まだ十分に楽しめるソメイヨシノや色鮮やかなハナモモと新緑、そして八重桜の美しさといったら!
4月の半ばの穏やかな日差しの中、近所の友人と散歩中の光景に「まるで桃源郷のようよね!」と、近場でのお花見も幸せ気分だった。
それにしても、今年の桜は開花から満開までの期間が場所によってまちまちだったような気がする。
都心で3月21日に開花した後1週間後には満開予想だったので、月末に近場で今年初めての桜観賞をと思い場所を調べたら、唯一見頃なのが横須賀の衣笠山公園だった。
衣笠山の標高は130mほどで、2000本の桜が咲き誇る名所らしい。
自然がいっぱいでハイキングも楽しめそうなので、きっと私向けの場所といつものように思い立ったら行動が正解だった。
そして、今年の桜追っかけチャレンジは、夜行バスと青春18切符を使い関西から東海にかけての気まま旅だ。
こういう旅の楽しさは、なんといってもプランを考える事。
特に花を目指すのは、時期や天気が関係してくるので日を決めるのが難しい。
開花予想が早かったので、今年も昨年と同じ位に満開になりそうと思い、4月初めに決めたのだが結果としては微妙な時期になってしまった。
という訳で出発前日までどういう風に回ろうか悩みまくり、人出が少ない早朝にと思っていた嵐山はあきらめ、円山公園や八坂神社界隈へ向かうことに。
七条あたりから電車に乗るつもりが結局全て歩いてしまい、そのおかげで高瀬川や鴨川沿いなどの桜、そして観光客がいない時間帯のしっとりとした京都を楽しんだ。
その後は以前行きそこなった宇治上神社付近まで足を延ばし、天気があやしくなったところで宿泊場所の近江八幡に移動を。
荷物を預けて八幡山に向かった時はまだ小雨が降っていたのに、到着に合わせるように青空が広がってきたからビックリだ。
八幡堀の桜は満開には程遠く残念だったが仕方ない。
日牟禮八幡宮(ひむれはちまんぐう)にお参りしてからロープウェイ乗り場に行ったら、最終便ギリギリで頂上滞在時間は25分とのこと。
「せわしないでしょ」という夫に、「せっかくだから」と、駆け足散策を。
おかげで、八幡山からの眺望は格別だった。
朝が早いと一日が充実するのは当たり前だが、普段でも欲深い私だからこういう時には更にパワーアップするのはいつものこと。
それにしても寒い!と思っていたら、翌朝一面雪景色だったのには驚いた。
自然のタイミングが合わないのか、大垣までの東海道線沿いに桜の花は見られず、今年はいったいどうしたの?という感じだ。
心配しながら訪れた大垣城の桜は満開近くで、天気が回復してくれたおかげもありそれはそれは素晴らしかった。
かつては大垣城の外堀だった水門川を、観光客が乗り込んだ小船が下る様は平和そのものだ。
桜を堪能した後は、時間節約のために大垣からの電車内で昼食を。
次の下車駅は岡崎と静岡のどちらにしようか悩みながら、東海エリアでの景色に目を凝らしていても桜が咲いている様子がほとんどなく、やっぱり今年は何だか変!
めまぐるしい気候の変化に戸惑っているのは、人だけではないようだ。
せっかくの桜追っかけ旅なのだからと、静岡に期待することにしたのが当たりだった。
まだ明るいうちに駿府城公園と静岡浅間神社まで足を伸ばせたので、とりあえず目的達成だ。
2日間よく歩いたと我ながら感心するが、近江八幡や大垣にはもう一度行ってみたいし、最初予定していた嵐山や安土城へは次回にと、もう来年春の計画がほぼ決定!!
あっという間に4月が残り1週間を切り、初夏を思わせる陽気の日もあるこの頃は木々の青葉と鮮やかな色合いの花たちが美しさを競っている。
四季の変化が新鮮に感じられることを大切にしながら日々を過ごしたい。