2009/9/29
初めてのLA(3)〜旅程の立て方 LA旅行(2009年初秋)
ホテル近くを走るHarbor FWYの夕方の風景。渋滞している。
旅程を立てる
今回は基本的にエアライン(今回は大韓航空直行便指定。安いツアーは出発間際まで利用エアラインが確定しなかったり、乗り継ぎ便の場合があるので、その点では良かった)とホテルを確保しただけのフリープラン。しかし有り難いことに、空港、ホテル間の送迎とLA到着日に空港から直行の形で約5時間の市内観光も付いていた。つまり正味3日半の滞在の内、半日はツアーに組み込まれた市内観光でLAの主な観光地を巡ることができるので、後は翌日からの3日間についてだけ、自分の目的に適った旅程を考えれば良いのだ。
実際、市内観光はLAに到着してすぐの観光だったので、LA観光の全体像を旅行の初日に大雑把に捉えることができて良かったと思う。LAには現地時間午前9時前に到着。最初の訪問地サンタモニカの目映いばかりの陽光
は、時差ボケ(何せ着いた時刻は日本時間の深夜)の頭を覚醒させる
のにかなり役立った。
タイトルを「旅程の立て方」としたが、別にこれからLAを旅行しようとしている人に上から目線で指南しているわけではなく、「自分はこんな風に旅程を立ててみた」と言っているだけで、その内容がもし誰かのお役に立てるのなら嬉しい限りだ。
さて、今回の旅行はLA行きを決めた時点で「どこに行きたいのか」が明確だったので、LA入り前にある程度仕込んで行った。今は便利なネット時代。現地の旅行社とのやりとりもメールで可能だ。できるだけ日程に余裕を持って旅行社とコンタクトすれば安全確実に現地での足を確保できる。旅行前ギリギリになって予約をしようとすると電話でなければ受け付けて貰えなかったり、キャンセル時にキャンセル料が発生したりするようだ。移動の足の確保は、車の運転に自信のある人にはレンタカーを利用すれば良い話なので、ここに書いてある内容は、あくまでもレンタカーを利用せずにLAを楽しむ方法である。
今回利用した現地の旅行会社は日系の
エレファントツアー社。似た内容のツアーでも、ツアー会社によって料金が違うが、それはツアー時間の長さの違いであったり、ツアー料金にサービスチャージが込みか、そうでないかの違いであったりする。価格を単純比較するのではなく、ツアー時間の長さやホテル送迎の有無、リコンファームの要不要等、細かくチェックする必要があると思う。日系は日本語で対応してくれる分割高かもしれないが、きめ細かなサービスは日本人ならではである。業者間の競争が激しいのか、今回利用してみると誠心誠意サービスに努めているように見えた。
実はホテル、空港間の送迎と初日の半日市内観光は、今回のツアーを催行した日本の旅行社が委託した別の日系旅行社だったのだが、半日観光を担当してくれたガイドさんが車中でしきりにオプショナルツアーを勧めて来た。しかし、我が家は出発前に既に手配は済ませている。ツアーの途中でガイドさんに気分を害されてはマズイと思ったので返答は曖昧にするしかなく、道中これには困ってしまった
前述のように、今や便利なネット時代。限られた日数のツアーの場合、多くの人は出発前に予め旅程を組んでしまい、現地に着いてからオプショナルツアーを申し込む、と言ったような悠長なことはあまりしないと思うのだが…
旅行前の仕込みは以下のように行った。
昼のグリフィス天文台外観
ネットやガイドブック等で仕入れた情報をもとに、訪ねると決めた場所は3カ所。「ゲッティ美術館(Getty Center)」「ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド(Universal Studios Hollywood、以下USH)」「グリフィス天文台(Griffith Observatory)」。
そこで、移動の足を持たない我が家は、まず公共交通機関でのアクセスを検討した。すると、ゲッティ美術館は前述のようにバス利用が可能と言っても時間がかかりすぎるので、現地の日系旅行社の定額シャトルタクシー(ワゴン車で、「相乗りタクシー」と言った趣。利用者の数により車の種類も変わるらしい。距離による定額制なので、途中で渋滞に嵌っても課金を気にする必要がない。因みに、ダウンタウンのホテル、ゲッティ間を往復で料金は120$/台<4人まで>)を利用することにした。グリフィス天文台へは夜間に行くので、既成のオプショナルツアー(グリフィス天文台とショッピングモール、ホテルの送迎、ディスカウント・クーポン利用で59$/人)を利用することにした。おしなべて価格が高いと思われるかもしれないが、日数が限られたツアーで、できるだけ観光を充実させたいのならば、「時間をお金で買う」と言う考え方で、こうしたサービスを利用するのが合理的ではないか?
問題はUSH。当初はこれもオプショナルツアー(1dayチケットとホテル、USH間の送迎、ディスカウント・クーポン利用で89$/人)を頼んだが、滞在ホテルが確定した時点(出発の1週間前)で、メトロライン(地下鉄)を使って乗り換えなしで行けると分かったのでツアーをキャンセルし、自力で行くことにした。
チケットはUSHのホームページ(以下、HP)にアクセスし、HPのみで購入可能な1日分のチケット代金で2日(連続でなくとも良い)利用できるチケット(2 days for the price of 1 ticket 69.99$/人、印刷代込みの価格)を入手。クレジットカード払いで、チケットは自宅のプリンターで印刷できる(サイズはA4大)。右上写真がUSHのEチケット。これを通常の入場口に持って行くと、チケット購入時に使用したクレジットカードの提示を求められた後、Eチケットのバーコードが読み込まれ、その場で指紋登録も行われる。指紋登録は「マミー・ザ・ライド」利用時に手荷物を預けるロッカー開閉の認証等に使われたり、次回来訪時の本人確認に使われるようだ(結局、2回目もEチケットとクレジットカードの提示は求められるけれど)。
我が家はUSJに行くときもHPでオンラインチケットを購入して行く。そうすれば、訪問当日にチケットブースに並ぶ必要もなく、USHのようにお得なチケットを買うこともできたりする。どうせ米国に行くのなら英語に苦手意識など持たずに(高校までの英語力で十分)、辞書片手にオンラインでチケットを買うことに挑戦する方が、旅行気分も盛り上がるというものだろう。通常日本や現地で、USHのオプショナルツアーを申し込むと100$以上はするので、オンラインチケットを利用すれば30$以上浮く計算になる。その分をお土産代や食事代に回せると考えれば、試す価値は大いにあると思う。
以上のように、旅行の出発前にメインの訪問地への足やチケットを確保しておいた。シャトルタクシーやオプショナルツアーの日程は決まったので、後は現地の状況を見て、USHにいつ行くかを決めれば良い。調べてみると、やはり土日はかなり混雑するらしいので、平日にあたる現地到着2日目に行くことにした。その時点では2回行くかどうかは未定だったが、家族で話し合って、最終日はあえて旅程を立てずにフリーにして、もし1日で物足りなければ、最終日にまた半日でも行こうと言うことになった。滅多に行けない海外。行きたい所はいろいろあるが、限られた日数ではどこかを諦めなくてはならない。今回はゲッティ美術館以外の美術館・博物館やUCLAを諦めることにした。いつになるかわからないが、次回訪問の楽しみとしておこう。

