モンゴルのオドエルデネ君(オドちゃん・7歳)の背中のやけどは、想像以上の痛々しさでした。背中いっぱいに、まるで地図のように盛り上がったケロイド・・・どんなに熱く痛かったことでしょう。
代表の高岡さんから紹介され、参加者にやけど痕を見てもらうため背中をまくりあげようとしたら、ちょっと嫌がったオドちゃん。
もしかして、その時の痛みや恐怖を思い出してしまったのでしょうか。
一昨年、3歳違いの姉が家族の為にお茶を作ろうとした時に、ストーブの上の鍋の取っ手が腐っていて熱湯がこぼれ、オドちゃんは背中に大やけどをしてしまいました。
母子家庭のオドちゃん一家は、一日一回少しのパンを食べるのがやっとで水しか飲めない日もあるとのこと。
またモンゴルでの皮膚移植は不可能で、できるだけ早く手術をしないと将来背中が反って歩けなくなるかもしれません。
NPO法人「国際交流は子どもの時から・アジアの会」は、児童の国際交流や支援など様々な活動をしています。その一環として、モンゴルの貧しい子どもたちへは絵本を送ることから始まり、その後里親制度の導入と支援の輪が広がっています。
モンゴルには“ゲル”に住む貧しい人たちが多くいますが、オドちゃんもお母さんや3人の兄弟と共にウランバートル市のゲル地区に住んでいます。
昨年この一家と出会ったアジアの会・高岡代表がオドちゃんへの支援を提案し、昨年夏モンゴルを一緒に旅した中学生二人とその仲間が、高岡代表と本厚木駅前で20日間街頭募金を実施。その結果、募金活動の新聞記事を読んだ方たちからの寄付もあり、7月13日現在151万円ほどの善意のお金が集まりました。
ただ、皮膚移植の手術や、治療・経過観察などのための来日費用を合わせると、合計700万円が必要でまだまだ足りない状態です。
今回は、ミアット・モンゴル航空の協力で往復航空料金が無料になり、7月11日にオドちゃんとお母さんが来日。集まった寄付金のお陰で日本での診察が実現し、滞在費などが賄えました。
最初は緊張気味でお母さんの側に座っていたオドちゃんは、しばらくすると他の子どもたちと遊びはじめてやんちゃ振りを発揮!その笑顔は何んともいえない愛らしさです。
アジアの会恒例の「国際平和こども交流大会」説明会の後、一品持ち寄りで「オドちゃん歓迎会」が行われました。
テーブルに並べられた品々は私たちには日常的な食べ物でも、オドちゃんとお母さんにとっては夢のようだったにちがいありません。
果物やお菓子を食べるのに夢中なオドちゃん。その合間、まるで今までの栄養不足を取り戻そうとするかのようにスプーンに山盛りのご飯を、お母さんが一生懸命にオドちゃんに食べさせていた姿が、側で見ていて物悲しくもありました。
歓迎会半ばに、横浜の富士見中学校の福祉委員さんたちからプレゼントなどを手渡され、嬉しそうだけどちょっと照れていたオドちゃん。
また歓迎会の始まる前、会の方からもらったジュースを大切そうに飲み、色々な場面で喜びを全身で表現していたオドちゃんの姿を見て、日本の子どもにない何かを感じたのは私だけではなかったと思います。
7月18日、モンゴルに帰国したオドちゃんは、3人の兄弟に日本でのことをどう話しているのでしょう。
善意の輪がさらに広がり、10月にオドちゃんが無事皮膚移植を受けられるよう願わずにいられません。
「オドちゃんを救え基金」にご協力をいただける方は、次のとおり郵便振込みでお願いします。
番号:#00230-4-70582
宛名:国際交流は子どもの時から・アジアの会
※通信欄に「オドちゃん」と、必ず記入をお願いします
「国際交流はこどもの時から・アジアの会」のオドちゃん関連ホームページは次のとおりです。
http://www.geocities.jp/yoshiyt93/od.htm