イスラエルに来る数ヶ月前からChenとは連絡を取っていた。
Chenは私がガテマラでHome Stayしていた時のシェアメイトでイスラエル人である。
彼女とは1週間くらいしか一緒に居なかったが、Home Stayが終わってからも、シェラで夜遊びしたり、観光したり、色んなことを話し合ったりした。
私の「もしかしたらイスラエル行くかも。」という言葉を覚えていてくれたらしく、連絡してきてくれたのだ。
Chenと会うには早めに連絡を取る必要があった。
なぜならその時はユダヤ人にとってのお正月のような時にあたり、丸一日ユダヤ教徒はPCや携帯はおろか、電気のスイッチを押すことも出来なくなってしまう。
なんとか連絡を取り、Chenがホテルまで車で迎えに来てくれることになった。
「かおり、あなたにお客さんよ!」
パレスチナ人の驚いた顔が見れる。
それはそうだろう、普段ユダヤ人がこのパレスチナ地区のホテルに入ってくることなんて滅多にない。
あっても、何やら軍人みたいな人が時々嫌がらせや見せしめに(本当かどうか知らないがそういってた)気まぐれに訪ねてくるくらいだ。
約10カ月ぶりに見るChenは少し痩せてお姉さんっぽくなっていた。
二人で新市街でお茶した後、Chenのホテルへ。
ここで、留学中のアメリカ人ティーンエイジャー達の世話をしているのだそうだ。
その後はドライブがてら夜景が見渡せる高台へ。
そこでゆっくりとお互いの10ヶ月間の話や、Chenの恋話などで盛り上がる。
ついでにパレスチナ人についてどう思ってるのか聞いてみた。
彼女は
「パレスチナ人とは争わず、どうにか仲良くやっていきたい。」
「でもテロは怖い。」
と言っていた。
先日のガザ爆撃の報道を聞いて、何を言っていると思う方もいるかもしれない。
けど、これが一般的なイスラエル人の考え方かもしれない。
「実際に自分たちがパレスチナ人を追い詰めているかもしれない。
けど、テロで死にたくはない。それで死ぬことをしょうがないとは思えない」。
正直な気持ちだと思う。
例えば、戦争中に自分たちの国がたくさん中国人を殺したから、中国人に自分や家族を皆殺しにされても、
「まあ、しょうがないっか!」
なんて素直に納得できるものではないだろう。
それはそれ、これはこれである。
後、もう一つ興味深かったのは、私が
「イスラエルの首都ってテルアビブよね。」
と言ったら、すごい剣幕で、
「エルサレムだ!!」
と、言い返されたことだ。
エルサレムが両国にとってどれだけ重要な地位を占めてるのか、心から痛感した。
まああ、なにはともあれ、かつての悪友であるChenに会えてとても楽しい時が過ごせた。
ガザの事で世間は、私も含めイスラエル人の動向に敏感になっているかもしれないが、彼女はその問題を置いてみれば、かなりいいやつである。
会えて(しかもイスラエルで!)よかった。
ちなみにガザ侵攻の間も、イスラエル人は各国を旅行しているようだ。
一般のイスラエル人にはガザ侵攻はあんまり自分とは関係ないことなのかな?
まあ、日本人と同様、世界のどこにでもいるイスラエル人。
お祭り大好き、イスラエル人。
あんな馬鹿騒ぎを、こんな緊急事態でもしているのかと想像すると、つい、「お前ら国帰れー!こんな所で酒飲んで○○やってうかれぽんちになってる場合じゃないだろー!!!」とつい叫びたくなってしまうね。
(でも実際目の前にすると、何も言えなかった。。。涙)
何はともあれ、素敵な一日でした☆

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