今回は基本的にエアライン(今回は大韓航空直行便指定。安いツアーは出発間際まで利用エアラインが確定しなかったり、乗り継ぎ便の場合があるので、その点では良かった)とホテルを確保しただけのフリープラン。しかし有り難いことに、空港、ホテル間の送迎とLA到着日に空港から直行の形で約5時間の市内観光も付いていた。つまり正味3日半の滞在の内、半日はツアーに組み込まれた市内観光でLAの主な観光地を巡ることができるので、後は翌日からの3日間についてだけ、自分の目的に適った旅程を考えれば良いのだ。



タイトルを「旅程の立て方」としたが、別にこれからLAを旅行しようとしている人に上から目線で指南しているわけではなく、「自分はこんな風に旅程を立ててみた」と言っているだけで、その内容がもし誰かのお役に立てるのなら嬉しい限りだ。
さて、今回の旅行はLA行きを決めた時点で「どこに行きたいのか」が明確だったので、LA入り前にある程度仕込んで行った。今は便利なネット時代。現地の旅行社とのやりとりもメールで可能だ。できるだけ日程に余裕を持って旅行社とコンタクトすれば安全確実に現地での足を確保できる。旅行前ギリギリになって予約をしようとすると電話でなければ受け付けて貰えなかったり、キャンセル時にキャンセル料が発生したりするようだ。移動の足の確保は、車の運転に自信のある人にはレンタカーを利用すれば良い話なので、ここに書いてある内容は、あくまでもレンタカーを利用せずにLAを楽しむ方法である。
今回利用した現地の旅行会社は日系の

実はホテル、空港間の送迎と初日の半日市内観光は、今回のツアーを催行した日本の旅行社が委託した別の日系旅行社だったのだが、半日観光を担当してくれたガイドさんが車中でしきりにオプショナルツアーを勧めて来た。しかし、我が家は出発前に既に手配は済ませている。ツアーの途中でガイドさんに気分を害されてはマズイと思ったので返答は曖昧にするしかなく、道中これには困ってしまった

旅行前の仕込みは以下のように行った。
昼のグリフィス天文台外観

そこで、移動の足を持たない我が家は、まず公共交通機関でのアクセスを検討した。すると、ゲッティ美術館は前述のようにバス利用が可能と言っても時間がかかりすぎるので、現地の日系旅行社の定額シャトルタクシー(ワゴン車で、「相乗りタクシー」と言った趣。利用者の数により車の種類も変わるらしい。距離による定額制なので、途中で渋滞に嵌っても課金を気にする必要がない。因みに、ダウンタウンのホテル、ゲッティ間を往復で料金は120$/台<4人まで>)を利用することにした。グリフィス天文台へは夜間に行くので、既成のオプショナルツアー(グリフィス天文台とショッピングモール、ホテルの送迎、ディスカウント・クーポン利用で59$/人)を利用することにした。おしなべて価格が高いと思われるかもしれないが、日数が限られたツアーで、できるだけ観光を充実させたいのならば、「時間をお金で買う」と言う考え方で、こうしたサービスを利用するのが合理的ではないか?

チケットはUSHのホームページ(以下、HP)にアクセスし、HPのみで購入可能な1日分のチケット代金で2日(連続でなくとも良い)利用できるチケット(2 days for the price of 1 ticket 69.99$/人、印刷代込みの価格)を入手。クレジットカード払いで、チケットは自宅のプリンターで印刷できる(サイズはA4大)。右上写真がUSHのEチケット。これを通常の入場口に持って行くと、チケット購入時に使用したクレジットカードの提示を求められた後、Eチケットのバーコードが読み込まれ、その場で指紋登録も行われる。指紋登録は「マミー・ザ・ライド」利用時に手荷物を預けるロッカー開閉の認証等に使われたり、次回来訪時の本人確認に使われるようだ(結局、2回目もEチケットとクレジットカードの提示は求められるけれど)。
我が家はUSJに行くときもHPでオンラインチケットを購入して行く。そうすれば、訪問当日にチケットブースに並ぶ必要もなく、USHのようにお得なチケットを買うこともできたりする。どうせ米国に行くのなら英語に苦手意識など持たずに(高校までの英語力で十分)、辞書片手にオンラインでチケットを買うことに挑戦する方が、旅行気分も盛り上がるというものだろう。通常日本や現地で、USHのオプショナルツアーを申し込むと100$以上はするので、オンラインチケットを利用すれば30$以上浮く計算になる。その分をお土産代や食事代に回せると考えれば、試す価値は大いにあると思う。
以上のように、旅行の出発前にメインの訪問地への足やチケットを確保しておいた。シャトルタクシーやオプショナルツアーの日程は決まったので、後は現地の状況を見て、USHにいつ行くかを決めれば良い。調べてみると、やはり土日はかなり混雑するらしいので、平日にあたる現地到着2日目に行くことにした。その時点では2回行くかどうかは未定だったが、家族で話し合って、最終日はあえて旅程を立てずにフリーにして、もし1日で物足りなければ、最終日にまた半日でも行こうと言うことになった。滅多に行けない海外。行きたい所はいろいろあるが、限られた日数ではどこかを諦めなくてはならない。今回はゲッティ美術館以外の美術館・博物館やUCLAを諦めることにした。いつになるかわからないが、次回訪問の楽しみとしておこう。
2009/9/26
自然礼讃〜プチトマト(24)栽培136日目 やさい栽培観察日記



