●着物
今日の着物は、亡き父が奄美大島で買ってきた、琉球絣。
これを母は好んで着ていたらしく、袖口も裾も擦り着れて、所々にシミ、汚れが目立つていた。
母からいっぱい貰った中でも、一番悲惨な着物だった。
母は「捨てられ〜」と言った。
八掛けが橙色で、気にいっていたし、まだまだ着れそうだと思ったので、貰って仕立てなおす事にした。
亡父の着物の裏地(紺)を貰って、これを胴裏にしょうと、悉皆屋さんに頼む。
出来あがりを見て、涙が出そうに成った。(呆然として・・・)
何と気にいっていた八掛けが父の紺の生地が付いていたのだ。
どう見ても80歳のおばあちゃんの着物に仕上がっていた。
直ぐに取り替えてくれる事になったが、橙色の八掛けはこの着物には合わないと、ご夫婦が揃って言われるので、渋々小豆色にした。
出来あがりを見て、心が踊らなかった・・・
なので、ずーっと箪笥に入ったままに成っていた。
昨日箪笥を開けて、この着物を見つけた。
着てあげようと。
●帯
色々帯を合わせてみるが、どうしても合う帯が無い。
奥の方に、20代の時に自分で買ったが締めた事が無い、朱色のふくれ織のコハク風?の帯がぴったりだと思った。
やっぱり八掛けは橙色にしておけば良かったと後悔している。
人の意見は程ほどに、最後に決めるのは自分!
●小物
半襟は、卵色の鹿の子絞り。
帯揚げも、卵色。
帯締めは、薄い黄色の冠組。
帯留めは、紺地に赤い花のスカーフ止め。(クリップで挟むもの)
匂い袋は、毎度の紅葉。(秋には重宝この上なし)
●履物
草履は、お初で、卵色のエナメル台(30年前)に卵色の刺繍鼻緒を挿げ替えた物。
●バック
バックは、イタリー製のゴブラン織。(洋服用に買っていた物)