はい、つづきます。
『こわいわるいうさぎのおはなし』ピーターラビットシリーズですが、うさぎの名前は出てきません。同じうさぎでもいい子と悪者で分かれていました。集団の読み聞かせには使えない小さい本ですが、1対1ならと用意したものです。
お父さんと2人で来て、どれにしようか迷っている女の子に学年を訊いて、1年生だというのでこれ↑にしました。人見知りする子だったようで緊張した面持ちで聞いていましたが、悪いうさぎがわけのわからないふさふさになっちゃうところでニコッと笑顔を見せてくれて、こちらもほっとして嬉しかったです。この子、2冊めはフレーベル館の『バナナ』を選びました。
* * * 将来有望な幼稚園児
後半の1時間くらいにわりと人が増えて、自分で読む子や親子でいらしてお父さんお母さんに読んでもらう幼稚園児もチラホラ。『はじめてのおつかい』をお子さんに読んであげて「楽しかったね〜」と言ってくれてたお母さんも。
展示のところで男の子(年長さん)に、これも面白いよと『わゴムはどのくらいのびるかしら?』を見せたけれど
『かちかちやま』(福音館書店)を興味深そうに見ていたので「それ読む?」と言ったら嬉しそうに頷いてお母さんのところに持っていってました。でもお母さんは他の兄弟に読んであげていたので私が読ませていただきましたよ。楽しそうによく聞いてくれました。来年入学だそうで、将来有望ですね。
* * * 高学年むけを1年生に
あと、1年生の女子二人組が『おとうさんのちず』『わゴムはどのくらい…』を手に「読んで〜」と来てくれました。
『おとうさんのちず』は、どちらかというと高学年向けなのですが、表紙がきれいなので目を引いたようです。最初戦争から逃げるという場面から始まるので「こわいな〜」と言ったり、ちょっと難しそうな顔をして聞いていましたが、少年が地図で楽しむ場面では「たのしそう」と感想を漏らしていました。伝わったかどうか分かりませんが絵本は楽しんでくれたようです。
引き続き
『わゴムはどのくらいのびるかしら?』(ぽるぷ出版)を読みました。こちらは一緒に気楽に聞いてくれた感じでしたね。
さらに他の2年生女子二人組には『こんとあき』を読んで〜と言われました。
『こんとあき』林明子 きつねのぬいぐるみ”こん”と、幼い女の子”あき”が、新幹線に乗って「さきゅうまち」のおばあちゃんに会いに行くお話です。たくさんエピソードがある長い話で、ちょっと周りがうるさかったので私が必死に読んだ感じがありましたが、なんとか聞き通してくれました。
そのうちの1人の子(もう一人は自分で好きな本を読んでいました)が、これもいい?と持ってきたのは
『スーホと白い馬』(福音館書店)でした。しかし途中で帰らなくてはならなくなり残念ながら中断しました。教科書に載っている話なので、これから習うとき思い出してくれるといいですね。
* * * 読書母さん&姉妹
名ゼリフを抜き出してイチオシ本(7冊)を紹介する小冊子をつくり配ったりもしました。それを拡大コピーしてポップの代わりに本の近くに貼って展示も。
なので、それを見てくれたのか1人のお母さんが
『九月姫とウグイス』(サマセット・モーム)を手に取って読んでいってくれたのは心の中でヨッシャー!とガッツポーズでしたね。
その娘さんたちも、幼稚園児と1年生くらいなのですが自分ひとりで長めの本をしっかり読んでいました。とくに下のお子さんは
『ワニのライルがやってきた』(大日本図書)を読んでいて驚きましたね。大人が音読して15分かかるものですが、ちゃんと一人で読み通していた感じです。読める子は読める!
* * * リピーター
少し前に『おとうさんのちず』を読んであげた子が、またしばらくして来てくれて、わらび餅を1パックくれました。そしてまた、展示の本を「読んで」と持ってきたのが
『ひゃくにんのおとうさん』(福音館書店)でした。

入れたものが何でも100倍になってしまう不思議な”かめ”が登場し、うっかりかめに落ちた強欲な地主のお父さんが…!ありえないナンセンス展開の中に、しっかり勧善懲悪と他にはないユーモアが盛り込まれた中国のお話です。おとうさんがかめに入ってしまった場面では、「やばい!」と楽しそうにしてくれました。
* * *
私以外のメンバーが何を読んだかすべては分かりませんが、『おさるとぼうしうり』『ともだちや』『わゴムはどのくらい…』などを読んでくださったようです。
* * * 反省・感想・感謝
本棚(ブックトラック)の前で何にするか決めかねる子も多かったので、学年別のおススメを書いてまとめておけばよかったかなと思う一方で、小さい子がふだん与えられない本を自分で選ぶというのも、良いことだよなあと。「読もうか?」と誘っても自分で読むと断る子も多かったです。
たくさん来たら収集がつかなくなって大変かなと心配もしていましたが、暴れたりする子はいなくて、本が好きな子・親子が来てくれたようです。落ち着いた雰囲気でなごやかにできました。本が好きな子に無茶する子はおらん、と分かりました。
ワガママな企画につき合ってくれたメンバーの方々には感謝しかないです。ありがとうございました〜。