プチトマトの木はご覧の通り、枝が曲がりに曲がっているのですが、枝の先には青々とした葉にプチトマトの実がたわわに実っています。
つい2日前に60個を数えた




お辞儀する 枝の先には プチトマト


夏野菜の象徴でもある?ベランダのプチトマトもいまだに元気ですしね

プチトマト たわわに実るも 秋の空
2009/9/25
初めてのLA(2)〜香港からLAへ LA旅行(2009年初秋)
Ocean Ave. Santa Monica
ひょんなことからLAへ
実は当初計画していたのは香港旅行だった。羽田発ANA便での香港3泊4日のツアーを予約した後に、何気なく大手旅行社のホームページを覗いてみたら、予約した香港ツアーと殆ど変わらない価格の5泊6日のLAツアーの案内が、"NEW"の文字(つまり新着情報ですね)と共に目に飛び込んで来た。
ほぼ同じ価格でより遠くに行ける。しかもLAには憧れのゲッティ美術館がある!香港とLAを天秤にかけたら、LAに私の気持ちは傾いた。夫に相談し、了解を得て、急遽旅行先は香港からLAへと変わった。私が予約を入れて僅か数日で同じ出発日のツアーはSOLD OUTとなった。
所謂格安ツアーであり、食事の一切つかないツアーである。利用エアラインは大韓航空。ホテルもLAのダウンタウンにある2〜3ツ★クラスのホテル4つの内のひとつで、出発直前までどこに泊まれるかは分からない。当初予約していた香港ツアーはANA主催のツアーなので、乗り慣れた飛行機に、ホテルもそこそこのグレードだった。同じ価格でもグレードが違う。今さらのようにエアラインやホテルのことが心配になって、私はネットでエアラインや宿泊候補ホテルのクチコミ情報を集めるだけ集めた。
そして、エアラインもホテルも、価格なりのグレードであることを改めて思い知らされた。どちらもクチコミの評判は芳しくない。大韓航空はかつての事故のイメージがいまだ強く、安全性を疑う声があった。ホテルは候補の何れもが立地の治安の悪さ、室内装備の貧弱さを指摘する声が多かった。さらにレンタカーを使う予定のない私達家族には、車社会であるLAでの車なしの観光は不便だと言う声が、不安を助長した。しかし、行くと決めたからには、いかに安全確実に旅行を楽しむかに知恵を絞らねばならない。私はネットを駆使して、どんなにホテルの立地が悪かろうと、車がなくて不便であろうと、楽しむ術はないかと調べに調べた。
実は我が家にとってエアラインやホテルのグレードは、たいして問題ではないのである。これは、これまで海外十数カ国に20回以上渡航した経験から得た我が家なりの結論とも言える(誰にでも当てはまるというものではないだろう)。息子が幼い頃は夜出歩くことがなかったので、ルームサービスの可能なグレードの高いホテルを利用したりしたが、息子がある程度の年齢になってからは、ホテルは「寝るだけ」と割り切って、価格重視で選ぶことが多くなった。エアラインもANA、JAL、アリタリア、エールフランス、KLMオランダ、タイ、中華、ノースウエスト、トルコ、ヨルダン、英国、大韓、マレーシアといろいろ乗り継いで来ているので、特にどこのエアラインにと言う拘りもない。これまでの経験を踏まえて言えば、大切なのは「旅行前にどれだけの情報を集められるか」なのだと思う。情報の質と量が、旅の安全性と効率性とコストを決めると言っていい。
そして、今回の至上命題はできるだけコストをかけないこと。夫曰く、既にモノで溢れかえっている我が家にお土産は不要。限られた予算で自分が旅先でやりたいことを実現する為に、何にコストをかけ、何を削るか。その見極めと割り切りが大切と言えるだろうか。
例えば、今回宿泊するダウンタウン地区からゲッティ美術館(右写真)へは、バスを乗り継いで行けないことはない。しかし、調べた限りでは片道60〜90分かかると言う。すると往復では2〜3時間が移動に費やされることになる。限られた日程の中で、広大な美術館を堪能する為には、幾らコスト重視と言っても「時間をお金で買う」と言う割り切りは必要である。だから今回、我が家は現地ツアー会社の定額シャトルタクシーを利用することにした(ホテル、美術館の間をダイレクトに移動するので、移動時間は往復1時間強で済んだ)。因みに私は海外でも自動車の運転経験があるが、元々運転が嫌いなので、海外での運転となると見知らぬ土地への緊張もあって疲労が激しい。しかも現在夫が運転免許を持っていないので、レンタカーが幾ら便利と言っても、私は使いたいとは思わない。
因みにバスで行くなら、我が家の場合、ホテル→最寄りのメトロレール駅→メトロバス2#停車バス亭最寄りのメトロレール駅でメトロバス#2に乗車→Hilgard&Westholmeでメトロラピッドバス#761に乗り換え→ゲッティ・センター前下車となる。メトロ及びバスの料金は自家用車を持てない市民のことを考慮してか1回1.25$と格安。高速を利用するラピッドバスを利用しても、1人往復10$以下で行けた計算だが、できるだけ美術館の滞在時間を長くしたかったので、乗り換えの手間を考えても、バスとシャトル・タクシーの4倍程度の価格差は許容範囲だった。
また、現地ではゲッティ美術館へ行くオプショナルツアーも各社から出ているのだが、美術館滞在が正味3時間程度(食事時間含む)で、料金がひとり40〜55$である。ゲッティ美術館は入場料無料なので、これは往復の送迎代金と見て良いと思うが、それならば定額シャトル・タクシーで往復の送迎(ダウンタウン、ゲッティ間往復で1台<4人まで>120$)を頼み、開館時間(季節によるが10時〜17時)に目一杯滞在できる方が、私としては満足度が高い。実際、ゲッティ美術館は終日滞在しても全然飽きないほどの充実したコレクションで、既成のツアーのたった3時間の滞在では、私ならきっと後悔したと思う。尤も一人旅の場合は、選択の余地がないのだろうけれど。

実は当初計画していたのは香港旅行だった。羽田発ANA便での香港3泊4日のツアーを予約した後に、何気なく大手旅行社のホームページを覗いてみたら、予約した香港ツアーと殆ど変わらない価格の5泊6日のLAツアーの案内が、"NEW"の文字(つまり新着情報ですね)と共に目に飛び込んで来た。
ほぼ同じ価格でより遠くに行ける。しかもLAには憧れのゲッティ美術館がある!香港とLAを天秤にかけたら、LAに私の気持ちは傾いた。夫に相談し、了解を得て、急遽旅行先は香港からLAへと変わった。私が予約を入れて僅か数日で同じ出発日のツアーはSOLD OUTとなった。
所謂格安ツアーであり、食事の一切つかないツアーである。利用エアラインは大韓航空。ホテルもLAのダウンタウンにある2〜3ツ★クラスのホテル4つの内のひとつで、出発直前までどこに泊まれるかは分からない。当初予約していた香港ツアーはANA主催のツアーなので、乗り慣れた飛行機に、ホテルもそこそこのグレードだった。同じ価格でもグレードが違う。今さらのようにエアラインやホテルのことが心配になって、私はネットでエアラインや宿泊候補ホテルのクチコミ情報を集めるだけ集めた。
そして、エアラインもホテルも、価格なりのグレードであることを改めて思い知らされた。どちらもクチコミの評判は芳しくない。大韓航空はかつての事故のイメージがいまだ強く、安全性を疑う声があった。ホテルは候補の何れもが立地の治安の悪さ、室内装備の貧弱さを指摘する声が多かった。さらにレンタカーを使う予定のない私達家族には、車社会であるLAでの車なしの観光は不便だと言う声が、不安を助長した。しかし、行くと決めたからには、いかに安全確実に旅行を楽しむかに知恵を絞らねばならない。私はネットを駆使して、どんなにホテルの立地が悪かろうと、車がなくて不便であろうと、楽しむ術はないかと調べに調べた。
実は我が家にとってエアラインやホテルのグレードは、たいして問題ではないのである。これは、これまで海外十数カ国に20回以上渡航した経験から得た我が家なりの結論とも言える(誰にでも当てはまるというものではないだろう)。息子が幼い頃は夜出歩くことがなかったので、ルームサービスの可能なグレードの高いホテルを利用したりしたが、息子がある程度の年齢になってからは、ホテルは「寝るだけ」と割り切って、価格重視で選ぶことが多くなった。エアラインもANA、JAL、アリタリア、エールフランス、KLMオランダ、タイ、中華、ノースウエスト、トルコ、ヨルダン、英国、大韓、マレーシアといろいろ乗り継いで来ているので、特にどこのエアラインにと言う拘りもない。これまでの経験を踏まえて言えば、大切なのは「旅行前にどれだけの情報を集められるか」なのだと思う。情報の質と量が、旅の安全性と効率性とコストを決めると言っていい。
そして、今回の至上命題はできるだけコストをかけないこと。夫曰く、既にモノで溢れかえっている我が家にお土産は不要。限られた予算で自分が旅先でやりたいことを実現する為に、何にコストをかけ、何を削るか。その見極めと割り切りが大切と言えるだろうか。

