先週高知県土佐清水市であったことを紹介します。餌やりさんと住民間のトラブル溝は埋まらない行政が入ることが不可欠、行政と警察が連携して動いてくれると地域猫活動が正しく理解されると感じました。
土佐清水市では今年1月から8月までに4回約400匹のTNRが行われましたが、
その一カ所の地区で世話をしていた野良猫が他人の家のガレージで亡くなり、猫の死体を見つけた家人が山へ投げて捨てたと見守り活動をしてる餌やりさんに情報が入りました。「わたしたちが世話をしてる猫で、埋葬してあげたいので、捨てた場所を教えて欲しい」と猫を捨てた家人に言うと
「野良猫をどこへ捨てようと勝手だ教える必要はない。」と頑なに拒否したので、餌やりさんはその日の夕方 土佐清水市市役所へ相談しました。
翌日 朝すぐに市役所職員は現場へ行き、「猫の死体を山に捨てるのは廃棄物処理法違反です。猫を捨てた場所を教えてください」
と言うと、「市役所の人がそう言うなら教えるけど、あんたたちに教えるのではないからな。」
と餌やりさんには高圧的な態度をとっていたそうです。
今は忙しいので午後にしてほしいということになり、
市役所職員はその足で警察へ行き、事情を説明し、「猫の死体を山へ捨てるのは廃棄物処理法違反になるし、死体を発見し、猫に何か危害が加えられていれば動物愛護法違反で捜査して欲しい」と伝え、警察は「廃棄物処理法について調べてみます」と答えました。
約束の時間に警察も立ち会い猫の死体を発見しました。市役所職員が、捨てた家人は、猫に危害を加えるまでする人物ではないと感じたことと、市役所職員、警察、餌やりさんの判断で猫は自然死の状態であったことから、動物愛護法違反にはあたらないとしました。
警察は、猫を山へ捨てた行為廃棄物処理法違反について、今回はこれで済ませますが、次はありませんよ。と厳しく指導し、餌やりさんに「手厚く埋葬してあげてください。」と言いました。
このやりとりをしていた場所は
人通りも多いところだったので、
野良猫のことで、警察と行政が連携して動いているとすぐに広まっていると思います。
職員は上司に報告すると、「警察と連携をとって慎重にやりなさい。」と言ってたそうです。
そして、この指導を受けた家人の奥さんが、餌やりさんに「ありがとうございました。下の者とみなしたら高圧的な態度をとる人で、
良い薬になったと思います。」と
言ったそうです。
餌やりさんは弱い立場で高圧的に言われていることが多いと思います。
餌やりさんから市役所へ連絡が入り24時間で解決しました。
市役所職員は、市民に説明しています。
糞尿被害の苦情をいう市民には、「生きていたらみんな糞尿をする。猫は餌やりが原因で糞尿をするのではない。餌やりと糞尿の因果関係はない。」と説明し、お腹をすかせて弱っている猫には餌をやらないといけないことが動物愛護法では決められていると説明しているそうです。

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