若いって素晴らしい!とつくづく思った。
キャンプに参加した70名の子どもは小学校一年生から六年生だそう(台湾・ロシア児童各10名・日本児童50名)。ということは、30名近いボランティアの中学生・高校生・大学生歳の差は、3歳ぐらいから15歳ぐらいということだろうか。
子どもたちにとって、エネルギッシュなお兄さんやお姉さんとの関わりは普段あまり無いのかもしれない。年齢のわくを越えた交流は、子どもたちにはもちろん、ボランティアの学生たちにとっても大きな財産になるのだろうな〜と、自分がそういう時間を持てなかったことを振り返り羨ましい想いにかられた。
“国際交流は子どもの時から・アジアの会”の「第16回国際平和こども交流大会」は、7月24日にロシアの児童、25日に台湾の児童が来日し開始された。
台湾とロシアの子どもたちは、ボランティアのホストファミリー宅でホームステイをし、色々なイベントに参加をする。
その内容は7月26日の“東京見学”、27日の“サッカー大会”、そして31日の“三輪小歓迎交流会”、足柄ふれあいの村でのキャンプは8月1日〜3日と盛りだくさんだ。
ロシアと台湾の子どもたち10名ずつを交えての2泊3日のキャンプは、まず遊びまくる≠アとから始まったが、それは子どもたちにとって何よりのプレゼントで、目的の「児童の国際交流」に添っていたと思う。
ふれあいの村到着直後は多少戸惑いがあったのか、それぞれの国の単位でまとまってしまうような傾向が・・・。
だが台湾・ロシアの子とは言葉が通じないということを前提にしたプログラム、例えばジェスチャーやスキンシップを中心にした内容が、いつの間にか子どもたちの心を解きほぐしたようだ。
近くのお寺(最乗寺)までのハイキングは「疲れた〜!」と言いながらも楽しそうに歩いたし、夜のキャンプファイアーは“火の精”の登場で大興奮!
キャンプのテーマ“ピース”(平和)をモチーフにした巨大貼り絵の制作も最後までやりとげ、ロシア・台湾の子どもたちからはお礼のダンスや歌が披露された。
ところで、今回のキャンプの企画・運営は、全てボランティアの大学生が担当しているというから驚いてしまう。
集合時にそれぞれが愛称で呼び合うのを見て、みな同じ大学なのかな?と思ったらそうではなく、複数大学の学生が5月から準備を始め、6月には下見を兼ね現地で泊り込みの打ち合わせをしたそうだ。
もちろん子どもたちとはこの日が初対面なのに、あらゆる場面での目配り気配りに感心!
身体を動かすことをいとわず、いわば体当たりで接し、コミュニケーションをもとうとする学生たちの姿勢に子どもたちは大喜びだった。
また、レクレーションゲームなどを通しての全体交流に加え、班ごと(児童7名+ボランティア)の交流や共同作業など、普段体験できないような内容が盛りだくさん。
3日間という短い期間だったが、言葉が通じなくてもスキンシップから生まれる信頼関係や仲間意識の大切さを参加者全員が感じたことだろう。
ホストファミリーの減少や会場などの都合で、昨年の半分程度の規模で開催された今回のキャンプだったが、内容はこれまでの交流会に負けないとのこと。このキャンプでの経験を、子どもたちは家族などにどんなふうに話をしたのか聞いてみたい気がする。
若者や子どもたちの有り余るエネルギーに圧倒されながら、全身で親しみを積み重ねていく様子を撮れたらと、彼らを追うことに夢中になった“押しかけおばさんカメラマン”は一晩だけダウン!
動き回る被写体を捉えることの難しさに悪戦苦闘しながら、「若いって素晴らしい!」を実感した夏の日だった。