因みにバスで行くなら、我が家の場合、ホテル→最寄りのメトロレール駅→メトロバス2#停車バス亭最寄りのメトロレール駅でメトロバス#2に乗車→Hilgard&Westholmeでメトロラピッドバス#761に乗り換え→ゲッティ・センター前下車となる。メトロ及びバスの料金は自家用車を持てない市民のことを考慮してか1回1.25$と格安。高速を利用するラピッドバスを利用しても、1人往復10$以下で行けた計算だが、できるだけ美術館の滞在時間を長くしたかったので、乗り換えの手間を考えても、バスとシャトル・タクシーの4倍程度の価格差は許容範囲だった。
また、現地ではゲッティ美術館へ行くオプショナルツアーも各社から出ているのだが、美術館滞在が正味3時間程度(食事時間含む)で、料金がひとり40〜55$である。ゲッティ美術館は入場料無料なので、これは往復の送迎代金と見て良いと思うが、それならば定額シャトル・タクシーで往復の送迎(ダウンタウン、ゲッティ間往復で1台<4人まで>120$)を頼み、開館時間(季節によるが10時〜17時)に目一杯滞在できる方が、私としては満足度が高い。実際、ゲッティ美術館は終日滞在しても全然飽きないほどの充実したコレクションで、既成のツアーのたった3時間の滞在では、私ならきっと後悔したと思う。尤も一人旅の場合は、選択の余地がないのだろうけれど。
2009/9/25
初めてのLA(1)〜空の青さ LA旅行(2009年初秋)

どこまでも高く、広く、
青かった…
LAで視覚的に一番鮮烈だったのは、空の青さだ。ロスアンゼルス国際空港(LAX)から直行したカリフォルニア有数のビーチ、サンタモニカでは、数十キロにも及ぶと言う白い砂浜と雄大な太平洋と広大な青空が迎えてくれた。日本では見ることのない、いかにも大陸的なスケールのビーチだ。平日の午前、海水浴シーズンを終えたこのビーチリゾートを、開放的な雰囲気の中で、タンクトップにショートパンツ姿の老若男女が徒歩や自転車で行き交う。灼熱の陽射しはまだ肌に痛いくらいだが、寒流が通ると言う海は既に秋を迎えて、人(海水浴客)を寄せ付けない冷たさらしい。
とにかく空の青さが鮮烈で、陽射しの強さと共に私の目には眩し過ぎるくらいだった。おそらく私の記憶の中で、LAの色彩とは、この空の青さそのものだろう。
2009/9/24
自然礼讃〜プチトマト(23)栽培134日目 やさい栽培観察日記


旅行で6日間家を空けたのですが、出発日と帰国日には水やりができたので、正味4日間を水なしでプチトマトには過ごして貰いました(元々乾燥した土地に育つ植物なので、水やりは毎日は要らないのかもしれませんが…水は少なめの方が、実が甘くなるとも聞きます)。
さらに、ついた実は、赤みが差したかと思ったら一気に熟してしまうのですが、旅立つ日に「5日間ほど家を空けるので、熟すのは待っていて」とダメモトでプチトマトにお願いしたら、なんと待っていてくれたみたいです





