突然ですが、4月11日から代官山で仕事をしています。
奈良県代官山iスタジオでの「
大和十三佛縁特別展」会場がしばしの私のお城。明日18日から23日までが会期後半です。
ところで、「十三佛」って何?と思われる方もいるのではないでしょうか。
実は私も、このことに関わるまできちんとは知りませんでした。
この世に生まれたからには、何時か死を迎えるのは全ての人に平等に与えられた決まり事。
仏教では生まれ年によって守り本尊さまが私たちを守って下さり、人が亡くなると初七日から三十三回忌までの忌日に担当の仏さまが供養をして下さる。そして極楽浄土に導いて下さる・・・この仏さまたちが「十三佛」なのだそうです。
もちろんもっと奥が深いのでしょうが、簡単に説明するとこういうことのようで、私たちにとって一番身近な仏さまともいえるのかもしれません。
ご存知の通り、亡くなった方の冥福を祈るのがそれぞれの法要ですが、こういう意味があるということを知らない人もいるのではないでしょうか。
普段仏教に対する意識や信仰心がなくても、人生の中で何度かお世話になるのがお寺さんとお宮さん。
社寺には春の桜や秋の紅葉などで訪れる事も多いですから、仏さんの役割分担などが解ってくるとまた違った楽しみが増えるのではと思います。
会場では十三佛に関わる展示などのほかに、21日(土)22日(日)の午後には、特別企画として、通常當麻寺の中之坊で行われている當麻曼荼羅絵解き説法と写佛体験があります。また平日いつでも参加していただける「写佛体験コーナー」もあり、おしゃれな代官山で、いつもは奈良でしか経験できないことを味わっていただけます。
私がこの特別展に関われたのは、奈良に縁があったということなのかもしれません。
奈良の素朴さが好きで、ここ数年の間に明日香・柳生街道・法隆寺から信貴山・薬師寺から唐招提寺近辺や奈良駅界隈など、あちこちを歩き回っていることや、昨年の當麻寺での写佛体験も今回の仕事の役に立っています。
何故って?それは来場してくださった方に、少しでも自分の知っていることをお伝えしたいと思うから・・・。
展示物のことももちろんですが、奈良についての説明などは現地体験が大活躍です。
また2年前に思いがけず息子が奈良の大学に入学し、その翌年に登った蓼科山で挨拶を交わした人が、偶然息子の大学の理事さんだったことも不思議!
もちろん、奈良のお寺さんに数々の仏像などを納めている仏師の勢山さんが「どお?」と声をかけてくれなったかったら・・・これも“縁”ですね。
縁とは不思議です。
この頃は、人が関わる様々な場面で同じ時を過ごすことが“何かの縁”と感じるのは大げさでしょうか?
実は高校生の頃、通学途中の駅前でバスを待ちながら「こんなに大勢の人が目の前を通り過ぎていくのに誰一人知っている人がいない・・・」と思ったとたん無性に悲しくなり、しばらく涙が止まらなかったのは、そこに“縁”を感じなかったからかもしれません。
今でもはっきり憶えている多感な頃の懐かしい想い・・・。
だからこそこれからも益々“縁”を大切にしたいと思っています。
今回の特別展では、展示物のチェックから会場設営と準備に悪戦苦闘しましたが、“縁ある人”たちと力を合わせました。
都会へ通うのは思ったより大変・・・でも恵比寿からの通勤途中に、日々育っていく銀杏の新芽を見上げ、おしゃれな装いの街行く人々を参考にというのも楽しみの一つですので、あと6日間頑張ります。
お時間のある方、代官山でお待ちしてま〜す!!!
<奈良県代官山iスタジオ>
http://www.pref.nara.jp/tokyo/i-studio/event.html