映画を見ている間は、原作をどういう風に再現しているのだろうという興味でひとつひとつ確認していた感じで、あんまり話に入り込んでは見れなかったのが残念でした。
そもそも始まりの音楽のところで、脳内に歌詞が流れてしまう原作&アニメファンなので、話が全部分かっているからしょうがないです。でも長い話なので映画にするためにはああいう切り取り方とまとめ方は良かったんじゃないかと思いました。
原作を大切にして頑張って作っているのがすごくよく分かって良かったのですが、名場面集を実写でやってみましたーという感じも後からしたり、力石のストーブ焚きまくりで全部にやかんが乗ってるのとかぶらり戦法とかは実写でみるとちょっと笑えました。いくらなんでも食堂の夫婦仕事着のまんまで観戦にこないだろーとか、アッパーで人間が飛んでいくとか、一年経ってもジョーは失踪前の服装のまま、というかマンガの服装のまま!とか色々考えちゃいけない所もありましたが、原作に忠実にしようとするあまり愛情があふれちゃってるのね!ということで責める気持ちにはなりません。しかしもっと原作に忠実にするとエライ事になるものはやってないので(豚に乗って脱走しようとするとか)ギリギリの匙加減だったのかも。
ところで主演の山下智久君ですが、今まで全然好きという感じが無かったのに、ジョーをやるという事で鍛えている宣伝映像を見たら急にかっこよく見えて再放送のドラマを欠かさず見たりメイキング番組を繰り返し見ているうちに、「山Pが見れるならなんでもいい!」という状態にすっかり出来上がっていました。なので原作との比較だけでなく山下君の顔や身体やいろんなところに見とれまくって煩悩と雑念だらけで観ていたので偉そうなことはなにも言えませんすみません。
で、物語としてはそんな感じでヒキで見てしまいましたが、戦いや練習しているシーンはナマの人間がやる迫力ってのがあって良かったです。男が自分をものすごく追い詰め痛めつけながら鍛え上げていく様というのは、なんか見とれてしまうものがありますね。素敵でした〜。
配役はみんな合っていたと思うし特に丹下段平はすばらしく、一緒に見に行ったお友だちと香川照之を絶賛しまくりましたよ。
原作をほとんど知らない人と見に行ったので、そういう人はどういう捉えかたするのかなあと気になったのですが、「伊勢谷友介の顔と身体が頭から離れない〜。ファンになっちゃう〜*^^*」という感想しか聞かれず。それはそれで楽しい映画鑑賞ですね!
色々考えると楽しい映画だったのでテレビでやったらまた観たいな〜♪と思いました。