今朝、改めて数えてみたら何と





ただ、実の重みで枝はかなりたわんでしまっています。今にも折れてしまうのではないかと思うほど。また、手入れしている途中で2〜3個、小さな実が落果してしまいました。




しかし、息子には「プチトマト・オタク〜」とはやし立てられました。まあ、確かにそうかも

朝から何やっているんだと、人には笑われそうですが、時差ボケがまだ残っているせいか、今朝は4時起きでした。ひと仕事終えた後の観察日記です

2009/9/17
突然ではありますが 携帯電話から投稿
少し、遠出して来ます。

2009/9/15
イチロー選手の快挙 はなこのMEMO
シアトル・マリナーズのイチロー選手の9年連続200安打記録は、108年ぶりに米大リーグの「連続200安打/年」記録を塗り替え、日本では新聞の号外も出たほどの「大記録」であるはずなのに、下記の記事によれば、米国では殆ど評価されていないらしい。それが事実だとすれば残念な限りだ。
◆イチロー“金字塔”も…米での評価「ほとんど」ナシ
イチローの大リーグ記録更新より、大リーグきっての人気チームであるNY・ヤンキースのチーム内記録更新の方が、米マスコミでは大きく取り上げられていると言う。
ワールド・シリーズと殆ど縁のない弱小チーム(失礼m(_ _)m)に所属しているが故の悲哀(ハンディキャップ?)なのか?それとも、記事中のワカマツ監督の発言にあるように、彼が遠いアジアから来た「外国人選手だから」関心を呼ばないのか?
◆「ジーターほど騒がれないのは“外国人”だから」イチロー理解者ワカマツ監督
…"Work ethics"って良い言葉ですね。これに関して高い評価を得たと言うことは、職業人として最上級の褒め言葉を貰ったに等しいのかもしれません。
日本でも、以前ほどあからさまではないが、マスコミ報道における「巨人」と「その他のチーム」との扱いの差は未だにある(選手の年俸格差だって大きい)。外国人選手が日本のプロ野球記録を塗り替えても、日本人選手ほど騒がれないだろう。ことほどさように、どこの国でも、どんな分野でもアンフェアなことは存在する。
イチロー選手が特に気の毒なのは、他の日本人大リーガーで、「たまたま所属したチームがワールド・シリーズに進出し、優勝」と言う経験をした人が少なくないことだ。これは本人の能力とは殆ど関係なく、「勝ち馬に乗る運」が左右している(イチロー選手が常に安定した成績を残している為、放出リスト上に載らないことも、ある意味不幸か?本人のマリナーズへの帰属意識は別として)。攻・走・守何れでも一流のパフォーマンスを見せる傑出した大リーガーであるイチロー選手が、マリナーズにいる限り(たぶん)味わえないであろう、ワールド・シリーズ勝利の美酒。
その悔しさをWBCでの優勝で代替しようにも、野球の本場米国では、自国が優勝に絡めないからWBCはさほどの関心も集めないし、その価値を正当に評価しようという機運も生まれない。かくしてイチローは超一流の野球人、大リーガーでありながら、その実力が正当に評価されず、彼自身のプライドは傷ついたままだ。ジャーナリストの竹田圭吾氏(NewsWeek誌日本版編集長)も「そんな中で、9年間モチベーションを保ったことが凄いですね」と、半ば同情を交えた賞賛の言葉を寄せた。
何とも言い難いアンフェアな状況下で、イチローは「記録」に挑む他なく、日々の徹底した体調管理と鍛錬で、結果的に野球”道”を極めようとしている。まさに「孤高のサムライ」である。そして不幸中の幸いと言うべきか、その傍らには宮本武蔵におつうがいたように、弓子夫人がいる。
…と言うようなことを、昨日から今朝にかけてのマスコミ報道を見て、私は思ったのでした。
◆イチロー“金字塔”も…米での評価「ほとんど」ナシ
イチローの大リーグ記録更新より、大リーグきっての人気チームであるNY・ヤンキースのチーム内記録更新の方が、米マスコミでは大きく取り上げられていると言う。
ワールド・シリーズと殆ど縁のない弱小チーム(失礼m(_ _)m)に所属しているが故の悲哀(ハンディキャップ?)なのか?それとも、記事中のワカマツ監督の発言にあるように、彼が遠いアジアから来た「外国人選手だから」関心を呼ばないのか?
◆「ジーターほど騒がれないのは“外国人”だから」イチロー理解者ワカマツ監督
…"Work ethics"って良い言葉ですね。これに関して高い評価を得たと言うことは、職業人として最上級の褒め言葉を貰ったに等しいのかもしれません。
日本でも、以前ほどあからさまではないが、マスコミ報道における「巨人」と「その他のチーム」との扱いの差は未だにある(選手の年俸格差だって大きい)。外国人選手が日本のプロ野球記録を塗り替えても、日本人選手ほど騒がれないだろう。ことほどさように、どこの国でも、どんな分野でもアンフェアなことは存在する。
イチロー選手が特に気の毒なのは、他の日本人大リーガーで、「たまたま所属したチームがワールド・シリーズに進出し、優勝」と言う経験をした人が少なくないことだ。これは本人の能力とは殆ど関係なく、「勝ち馬に乗る運」が左右している(イチロー選手が常に安定した成績を残している為、放出リスト上に載らないことも、ある意味不幸か?本人のマリナーズへの帰属意識は別として)。攻・走・守何れでも一流のパフォーマンスを見せる傑出した大リーガーであるイチロー選手が、マリナーズにいる限り(たぶん)味わえないであろう、ワールド・シリーズ勝利の美酒。
その悔しさをWBCでの優勝で代替しようにも、野球の本場米国では、自国が優勝に絡めないからWBCはさほどの関心も集めないし、その価値を正当に評価しようという機運も生まれない。かくしてイチローは超一流の野球人、大リーガーでありながら、その実力が正当に評価されず、彼自身のプライドは傷ついたままだ。ジャーナリストの竹田圭吾氏(NewsWeek誌日本版編集長)も「そんな中で、9年間モチベーションを保ったことが凄いですね」と、半ば同情を交えた賞賛の言葉を寄せた。
何とも言い難いアンフェアな状況下で、イチローは「記録」に挑む他なく、日々の徹底した体調管理と鍛錬で、結果的に野球”道”を極めようとしている。まさに「孤高のサムライ」である。そして不幸中の幸いと言うべきか、その傍らには宮本武蔵におつうがいたように、弓子夫人がいる。
…と言うようなことを、昨日から今朝にかけてのマスコミ報道を見て、私は思ったのでした。
2009/9/12
自然礼讃〜プチトマト(22)栽培122日目 やさい栽培観察日記

そう言えば、今日は蝉の鳴き声が聞こえませんでした。つい最近まで蝉時雨がうるさいくらいだったのに…今朝は曇り空で気温も低め、日中は朝よりも気温が低いくらいで時折スコールのような雨が降り、ベランダに出ると肌をなでる風も冷たく、夏の終わりと秋の訪れを感じる1日でした。
左の写真は遅まきながら9月7日(月)のプチトマト。真っ赤なプチトマトがたわわに実っています。いつものように、その表面は艶やかで、陽の光を受けて輝いています。一度にこれだけ熟すのは久しぶり。


さて、支柱の丈を大きく超えてしまった2本のプチトマトは、自身の身体を支えるのが大変そうで、空に向かって身をくねらせていました















2009/9/10
晩夏の目黒・自然教育園を散策する 散歩の記録

去る6日(日)に、久しぶりに目黒にある国立科学博物館附属自然教育園に行って来ました。この日は天気に恵まれたせいか、電車内も目黒駅構内もかなり混雑していました。
さらに駅東口を出ると、バスターミナルには消防車が待機しており、辺りに煙りも立ちこめているので、最初は何事かと思ったのですが、香ばしいサンマを焼く匂いで、目黒名物「さんま祭り」が行われていることを知りました。
「目黒のさんま」と言えば、落語で有名。私は昔、上野の鈴本演芸場で、円菊師匠の噺を聞いたことがあります。軽妙洒脱な語りが印象的でした。おそらく今まで数多く聞いた中でも、お気に入りの1番かも。ご存じかとは思いますが、以下にあらすじを。
目黒に鷹狩りに来られた殿様が、伴の者が弁当を忘れてしまった為、急遽、その場で焼いたサンマを召し上がった。サンマは普段、殿様が召し上がるような魚ではなかったが、その味をいたく気に入られた殿様は、後日、宴の席で「サンマを食べたい」と所望される。サンマなど調理したことのない城の調理番は、焼いたサンマから出る脂も、細かい骨も殿様に障りがあると全て抜いてしまった。残ったのは見るも無惨な、不味いサンマ。それを召し上がった殿様は、その不味さに「サンマは目黒に限るのう…」と言われたとさ。ちゃんちゃん

