しつけ教室などで、「リーダーになるために」という理由で、言われていることに、
・家を出るときは必ず飼い主さんが先に出る。
・食事は飼い主さんが先に済んでから犬に食べさせる。
・マズルコントロール
などがありますが、どれも、悪いことは無いですが、効果もありません。また、神経質に、あれもダメ、これもダメと考えてしまうと、ワンちゃんも神経質な子になってしまいます。
元々、犬が群れで生活していたのは、共同で獲物を確保するためと、外敵から身を守るためです。
ペットとして生活している犬達は、獲物の心配をしなくても飼い主さんが確実に与えてくれますし、通常は外敵の危険に晒されることもなく平和に暮しています。
ワンちゃんとの良い関係のためには、群れのリーダーになるよりも、犬が群れの中へ入る以前の家族の中の父親、母親の役割を果たしてあげる方が実際的です。
父親が獲物を運んできたときは、まず最初に子供達に与えます。そして子供達が食べ終わってから、両親が食べます。
それでも、子供達は、両親を尊敬し愛しています。また、群れのリーダーはいたずらを許しませんが、父親や母親は余程のことがない限り、寛大に見守っています。
飼い主さんの命令に忠実で、散歩のときも常に飼い主さんの半歩後について、家の中でもジャレたりせずに、ジッとしているロボットみたいな犬よりも、時にはいたずらをして飼い主さんに叱られたりしながら、活き々と暮している犬の方が魅力的だと思います。
ワンちゃんとの良い関係が出来ていれば、しつけの参考本やしつけ教室で、してはいけないと言われているような事でも、問題行動に繋がることはありません。
群れの中の行動を否定するつもりはないです。その習性を利用することで有効なことももちろんあります。
それよりも、まずは、ワンちゃんの父親、母親になったつもりで、温かく見守っていてあげてください。
ただ、やりたい放題に甘やかすということではなく、してはいけないと決めたことは、しっかり守ってください。