「可愛いだけじゃだめ」 ペットの衝動買いやめて
卯年を迎え人気の高まるウサギだが、その裏で、飼育放棄で公園や河川敷に捨てられるケースが増加している。背景には「手軽に飼いやすいペット」という誤った認識があるという。愛護団体などでは「“干支ブーム”の陰で、捨てウサギが一層増えるのでは」との懸念が広がっている。公園などに捨てられたウサギの大半は、野犬などに襲われて命を落すという。
犬猫のように鳴き声に悩むこともなく、集合住宅の世帯を中心に人気が高まっているウサギ。
その一方で、飼育放棄されるケースも年々増加。愛護協会では設立当初の平成17年に年間10匹程度だった捨てウサギの保護件数が、21年には約100匹まで増えた。大阪で保護活動に取り組むNPO法人「ラブアンドピース」の阪上義昭代表理事によると、飼育放棄の最も大きな要因は家族のアレルギー。ウサギの体毛は犬や猫に比べて細く、発症しやすいという。また、室内のコードをかみ切ったり畳を掘ったりする習性があり、一定の管理が必要なのにもかかわらず、「『鳴かない、おとなしい』のペットショップのうたい文句が一人歩きしている」(阪上氏)という。
購入費用は5千円以下と安価なことが多いのに比べ、飼育費用は割高だ。餌の牧草代は月に1万円以上かかることもあり、病気になった際の通院費用は高額だ。愛護協会では「猛暑でも屋外に放置し、ニンジンの皮を食べさせる小学校飼育などを通じ、『気軽に飼える』という誤った認識が広がっている」と指摘。ウサギの寿命は一般に7〜10年程度とされ、「一生面倒を見る覚悟と環境を整えてから購入を決めてほしい」と訴える。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110118-00000633-san-soci

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