報道によれば、この日のさんま祭りは史上最高の人手で、16,000人もの人々が路上で焼きたてのサンマをいただいたそうです。私達家族は、自然教育園に向かう途中で、その光景を目にしたのですが、サンマを食べたいという人々の行列は何百メートルも続いていました。私達が散策を終えて駅に戻る時にもまだ行列は続いていましたから、その盛況ぶりが窺えるというもの。
去りゆく夏への名残惜しさと、近づく秋の気配を感じながら…

都心にありながら広大な自然が残っているのは、豪族の館に始まり、大名の下屋敷、陸・海軍の火薬庫、御料地と言う歴史を辿って来たからです。民間の所有なら、とっくの昔に分割譲渡されて、今のような形を留めることはなかったでしょう。
戦後間もない昭和24年に、全域が天然記念物及び史跡に指定されたのを受けて初めて一般公開されたことも、自然の保全には功を奏したと言えるでしょうか?現在は国立科学博物館の管理下にあり、入園者は常に300人以内に制限される等して、その自然は引き続き保護されています。
耳に聞こえる蝉時雨や鳥のさえずり、鼻をつく濃厚な草木の匂い、そして足の裏を刺激する土や枯れ葉や大木の根の感触。鬱蒼とした園内を散策していると、自分が都心にいることを忘れるのですが、時折耳をつんざくような走り去る車の轟音によって現実に引き戻されます。実は自然教育園のすぐ脇を、首都高速(2号目黒線)が走っているからなのですが、ここは心の平安の中断を嘆くより、こうした都心に森が残った奇跡を喜ぶべきなのでしょう。
比較的陽射しの強い日でしたが、緑陰はヒンヤリとして気持ちが良かったです♪



古木には独特の霊気があり、まさに森の”主”と言う感じです




2009/9/8
質問してみる はなこのMEMO
もう1カ月前のことになるだろうか。自宅近くの大型スーパーマーケットで、夫のクールビズ仕様のスラックスを買った。
日曜の夕方、店内は閑散としていた。パートの女性店員の姿は殆どなく、男性正社員と思しき中年男性の姿が目立つ。曜日・時間帯によるものなのか、或いは不況で人件費のコストダウンを図る為なのか、内勤社員が店頭に駆り出されているように見えた。
8月上旬だと言うのに、もうセールの幟が立っている。元々近くの和食店に食事に来て、スーパーマーケットにはその帰りに立ち寄っただけなのだが、セールの言葉に食指が動いた。
陳列商品を眺めていると、同じメーカーの製品でセール対象になっているものと、そうでないものがあるのに気づいた。元々の販売価格は同じようである。しかし一方は半額になっている。どうしてだろう?品質の違いだろうか?素材(初夏仕様、真夏仕様なんて違いがあるのかと思ったり…)の違いだろうか?近くにいた男性店員におそるおそる聞いてみた。
「同じメーカーで、販売価格も元々同じなのに、どうして一部だけセール価格になったのですか?」すると意外なほど簡単に、そのカラクリについて教えてくれた。
「安くなったのは手前どもの『買い取り品』で、価格が変わらないのはメーカーからの『(販売)委託品』なのです。」
「品質に違いはないのですか?」と食い下がる私に「ありません。材質には多少違いがありますが」との答え。
どうやら、『買い取り品』はスーパーマーケットが買い取る代わりに安く仕入れることができ、価格操作で最後は売り切るが、『委託品』はスーパー側で価格操作はできない代わりに、売れ残りはメーカーへ返品できるようだ。同じ出自で、同じように店頭に並んでいるのに、扱いに違いがあることを初めて知った。これは一般の消費者にとっても常識の範疇なのだろうか?
一方、セール品には、最初からセール用に作られた粗悪品(品質が落ちる)もあると聞く。消費者は正規品が”シーズン落ち”でセール価格になったのか、元々セール仕様の品なのかの見極めが大切なようだ。
とまれ、夫が買ったスラックスの価格では、おそらく生地代にもならないだろう。こちらとしてはお買い得だったが、あまりの安さに何だか作り手に申し訳ない気がした。
日本経済全体が健全な形で回復するには、本当は商品が何でも際限なく安くなることは憂うべき事態で、作り手が物作りの喜びを感じられるような”適正な価格”と言うものが存在するような気がしてならない。消費者が低価格を要求するあまり、それに応えるべくコストダウンに汲々とする日本の物作り産業が、どんどん活力を削がれて行くようで心配だ。
内外価格差が大きすぎるのも問題だが、原価ギリギリ、或いは割るような価格を、消費者が求めるのは間違っているような気がする。「商品の安全性」や「日本経済の安定性」や「将来への安心感」と言ったものを、「お金で買う」と言う感覚があっても良いと思う。
日曜の夕方、店内は閑散としていた。パートの女性店員の姿は殆どなく、男性正社員と思しき中年男性の姿が目立つ。曜日・時間帯によるものなのか、或いは不況で人件費のコストダウンを図る為なのか、内勤社員が店頭に駆り出されているように見えた。
8月上旬だと言うのに、もうセールの幟が立っている。元々近くの和食店に食事に来て、スーパーマーケットにはその帰りに立ち寄っただけなのだが、セールの言葉に食指が動いた。
陳列商品を眺めていると、同じメーカーの製品でセール対象になっているものと、そうでないものがあるのに気づいた。元々の販売価格は同じようである。しかし一方は半額になっている。どうしてだろう?品質の違いだろうか?素材(初夏仕様、真夏仕様なんて違いがあるのかと思ったり…)の違いだろうか?近くにいた男性店員におそるおそる聞いてみた。
「同じメーカーで、販売価格も元々同じなのに、どうして一部だけセール価格になったのですか?」すると意外なほど簡単に、そのカラクリについて教えてくれた。
「安くなったのは手前どもの『買い取り品』で、価格が変わらないのはメーカーからの『(販売)委託品』なのです。」
「品質に違いはないのですか?」と食い下がる私に「ありません。材質には多少違いがありますが」との答え。
どうやら、『買い取り品』はスーパーマーケットが買い取る代わりに安く仕入れることができ、価格操作で最後は売り切るが、『委託品』はスーパー側で価格操作はできない代わりに、売れ残りはメーカーへ返品できるようだ。同じ出自で、同じように店頭に並んでいるのに、扱いに違いがあることを初めて知った。これは一般の消費者にとっても常識の範疇なのだろうか?
一方、セール品には、最初からセール用に作られた粗悪品(品質が落ちる)もあると聞く。消費者は正規品が”シーズン落ち”でセール価格になったのか、元々セール仕様の品なのかの見極めが大切なようだ。
とまれ、夫が買ったスラックスの価格では、おそらく生地代にもならないだろう。こちらとしてはお買い得だったが、あまりの安さに何だか作り手に申し訳ない気がした。
日本経済全体が健全な形で回復するには、本当は商品が何でも際限なく安くなることは憂うべき事態で、作り手が物作りの喜びを感じられるような”適正な価格”と言うものが存在するような気がしてならない。消費者が低価格を要求するあまり、それに応えるべくコストダウンに汲々とする日本の物作り産業が、どんどん活力を削がれて行くようで心配だ。
内外価格差が大きすぎるのも問題だが、原価ギリギリ、或いは割るような価格を、消費者が求めるのは間違っているような気がする。「商品の安全性」や「日本経済の安定性」や「将来への安心感」と言ったものを、「お金で買う」と言う感覚があっても良いと思う。
2009/9/6
目黒の自然教育園にて 携帯電話から投稿
去る夏を 惜しむように 蝉時雨

