平成17年11月13日まで宇部市常盤公園内で開催されていた『現代日本彫刻展』を、皆さんはご覧になりましたか?
「こんな魅力見つけた!」この展覧会を見て管理者が感じたコトをご紹介します。
展覧会というと、いつも私達が見ているのは‘美術館’などの室内展示です。室内なので作品の大きさにある程度の限界があります。
今回は野外展示。野外ならではの特徴や見方がありました。
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現代日本彫刻展で出会った彫刻の魅力!
◆野外展、どんなふうに見えましたか?
室内と違って、野外展示なので天候に左右されます。その自然の天候を利用した作品もたくさんありました。
◇こんなことを見つけたよ!
@
大きさと重さ
なんと大きい!
この
スケール感は、実物をみないとわからないかもしれません。
上をみると空があるので、見ているモノが思った以上に大きく見えたり、逆に小さく見えたりしました。重量のあるモノは、広い場所に置いてあることで、また、その置き方で実際よりも軽く見えていました。
※模型作品を見ることで、実物との比較も出来ました。
時空の間 作:朝野浩行 ※無断転載禁止
この作品について詳しくはHP「宇部の彫刻」へ↓http://www.city.ube.yamaguchi.jp/choukoku/21/21_guide/01.htm
模型 ※無断転載禁止
A
光と影
太陽、光を感じることが出来ました。
その
光は、ステンレス・石に反射して、いろんな色や映りこんでいる風景を見せます。
夕方になれば日が陰ります。夕日の色で色が付いている作品も、少し変わった印象に見えました。
太陽の傾きと共に変化する影は、そこにあるモノの形をより浮き立たせ、そこにモノがあることを教えてくれました。
太陽の行方 作:水上嘉久 ※無断転載禁止
この作品について詳しくはHP「宇部の彫刻」へ↓
http://www.city.ube.yamaguchi.jp/choukoku/21/21_guide/17.htm
B
風
風になびく。ステンレスの大きな塊がなびく?
強い風、弱い風。
本当に軽やかに動きます。重たいはずのモノがフワフワしているのです。空に絵を描いているように、ダンスをしているように。
どんなの風が吹くかわからないので、現す形もみんな違います。
風の強さを視覚で感じています。
Cycle-90°「風の予感」V 作:松本薫 ※無断転載禁止
この作品について詳しくはHP「宇部の彫刻」へ↓
http://www.city.ube.yamaguchi.jp/choukoku/21/21_guide/16.htm
C
雨
雨が降り、水の流れが表面に作られることで
見え方が変わってくる作品がありました。
雨上がりは、雨と素材とが反射してきれいでした。
雨が降ると、歩く人の笠が広がり彫刻展を彩っているようにも見えました。
石走る(いははしる) 作:寺田栄 ※無断転載禁止
この作品について詳しくはHP「宇部の彫刻」へ↓
http://www.city.ube.yamaguchi.jp/choukoku/21/21_guide/13.htm
D
闇
暗闇を利用した作品がありました。昼間は普通のオブジェ。
夜になると光の路が出来ていました。光を放つとで、この作品自体も形をかえているように見えます。
光跡 作:高嶋直人 ※無断転載禁止
この作品について詳しくはHP「宇部の彫刻」へ↓http://www.city.ube.yamaguchi.jp/choukoku/21/21_guide/09.htm
E
素材
野外の展示です。
天候に長期的に耐えられる素材が使用されていました。
その中にも瓦といった、身近な材料がありました。野外彫刻なのに木が使用されていたのにも、驚きました。
この世界のかたち 作:神山明 ※無断転載禁止
この作品について詳しくはHP「宇部の彫刻」へ↓http://www.city.ube.yamaguchi.jp/choukoku/21/21_guide/05.htm
F
触ってみる
室内展示作品で、「どうぞ触って!」そんな作品は、あまりありませんね。
野外彫刻展では、「どうぞ触ってください!」素材の質感は、見ているだけではわかりません。
ゴツゴツ・つるつる、手にはたくさんの神経があって、手が思わぬことを教えてくれます。
※作品によっては、触れられないものもあります。
地の襞・踊る土−焼凍土による− 作:伊藤公象 ※無駄転載禁止
この作品について詳しくはHP「宇部の彫刻」へ↓http://www.city.ube.yamaguchi.jp/choukoku/21/21_guide/02.htm
G
関わってみる
触るだけではなくて、関わってみましたか?
正面から見るだけではなく、後ろから、グルッと回って、自分が近くから遠くから見て
関わってみることでいろんな視点が生まれてきます。
彫刻の穴からのぞいてみた風景 ※無断転載禁止
◇皆さんはどれくらい、どんなことを見つけましたか?
野外展示です。近づいたり、離れたり、触ったり、関わったり。
そう、作品を
自由に感じたらいいのです。そうやって動いているあなたの姿も、他の人から見ると作品の一部分に見えてきますよ。
◆アートって、不思議!
自分が関わろうとすると、いろんな形を見せてくれます。
たまには、一つの見方にとらわれないで、いろんな方向から見てはいかがですか?
外だからこそ、作品から
光や風、
周りにある大地の自然を感じてください。
‘彫刻’というと、何だか近づきにくい象徴的なモノと考えてしまいます。
第21回現代日本彫刻展は、とても身近に感じることが出来る作品のある場所でした。
時間ともに彫刻も形を変えています。
次は、どんな作品をこの場所で見ることが出来るのでしょうか。
今度は、設置する現場をのぞいてみるのもいいかもしれませんね。
※本ページに関する情報は、現代日本彫刻展事務局の協力を得て掲載しています。
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