガールズ』『マニアック2000(2000人の狂人:改題)』『血の祝祭日』
『カラー・ミー・ブラッド・レッド』『血の魔術師』『シーデビルズ・オン・ホイールズ』
そして冒頭に書いた通り『ブラッド・フィースト 血の祝祭日2』
ルイス30年ぶりの監督のこの作品なんだけど、H.G.ルイスって1926年生まれなんですよ。
70歳も過ぎて『血の祝祭日』の続編を撮るH.G.ルイスが一番ホラーです。
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