2009/9/6
おいしいハンバーグを求めて〜VIMON 「食」についての話題

と言うことで、昨日、東近美の『ゴーギャン展』の帰り、美術館から無料シャトルバスで東京駅まで行き、駅構内のキッチンストリートにある『VIMON』と言う店に行って来ました。
ランチメニューは、ハンバーグ・ステーキセット、ステーキセットがそれぞれ2種類と、25食限定の特製メンチカツセット(1000円)があります。


肉は何れも黒毛和牛。赤身肉を中心にブレンドした挽き肉使用の、ヘルシーでゼラチン質の歯ごたえが楽しめる「すねハンバーグ」(1380円)と、赤身肉に上質の和牛脂をブレンドした、ジューシィでリッチな味わいの「とろハンバーグ」(1680円)。
この店は味付けにモンゴル産の岩塩とコショウを使い、ソース等はつけずに食べる、肉本来の旨味を楽しんでもらう趣向のようです。一応大根おろしも付いてきますが、それに醤油をたらしてハンバーグに絡めて食べるよりも、何も付けずにそのまま(パクリと

セットにはごはん(無料で大盛りにも出来る)、温野菜、スープが付いて来ます。ディナータイムにはおいしい野菜メニューもあるらしいですが、ランチの付け合わせの温野菜はブロッコリー、ポテト、プチトマトで、ブロッコリーの歯ごたえシッカリのゆで加減が、野菜もしっかり味わってねという、シェフのメッセージに感じられました。欲を言えば、野菜の量がもっと多かったら良いなあ。全て箸でいただくのですが、平皿盛りのご飯を箸で食べるのはチョット難しかったですね

シックな店の佇まいといい、シンプルに肉の旨味を味わってもらう趣向といい、コンセプトが明確な店だなと思いました。改札口から来ると、キッチンストリートでは一番奥(八重洲南口)に位置していますが、比較的静かな店内で大人がゆっくり寛げる店だと思います。ディナータイム(ランチタイムでも、オーダー可?)にはサーロイン、フィレを始め、いちぼ(って初めて聞きました)など、9種類の部位を60g単位で注文できるのだそうです。残念ながら私のような庶民には利用できない価格帯になってしまいますが…

2009/9/4
自然礼讃〜プチトマト(21)栽培114日目 やさい栽培観察日記

台風一過、日中はともかく朝夕はすっかり涼しくなり、今朝もベランダに出てプチトマトに水やりをしていると、肌をなでる風がヒンヤリとして秋の気配を感じます。
こうした季節の変わり目の気温の変化に身体が対応できず、風邪をひく人も少なくない今日この頃、プチトマトはどうなのでしょう?人間以上に環境の変化には敏感なはずですが、今朝見た限りではまだまだ葉もピンと張り、実も30個近く付いて、元気そのものです。

1本の木で繰り返される葉の「枯死」と「新生」に、まさに”命の輝き”を感じ、胸がじいんとします。その「命」を育む「大いなる自然」への畏敬の念は、こうした感動から生まれたりするのかもしれません。
咲かせた花が無事に








