2007/3/9

「やさしい訴え」  

小川洋子さんの小説。山本容子さんの描くチェンバロのイラストの表紙(文春文庫)に目が止まり、読んでみました。

暴力夫のもとを逃れ、山奥の別荘にやってきた「わたし」と、別荘の近くでチェンバロを製作している元ピアニストの「新田氏」と、チェンバロ作りの弟子の「薫さん」。
浮世離れした森の中で、静かに繰り広げられる三角関係。。。

「わたし」が「薫さん」に抱く嫉妬心とか、けっこう激しくドロドロな部分もあるんですが、森の中の小屋でチェンバロの音色が響いている美しくて静かなイメージが全体に流れていて、その対比が良いです。

タイトルの「やさしい訴え」は、ラモーという作曲家のチェンバロの曲名だそうで、小説の中で弾いているシーンが出てきます。
聴いてみたい。。。(残念ながら家にはラモーのCDはないので、読書の途中からはバッハのフランス組曲のチェンバロバージョンのをBGMにしました。)

チェンバロを製作する過程の描写もいろいろ出てきて興味深かったです。
初めてチェンバロを間近で見たとき、装飾の美しさに驚きましたが、あれは全部こつこつと手作業で作られるものなんですね。



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