2007/4/17

豊田  くま  マーシーのシビれたライン

豊田で初めて「くま」に遭遇したのは、

豊田のハマさんに大田エリアの課題を紹介して戴いた時だ。

ホールドが欠けて難しくなっているということだったが、
この課題は、
モン氏夫妻共に登っているとの事。
モン氏の実力は想像できるが、奥方も大した人なんやなあと、
スラブ面を見ながら感心したのを覚えている。

その日は、出だしから手こずり中間部までで敗退した。

その後ずっと他の課題に明け暮れていたが、
ほぼ2年ぶりにその機会はやってきた。

しかし、
前回見出したムーブを全く思い出せず、
前回と同じ時間をかけて
ムーブを再構築せねばならなかった。

また敗退したが、次回はやるぞっ!と意欲をかきたてられて、
夫婦共にやる気満々になったのが収穫だった。


その次に くまを訪れたのは、前日に雨が降った日曜日だった。
この課題の為にやって来たのだ。
しかし基本的に他の岩は乾いていたのだが、くまは森の中にある為に、
上に被さる木々から落ちる滴に、全く乾く気配が無かった。

最近はトライする者があまりいないのだろうか。
森の中のこの岩は、少しずつ自然に回帰しようとしているかの如く、
たっぷり水を含んだ苔がのっていた。
ただ見上げるだけで、引き返さざるを得なかった。


そして、四度目の正直でくまを訪れたのは、
おきよがBセッションに出場する為に、山梨県まで出かけた帰りだった。

嫁の応援とかこつけて、小生の本番は帰り道の豊田詣。

今年は暖冬であった為に、真に指先が岩に吸い付く日が少なかったと思う。
そしてこの冬のおそらく最後の寒波であろう今回を逃しては、
もう機会は無かったかも知れない。

くまの前に立つと、今までに無い程に、
岩の状態が良いのが一見して見て取れた。

この乾き具合なら苔が生えていても気にならない。

さすがに出だしのムーブも忘れておらず、
核心の中間部を何度と無く試すことができた。
しかしスタンスが悪いので指先への負担が大きかった。


実は俺はこの2週間前に、右手中指を完全にパキってしまい、
リハビリに励んでいる途中である。
駄目なら駄目で仕方が無いが、ホールドを持てるなら、
どうしても登っておきたかった。

俺とおきよは、代わるがわるトライをかさねた。
しばらく続けると指先から汗が出て、
皮が柔らかくなるようだ。指先を乾かす為に、
小さなレストも入れなければならない。


あれっ、、、
おっ!

おきよが一手ならぬ一足上げてムーブをさぐっているではないか。


その姿は俺の心に火をつけた。と同時に解決策がひらめいた。

二人であれこれ試したムーブを着実につなげていくおきよであったが、
右手に力の入らぬ俺には、そのムーブは厳しかった。

そこで初めてくまをトライした時に考えていたムーブでトライしてみた。


するといつも落ちていたポイントからひと足上がったではないか。

着実に身体を上げていくが、
何故か考えていたムーブの逆手逆手にホールドしてしまう。

その修正を、スタンスが悪い為なかなかできずに、
一手一手進むしかなかった。

抜けが悪いかも知れぬということは、
上部を掃除した時に確認していたので警戒して突っ込んでいった。

のっこしの時に、右手のカチをためらう瞬間があった。
しかし、おもいっきり握りこんでやった。

持たなければ登れないのだ。

ようやく最後に手順を戻せて、成功した。

おおー、出来た! やったぜぇ!



下を見ると、おきよが少し困惑した顔で見上げていた。
俺の逆手逆手ムーブの奮闘登りに戸惑っているようだった。
指先は腫れあがっているが、なかなかの満足感である。





しかし、

話はこれで終わらない。

おきよも少しのトライの後、核心を越えて上部に到ったのだ。

彼女は二人で考えたムーブで、核心を着実にこなしたのだ。

「やるやんけっ!」

上部のスタンスはほぼ全て苔むしている。

俺は

「落ち着いていけっ」

とアドバイスを送るが、当の本人の方が落ち着いていた。

手順も俺の失敗を参考?にして綺麗なムーブで登っていった。

のっこしも足が砂利ついているのに、確実にこなした。
おきよは、そういうところでパニくらないのが良い。



かくして、  くま、、、

夫婦して登らせてもらいました。夫婦第2登になりますか。

豊田ありがとう。モン夫妻ありがとう。

俺たちも会社休んで来た甲斐がありました。



クライマー、
夫婦ふたりで、だれてしまっては、もったいない。

俺たち二人はなかなか良い関係だ。
この日このトライ、夫婦の思い出となるいい一本だった。














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