2009/9/2
今日の雑感〜いよいよ政権交代だよ! 日々のよしなしごと
■選挙直後の麻生太郎総理…今更だけれど見直した
民主党の圧勝、対する自民党の大敗を受けて、自民党総裁である麻生氏は記者会見で各マスコミから矢継ぎ早に質問を受けた。その受け答えが実に見事で、先走るマスコミの失礼な質問にも冷静に丁寧に答えていたのが印象的だ。質問の内容で、質問者の程度が知れるとはよく言われることだが、深慮も配慮も工夫も面白味もないマスコミの質問に、よくぞ耐えて徹頭徹尾冷静さを保ったものだと思う。かつて麻生氏の漢字の誤読の多さに、その知性を疑ってしまったが、先日の敗戦の弁を聞く限り、本当は知的で思慮深い人だったのだと思った。どうして、この知性を首相としての采配に生かせなかったのだろう?少なくとも安倍氏とはレベルが違う。首相としての器は十分にあった人なのかもしれない。「人の話によく耳を傾ける人」と言う人物評をよく耳にしたが、その素直さ(人の良さ?)、謙虚さ、或いは優柔不断さ?が仇になったのだろうか?
同様の意味で、まだ選挙結果が決まっていない段階で、組閣について聞きたがるマスコミを軽くいなした民主党の鳩山代表も、宇宙人と聞いていたのに意外に大人だった。鳩山氏が軽くいなした直後に、また同様の質問を繰り返すマスコミには呆れた。あまり馬鹿馬鹿しい質問を繰り返されると、私達国民も馬鹿にされているようで不快である。日本国民はムードに流され易いきらいはあるが、マスコミが思っているほど”おバカ”ではない。その後の選挙関連の報道も同じ議員が各マスコミで何度も取り上げられたり、興味本位な議員のプライベートの話など、どうでも良い話題が多すぎるような気がする。そんなにニュースソースがないなら、放映時間を短縮したら良いのに。
■民主党の政策は、我が家にはメリットが全然ないんだなあ…(-_-)
我が家は子ども手当(間違っても一部のバカ親の遊興費に消えないように!それを防ぐ為にも、子ども手当を親に支給するのではなく、まず保育代や給食費を無償にすれば良いのにと思う。また、用途限定〜食費や衣料費等〜の商品券にするなど。しかしそれだと発行コストがかかったり、それを現金化する商売も出現しそうだね)を受給できるような小さな子どもはいないし、学資補助を受けられるような高校生もおらず、自家用車も持っていないので高速道路が無料になっても何のメリットもない。しかも増税になるのは確実。昨年から夫の給与カットは続いているし、夫自身の勤務評定は高評価だったにも関わらずボーナスも半減し(あるだけマシではあるけれど)、息子は今年から私大の理系に入学し学費が年に200万円近く。2人とも地方出身なので、それぞれの実家への帰省費も馬鹿にならない。特に今年は冠婚葬祭で何度も帰省。我が家の貯蓄は一気に激減した。それに追い打ちをかけるように増税とはため息が出るばかりだ。
日本の未来を担う子どもへの出費なら、いつか必ず私達世代は彼らにお世話になるのだから我慢できる。しかし、高速代タダは、その見返りに高速を利用する人もしない人も等しく税負担を強いられるので納得が行かない。これこそ、受益者負担でやれよ、と思う。自動車税でも上げたら良いのに(車持っている人は怒るだろうけれど)。せめて、日本の流通の柱でもある輸送業者に限って高速料金を無料にするなら、それによって流通コストが削減できて、そこで働く人々の就労条件も改善されるのなら(間違っても浮いた分がそのまま経営者の懐に入らないように!)、納得が行く。千葉県知事に就任したばかりの森田健作が、アクアラインの通行料金値下げを公約に掲げ先頃実現させたが、その為に千葉県(神奈川県も?)と国が折半して、値下げ分を税金で賄うと聞いて脱力した。無駄な税金使って公約実現しましたと鼻高々になって貰っては困る。
そもそも公共交通機関が発達している首都圏で、自家用車は贅沢品だ。自家用車なしでは移動も生活もままならない地方とは事情が違う。贅沢品だから、おそらく首都圏と地方とでは持っている車種も違うだろう。首都圏ではステータスシンボルとしての意味も有するのが、自家用車なのだ。地価が高く、駐車場代も高い首都圏で自家用車を持てる人は、富める人なのである。だから彼らにしてみれば、自動車税なんてお安いもんさ…と、自家用車なんて高嶺の花である庶民は思うのである。
エコの視点でも、高速道路利用が増えることによって排出ガスの量が増えて、環境保護の世界的な流れに逆行するような気がする(一般道路の渋滞が解消されることによって総排出量が減る、と言う説もある)。また、自動車利用を促すことにより、ただでさえ経営難が問題となっている既存の公共交通機関の経営を圧迫し、その一部が廃業に追い込まれでもしたら、結局、私達は移動手段の選択肢を減らすことになり、これは長い目で見れば得策ではないと思う(高齢者の移動手段は公共交通機関が安全確実である)。
民主党の圧勝、対する自民党の大敗を受けて、自民党総裁である麻生氏は記者会見で各マスコミから矢継ぎ早に質問を受けた。その受け答えが実に見事で、先走るマスコミの失礼な質問にも冷静に丁寧に答えていたのが印象的だ。質問の内容で、質問者の程度が知れるとはよく言われることだが、深慮も配慮も工夫も面白味もないマスコミの質問に、よくぞ耐えて徹頭徹尾冷静さを保ったものだと思う。かつて麻生氏の漢字の誤読の多さに、その知性を疑ってしまったが、先日の敗戦の弁を聞く限り、本当は知的で思慮深い人だったのだと思った。どうして、この知性を首相としての采配に生かせなかったのだろう?少なくとも安倍氏とはレベルが違う。首相としての器は十分にあった人なのかもしれない。「人の話によく耳を傾ける人」と言う人物評をよく耳にしたが、その素直さ(人の良さ?)、謙虚さ、或いは優柔不断さ?が仇になったのだろうか?
同様の意味で、まだ選挙結果が決まっていない段階で、組閣について聞きたがるマスコミを軽くいなした民主党の鳩山代表も、宇宙人と聞いていたのに意外に大人だった。鳩山氏が軽くいなした直後に、また同様の質問を繰り返すマスコミには呆れた。あまり馬鹿馬鹿しい質問を繰り返されると、私達国民も馬鹿にされているようで不快である。日本国民はムードに流され易いきらいはあるが、マスコミが思っているほど”おバカ”ではない。その後の選挙関連の報道も同じ議員が各マスコミで何度も取り上げられたり、興味本位な議員のプライベートの話など、どうでも良い話題が多すぎるような気がする。そんなにニュースソースがないなら、放映時間を短縮したら良いのに。
■民主党の政策は、我が家にはメリットが全然ないんだなあ…(-_-)
我が家は子ども手当(間違っても一部のバカ親の遊興費に消えないように!それを防ぐ為にも、子ども手当を親に支給するのではなく、まず保育代や給食費を無償にすれば良いのにと思う。また、用途限定〜食費や衣料費等〜の商品券にするなど。しかしそれだと発行コストがかかったり、それを現金化する商売も出現しそうだね)を受給できるような小さな子どもはいないし、学資補助を受けられるような高校生もおらず、自家用車も持っていないので高速道路が無料になっても何のメリットもない。しかも増税になるのは確実。昨年から夫の給与カットは続いているし、夫自身の勤務評定は高評価だったにも関わらずボーナスも半減し(あるだけマシではあるけれど)、息子は今年から私大の理系に入学し学費が年に200万円近く。2人とも地方出身なので、それぞれの実家への帰省費も馬鹿にならない。特に今年は冠婚葬祭で何度も帰省。我が家の貯蓄は一気に激減した。それに追い打ちをかけるように増税とはため息が出るばかりだ。
日本の未来を担う子どもへの出費なら、いつか必ず私達世代は彼らにお世話になるのだから我慢できる。しかし、高速代タダは、その見返りに高速を利用する人もしない人も等しく税負担を強いられるので納得が行かない。これこそ、受益者負担でやれよ、と思う。自動車税でも上げたら良いのに(車持っている人は怒るだろうけれど)。せめて、日本の流通の柱でもある輸送業者に限って高速料金を無料にするなら、それによって流通コストが削減できて、そこで働く人々の就労条件も改善されるのなら(間違っても浮いた分がそのまま経営者の懐に入らないように!)、納得が行く。千葉県知事に就任したばかりの森田健作が、アクアラインの通行料金値下げを公約に掲げ先頃実現させたが、その為に千葉県(神奈川県も?)と国が折半して、値下げ分を税金で賄うと聞いて脱力した。無駄な税金使って公約実現しましたと鼻高々になって貰っては困る。
そもそも公共交通機関が発達している首都圏で、自家用車は贅沢品だ。自家用車なしでは移動も生活もままならない地方とは事情が違う。贅沢品だから、おそらく首都圏と地方とでは持っている車種も違うだろう。首都圏ではステータスシンボルとしての意味も有するのが、自家用車なのだ。地価が高く、駐車場代も高い首都圏で自家用車を持てる人は、富める人なのである。だから彼らにしてみれば、自動車税なんてお安いもんさ…と、自家用車なんて高嶺の花である庶民は思うのである。
エコの視点でも、高速道路利用が増えることによって排出ガスの量が増えて、環境保護の世界的な流れに逆行するような気がする(一般道路の渋滞が解消されることによって総排出量が減る、と言う説もある)。また、自動車利用を促すことにより、ただでさえ経営難が問題となっている既存の公共交通機関の経営を圧迫し、その一部が廃業に追い込まれでもしたら、結局、私達は移動手段の選択肢を減らすことになり、これは長い目で見れば得策ではないと思う(高齢者の移動手段は公共交通機関が安全確実である)。