2016/6/8

5月28日は何の日?  気になったニュース

 今朝のNHK−BS『キャッチ 世界のトップニュース』によれば、5月28日は「世界月経衛生デー」なんだそうだ。

 それに因んで、番組ではケニアにおける女性の現状をレポートしていた。

 当初、このレポートが男性特派員によることに違和感を覚えたが、現実問題としてアフリカへの女性記者の常駐には難しいものがあり、今回の男性によるレポートが「世界月経衛生デー」の「男性にも、女性の人生に深く関わる月経への関心を持って貰おう」との主旨にも沿うものであると理解した。


 ケニアにおいて、月経が及ぼす女子生徒への影響は深刻で、月経によって平均して年間60日間も学校を休まなければならず、それが貧しい地方では学校中退の原因にもなっていると言う。

 私達先進国の人間からすれば、そもそも、なぜ月経で女子生徒が学校を60日間休まなければならないのかが理解できないのだが、それには先進国の人間には想像もつかない過酷な現実が、ケニアのような開発途上国にはあるからだ。

 まず、ケニアでも衛生的なサニタリーナプキンが販売されてはいるものの(因みに日本製の品質はおそらく世界一)、その価格は貧しい家庭の3日分の食事代に相当し、多くの女性は購入することが出来ない。だから葉や新聞紙や布で代用するしかない。おそらく、そのような不衛生な状態では、感染症にかかる女性も中にはいるのだろう。

 (日本も震災や風水害など、天災時には、衛生面で深刻な事態に直面する可能性があるから、けっして他人事ではない)

 学校に通うこと自体にも大きなハードルがある。ケニアの地方では通学時間に1時間〜3時間かかるのは珍しくなく、女子生徒は通学途中にレイプされたり、誘拐されることもあると言う。学校も男子トイレしかないケースが多く、女子生徒は外で用を足さざるを得ず、それは女性の自尊心を傷つけると共に、やはりレイプや誘拐の危険を伴う。

 さらに月経は「不浄のもの」と捉えられ、家庭では月経中の女性を忌避する傾向がある。また、女子教育に理解のない家庭も多く、女性は早くから家庭の労働の担い手で、早く結婚して子供を産むことが良しとされている(あるNGOの調査によれば、今なお世界で10億人以上の女性が同様の環境に置かれていると言う)

 *ナイジェリアでは、月経中の女性が触れるとミルクが腐り、植物が枯れ、鏡が曇ると信じられており、ネパールでは月経中の女性は不浄な存在とされ、家族との接触を禁じられるらしい。

 しかし、最近になって現地のNGOが低コストで繰り返し使える布ナプキンを開発し、それを女子生徒に無料で配布する動きも出て来た。

 これは画期的なことであった。布ナプキンの使用によって、学校を休まずに通えるようになり、学業成績がグングン伸びた女子生徒もいると言う。その女子生徒は目を輝かせて、「将来の夢は医者になること」とインタビューに答ていた。

 さらに、NGOが布ナプキンを貧しい家庭の女性に作って貰い、それをNGOが買い取ることで(おそらくNGOの資金源は先進国の援助)、貧しい家庭の貴重な収入源にもなっているようだ。

 NGOから請け負って布ナプキンを作っている女性は「石鹸や洗剤が買えるようになった」と喜んでいた。その表情は誇らし気でもあった。

 先進国の人間からすれば、石鹸や洗剤を買えることに喜ぶ女性の貧しさが衝撃的だ。そのささやかな喜びに、世界における歴然とした貧富の差を感じてしまう。

 
 この世界には、自分の知らないことがまだまだ沢山ある。もちろん、すべてを知る必要はないし、もとより限られた人生ではすべてを知ることは到底無理な話ではあるが、こと理不尽なことには無関心ではいられない。

 時に無関心は、直接の加害者と同罪である。



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