最近青春18切符にはまっている。
何しろJRが乗り放題で、一日あたり2300円と安いのが嬉しい。
いつもは息子に分けてもらったりするのだが、この冬は初めて自分たち用に買ってしまった。
第一の目的はお正月の奈良行きだ。
新幹線を使うのは簡単だけど節約第一。
行きは夜行バスで。奈良で一泊して帰りに18切符を使おうということになった。ちょっとハードとも思うが、こんな旅は若い?うちにしかできない。
一日目、古代の人々が行きかっていた山の辺の道を歩く。
近鉄の桜井駅から30分ほどで馬井手橋に到着。川岸に、仏教伝来の地と説明書きがあった。
古代、大和川は大阪湾につながる重要な水路だったとのこと。このあたりには陸路も集まり、賑やかな市がたっていたらしいが今そのおもかげはない。
社寺のほとんどが静かなたたずまいだが、大神神社周りは大賑わいだ。
老若男女や家族連れが熱心に手を合わせ拍手を打っていた。
山の辺の道はのどかだった。
民家を通り抜け、農道を歩き時には山道も。
周りに古墳が点在しているのはやはり奈良ならではだ。
2日目は、奈良駅から18切符を使い聖徳太子が開山した信貴山へ。信貴山下駅からは初詣のための臨時バスが出ていた。
さすがに人が多い。往路と復路を分けるためのロープが張られ渋滞ができないように誘導係まで配置されている。
寅年に縁のある信貴山毘沙門天王に、年男の夫とともに手を合わせることができ目的達成。ゆっくりするつもりが、人の流れにのっていたら自然と帰り道に向かってしまった。
まだ時間がある。
せっかくだから、以前から行ってみたいと思っていた四天王寺に向かうことにした。
こういう時にも18切符は便利。何しろどこに行っても良いし乗り放題なのだから。
四天王寺は、約1400年前に聖徳太子が建立した日本で初めての官寺だそう。
昭和20年の空襲で七堂伽藍の大半が焼けてしまったが、昭和38年に再現復興したとパンフレットにあった。
仁王さんにご挨拶をしてからそれぞれのお堂にお参りを。
五重塔は意外にもコンクリート造り。中が展示室になっていて一番上の層からは大阪市内が見渡せる。
予定外の行動もプラスされ、今回の18切符での旅はたった2日間の内容とは思えない充実ぶりだった。
大阪経由で帰路につき夕食と休憩のために浜松で途中下車。後半はもちろんお休みタイムだ。
ちなみに今回の旅の費用は2人で5万円ほど。や、安い!!
ついでだから、あと3日分の切符の使い道も紹介しよう。
まずは年明け前、名古屋日帰り。
片道5時間近くかかるけれど、始発に乗り24時直前帰着で7〜8時間の滞在ができる。
用事を済ませ、名古屋城にも行けたのだからわれながらすごい。
これだけでしっかり元が取れたので、残りは近場で使おうと思っていたのに、当日目的地の天気が怪しくて急遽進路変更。
横川までの行き当たりばったり旅となり、思いがけず信越本線廃線跡のアプトの道を歩けたのはラッキー!
こういう話をすると「そんなに長く電車に乗っていて飽きないの?」と言われるけれど割合に平気だ。
時間を有効に使うために早く出かけるから朝は眠い・・・
寝ている間に半分ぐらいの時が経ち、あとは景色を眺め、お弁当を食べたりしているうちに目的地へ到着。
ただ、遠くに行く場合は、乗り継ぎ時間を調べ目的地での行動計画などをきちんと立てたほうが良い。
乗り継ぎ時間に余裕がないとトイレにも行けない(電車にもあるけれど落ち着かないので)し、ホームを走るはめになることも。
次の電車が運よく向かい側のホームに着いていても、編成が短かいとその姿ははるか先に・・・
長い車両の端からホームの中ほどに向かい猛ダッシュしたこともあるので、以後真ん中あたりに乗るよう心がけている。
18切符を使いこなすにはエネルギーが必要だが、旅の後の達成感はなんともいえない。
次回はどこに行こうかなと、もう春を楽しみにしている。